麻生財務相のバカさ加減。

  72才の麻生財務相が医療保険制度に関して暴論を吐いている。「俺は健康で医療保険の世話になっていないが、不摂生なやりたい放題の者が健康を害して医療保険を使っている。出来れば健康で医療保険を使わなかった者の医療保険料の還付を考えても良いのではないか」と言ったという。


 バカも休み休み言うものだ。不摂生な連中も体を壊すかもしれないが、自業自得だから「俺は知らない」とは言えないだろう。むしろ実態は健康に留意していても病に蝕まれている人たちの方が多いのだ。そして最も頂けないのが財務相ともあろう方が「社会保障」に対する基本的な考え方を誤っているからだ。


 


 社会保障の大原則は「負担は応能で、支給は一律」というものだ。それを蔑ろにしては社会保障制度は成り立たない。麻生氏の発想は民間保険会社のもので、費用対効果というものでしかない。それでは公的なライフネットの議論を行う資格すらないといわざるを得ない。


 社会保障の重要な側面は富の再配分ということにある。富める者は多くを負担して、一旦火急の際は一律支給で万人が平等に社会の恩恵に浴す、というものでなければならない。


 


 だから医療保険や介護保険は社会保障制度として真っ当なあり方で、むしろ年金制度の方が「現役格差固定型年金制度」というべきもので、国民を三種類に分けて国民年金加入者は死ぬまで働けと尻を叩いている。


 麻生氏は名にし負う財閥麻生グループの一員として労働者の提供する勤労により遊んで暮らせる身分かもしれないが、細切れの時間で労働を叩き売って暮らしている派遣労働者やバイトという確たる明日のない多くの国民がこの国にいることを忘れてはならない。そうすればたとえ軽口といえども「俺は医療保険を使っていないから、医療保険を還付しても良いのではないか」というバカな発言は出来ないはずだ。


 


 30兆円に達する医療費を問題にするのなら、なぜカルテの電子化とレセプト管理を連動させて自動的に不可能な「医療診療」により報酬請求が出来ないような仕組みへ移行させようとしないのだろうか。世界を見回しても、神のカルテを使っている国は先進諸国の中で日本だけだし、レセプト管理と連動させていないのも日本だけだ。


 無駄な検査や重複した薬の処方事故なども、カルテの電子化で一挙に解決させることが出来る。なぜそうした「合理化」を医療分野で行おうという発想が出来ないのか、麻生氏のお粗末な頭脳を憂えずにはおられない。



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