四十になったら過激な運動よりも「呼吸」と「こまめな運動」を心掛けよう。
<加齢に伴う身体の変化は避けられない。しかし専門家は、長期にわたって身体を自由に動かし、自立した生活を守るためには、40代の過ごし方が最も重要になると指摘する。 理学療法士で骨盤底筋の専門家でもあるキャロライン・パッカードは、日々のささやかな習慣こそが、これから先何年にもわたって筋力や運動能力、身体機能を維持する鍵になると語る。 ◇関節を守るための筋力トレーニング 年齢とともに筋肉量は自然と減少するため、筋力トレーニングの重要性は一段と高まる。しかしパッカードによれば、ここで必要なのは単に重いものを持ち上げるための筋力ではない。日常生活の動きを支える「実用的な筋力」が重要なのだという。 「筋力トレーニングは骨密度を高め、それを維持する効果がある。特に女性の場合、閉経前後に骨量の減少が加速するため、極めて重要だ」とパッカードは言う。 「本当の意味での筋力とは、呼吸、体幹、股関節、そして骨盤底筋が連動して働くことで生まれる。だからこそ私は、骨盤底筋の機能と長寿を切り離して考えることはしない」 40代で取り組むべき筋力作りは、自立した生活を守るための動作パターンを中心にするべきだ。 パッカードが勧めるのは、定期的なスクワットやヒンジ(股関節を軸に上体を折り曲げる運動)、バランス能力を養う運動、椅子から立ち上がる動作のように、床や低い位置から体を起こして立ち上がるエクササイズだ。 ◇ 「運動」だけでなく、毎日こまめに動く 運動能力も年齢とともに低下しやすいが、日常的に体を動かしていれば、その衰えに抗うことができる。 パッカードは、長時間座ったままでいると、身体がそれを補おうとして不自然な使い方になり、結果としてこわばりや不快感につながると指摘する。 「可動性を高めるワークを取り入れることで、身体をあらゆる方向に動かせるようになる。この動きの多様性こそが、しなやかで強い身体を維持する秘訣だ」と彼女は言う。「股関節や肋骨まわりの可動域が狭くなると、身体は別の部分でそれを補おうとする。それこそが、しつこい痛みの原因になるのだ」 パッカードによれば、人間の身体は、一日中動くように作られているため、長時間座りっぱなしでいると、肋骨が前に落ち込み、呼吸が浅くなって、体幹の圧力を調整するシステムがうまく連動しなくなってしまう。 「解決策は、呆れるほど簡単だ。短い時間でも、動...