No title

 この国のマスメディアは腐り切っている。年金引き下げのニュースが昨日からテレビで頻りと流されているが、0.7%引き下げで幾らの額になるかの引き合いに出されるのが国民年金は「満額」6万4千円が引き合いに出され、厚生年金では「平均」支給額22万3千円に対する引き下げ額が提示されている。
 この数字を国民は見て何も感じないのだろうか。国民年金は「満額」で論じられ、厚生年金は「平均」で論じられている。なぜ国民年金も「平均」支給額で論じないのだろうか。比較するにはまず土俵を同じにしてから議論すべきだ。

 それでも国民年金と厚生年金だけが引き合いに出されているが、共済年金が出て来ないのはなぜだろうか。すべてのマスメディアは年金引き下げのニュースで「共済年金」をスルーしている。それは共済年金の場合は年間支給額が230万円を超えない場合は引き下げないことになっているからだ。
 国民に伝えて自分たちがマズイと思うことに関して官僚たちは伝えない。本来ならそうした公務員のお手盛りを追求すべきマスメディアが記者クラブ制度で完全に飼いならされているため、この国のマスメディアは事実を伝えないことで国民を騙している。

 年金のありようは名目が異なろうとどうであろうと、年間支給額が300万円を超える部分は全額カットすべきではないだろうか。社会保障なら最低限の生活を保証するのが社会保障のあり方で、優雅な老後を送るための褒賞制度ではないはずだ。
 最初の議論に戻るなら平成23年度の国民年金受給者の平均年金額は5万4000円だが、厚生年金の受給権をもっていない人は4万9000円と5万円を切っている。つまり国民年金平均支給額は5万円足らずで、平均所帯に換算するために2倍にすると10万円足らずということになっている。

 年金の格差はこの国の格差社会の反映そのものだ。今後ますます正規社員の減少により国民年金のみの受給者が増えると思われる。かたや共済年金受給者の平均支給額30数万円と3倍を超える格差を放置して良いはずがない。しかも共済年金受給者には共済年金資金で運営されているホテルや各種施設が格安で利用できる特権まである。
 元をただせば国民の税の公務員給与や共済年金が職域加算などまであって、格段に優遇されている現実に国民は腹を立てるべきだ。現役時代の給与格差があるのは各人に能力などの格差がある限りは自由社会では仕方ないが、社会保障制度にまで現役時代の仕事や給与に応じて格差が温存されるのは社会保障の精神から大きく逸脱している。

 年金は所帯年間支給額300万円(月支給額25万円)を超える部分は全額カットすべきだ。そうしてカットで浮いた部分で低額年金者に対して底上げすべきだ。子育てもなく教育費負担もない老人世帯が月額25万円以上必要なのだろうか。
 社会保障たる年金は国民の老後を支える生命線であるべきだ。優雅な老後を送るための冗費であってはならない。暮らせる年金を国民すべての高齢者に支払わなくて、若い人たちに年金掛け金を支払えといっても暮らせない年金しか手に出来ないのなら支払いたくないのは人情だ。昨日からテレビ等で報道される画面を見て、共済年金がスルーされているのに疑問を抱き、この国のマスメディアの腐り切っている実態を国民は看破すべきだ。もちろん、それを追求しない政治家たちも同類で、腐り切った政治家たちだ。


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