ストリートダンスを義務教育で必修にする必要があるのか。
いわばバックダンスの分野だったパンクなどのダンスを独立したモノとして捉え、あまつさえ義務教育で必修にした文科省に一言申し上げたい。なぜそのような決定をしたのか、根拠を御伺いしたい。 心身の成長期にある青少年にとって規律正しい生活を送り身形を整えるのは至極当たり前のことだ。しかしストリートダンスのファッションは「コシパン」などといって到って見苦しいものだ。 しかも義務教育で教えるべき分野に加えるほどの文化性や精神性がそれらのダンスにあるとは思えない。その上、心身の発達段階で一部のステップや動作は手足の関節や首筋を痛めないとも限らない。 日本の義務教育で取り上げるべきはむしろ日本古来の伝統文化などではないだろうか。日々刻々と変化し流行り廃れしていくものを取り上げるのはいかなる観点からだろうか。歌手のバックダンスから発展したステップダンスなどは流行するリズムの変遷により瞬く間に劣化し陳腐化するだろう。そうしたものを教員に習得させ、生徒に教える意義とは一体何だろうか。 日本は変化の受け入れに余りに寛容過ぎる。いや主体性なき迎合とでもいうべきだろうか。私個人はエグザイルなどという歌わない連中がボーカルの周囲で躍動する団体は好きでない。 彼らのファッションも好きになれない。まるで街のチンピラのようだ。そうしたものを文科省が推奨するとは見識を疑う。自分をカッコ良く見せたい欲求が青少年に強いのは理解できるが、それを公的に助勢する姿勢は一体何だろうか。 以上のようなことを書くと世間から、特に若い世代から批判されるのは承知の上だ。それでも中心にあるべき基本を外したような文科省の世間・風俗への迎合姿勢には警鐘を鳴らすべきだと考える。 最後にもう一度申し上げる。青少年の心身の健全発達にとって関節を痛めるようなステップや、街のチンピラのようなファッションを是認するような風潮は賛成できない、と。