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食料品消費税減税は「活性化」につながらない、とは。

<政府が2年間限定で導入を決めた食料品の消費税率の引き下げについて、半数の企業が経済の活性化には「つながらない」と回答しています。   帝国データバンクが先月、約1万社から回答を得た調査では、食料品の消費税率を1%へ引き下げることが日本経済の「活性化につながる」と回答した企業は18%にとどまりました。   一方で、「活性化につながらない」と答えた企業は54.5%に上りました。   減税に一定の意義を認めているものの、実施期間が2年間と短いことなどを理由に景気を刺激する効果について疑問視する意見が少なくなかったということです。   また、外食産業が減税の対象外になるなか、飲食店の46.9%は売り上げの減少を予想しています。   企業からは「外食を中心に売り上げが減少になる業種への配慮が必要だ」という声が上がったということで、帝国データバンクは業種ごとに異なる影響を考慮する必要があると分析しています>(以上「テレ朝」より引用) 「 消費減税は活性化に「つながらない」 半数が回答 帝国データバンクの調査で 」との世論調査は「企業経営者」に限定した、極めて偏った調査結果であることを隠して報道している。なぜなら消費税減税の効果を企業経営者に聞くのは、企業経営者団体が「消費増税15%」を主張しているからだ。  云うまでもなく、企業経営に関して「食料品」はそれほど重視する項目ではない。企業経営者が重視するのは個人消費の拡大だ。経済全般の需要拡大こそが企業経営を改善する契機になるからだ。食料品消費税減税では企業の原価軽減にそれほど役立たないし、真水5兆円程度の減税では劇的な需要拡大に繋がらないとみている。しかも二年限定では個人消費者が財布の紐を緩めるまでもなく、減税で浮いたわずかな恩恵は貯蓄に回る可能性すらある。  中途半端な減税措置では景気回復に役立たないと考えるのも尤もだ。しかし食料品の消費減税が将来の消費税廃止の起点にならないとも限らない。それも消費税減税の効果がある程度あることと、規模が余りに小さくて経済成長の一助にならないというのなら、国民が本格的な消費税廃止を求める声を高めることが必要だ。  いずれにせよ、日本が失われた30年で成長しない経済に陥ったのは「緊縮・増税」経済政策が元凶だ。その根元にあるのが法人税減税とセットに...

国連が実際に主導力を発揮して中東を平和な地に変えることだ。それが出来ないなら、国連に存在意義など何もない。

<今年末で任期満了を迎える国連のアントニオ・グテレス事務総長が22日、国連総会の一般討論での最後の演説を行った。2期10年の間に深刻化した世界の分断に強く警鐘を鳴らし、国連主導で各国が協調する多国間体制の再構築を訴えた。 ◇超大国批判  グテレス氏は演説の冒頭で10年間を振り返り、「世界の亀裂は広がり続け、割れ目は峡谷と化した」と指摘した。任期中には、ロシアのウクライナ侵略や中東危機など多くの危機に直面した。だが、安全保障理事会は常任理事国の中国やロシアと米国の対立などから機能不全に陥っている。  グテレス氏は人類にかつてない脅威が迫っているとし、「いかなる大国も単独で今日の課題を解決することはできない」と強調。覇権競争を繰り広げる米中に苦言を呈し、「超大国が、自らの力が決して超大ではないことを認識する」ことが平和や安定を取り戻す第一歩だと訴えた。安保理改革については、「現在の世界を反映していない」と批判し、アフリカ諸国の常任理事国入りを求めた。  人工知能(AI)の危険性については、初めて臨んだ2017年の一般討論演説から警告してきた。今回の演説では、AIを人間を支配する「新たな権力」とし、安全措置や独立した監視体制など国際的なリスク管理を訴えた。気候変動を巡っては、ロシアのウクライナ侵略以降、大手石油会社が巨額の利益を得ていると批判。途上国が変動に適応するための資金が不足しているとし、「略奪を終わらせよう」と呼びかけた。 ◇先行き見通せず  グテレス氏が世界の連帯を求める一方、各国首脳の視線は、自国第一主義を掲げるトランプ米大統領に集まっており、国際秩序の先行きは見通せない状況だ。  グテレス氏の後任の選出作業が進んでいるが、調査研究機関「国際危機グループ」国連担当のリチャード・ゴーワン氏は、「グテレス氏の退任後、米国やその他の主要国が国連の権威を損なうことを懸念している」としている。  立候補していたチリのミチェル・バチェレ元大統領は19日、撤退を表明した。人工妊娠中絶の権利を擁護するなどリベラルな姿勢で知られ、米国が「懸念」を表明していたことが影響した可能性もある。バチェレ氏は「多国間主義といった原則に強い逆風が吹いている」と述べた>(以上「読売新聞」より引用)  国連は「戦勝国」が世界平和のために設立した国際機関だ。しかし「 国連安保理は機能不全、だが「い...

なぜ沖縄知事選で玉城氏は敗れたのか。

<◇古謝氏が支持された本当の理由  今回の選挙でまず目を引くのは、古謝氏が得た過去最多の42万3124票である。8年前の玉城氏の39万6632票を大きく上回り、歴代初めて40万票を超えただけではない。投票率は61.57%と、前回から3.65ポイント上昇したとはいえ、過去15回の知事選では、下から4番目である。  とりわけ若年層が上がったと言われているものの、投票率と得票数に鑑みると、有効得票数の約6割を古謝氏が得たのである。  では、なぜ、それほどまでに古謝氏が支持されたのか。  東京に本社を置くメディアでは、まず「基地よりも経済」との言い方が目立つ。読売新聞は、投開票日当日の出口調査で、「有権者が最も重視したのは『景気や物価高対策』(20%)で、経済問題への関心の高さをうかがわせた」とし、「『基地問題より経済』鮮明」との見出しを掲げた(2026年9月15日付朝刊)。  他方で、別の要因を挙げる声は、選挙期間中から少なくない。SNSである。朝日新聞は、投開票3日前の9月10日に「『越えてはならない一線越えた』沖縄県知事選で混迷するSNS空間」と題した記事を掲載し、「偽・誤情報がSNSに相次いで投稿されている」とし、「根拠不明のまま不安や怒りをあおる情報が拡散して」いると報じている。 ◇「経済」でも「SNS」でもない  選挙結果の分析でも、日本経済新聞の取材に対して、沖縄国際大学の野添文彬教授は、次のように答えている。  デマや誹謗中傷によって沖縄社会の分断が進んだように感じている。SNSを巡る問題は日本の民主主義そのものを破壊するような出来事だ。  経済重視も、SNSも、まったくの外れではない。調査に基づく分析もあれば、専門家による見立てもある。ただ、それでも、沖縄県外に住んでいる私(たち)には、今回の選挙で、沖縄の人たちが何を考えて投票したのかを、じゅうぶんに知るのは難しいのではないか。  もちろん、報道各社の出口調査を見れば、ある程度の趨勢は推測できる。NHKによる調査は、先に挙げた読売新聞よりも「鮮明」だった。「景気・物価高対策」を挙げた人は49%と、「基地問題」を挙げた17%の2倍以上に上っている。地元紙・琉球新報と沖縄タイムス両紙は、オンラインでも記事を配信しているから、こうした情報を仕入れていけば、ある程度は、沖縄県の空気を窺えるだろう。 ◇わかりやすく...

日本に男女差別は存在するのか。

<世界経済フォーラムによる「ジェンダーギャップ報告書」が発表された。これは、それぞれの国において男女平等がどれだけ進んでいるかを示した指標で、今年の日本は145カ国中117位だった。初めて女性の首相が誕生したにもかかわらず、前年から順位を一つ上げただけだった。  この報告では、王室において男女平等が進んでいるかどうかは評価に含まれない。ただ、それについて報じた『朝日新聞』の記事によれば、ヨーロッパの王室で長子優先の原則が確立されている国々の方が、男子優先の国よりも評価が高いことが指摘されていた。  日本では、皇室典範が改正され、その施行が来月に迫っているが、今回の改正は、旧宮家の男子を養子にすることを可能にするという点で、むしろ男女平等からは後退するものであった。皇室のあり方は、日本が男女平等において世界に遅れていることを示す「象徴」であるとも言える。  しかし、古代のことを振り返ってみるならば、むしろ日本は先を行っていた。それを象徴し、飛鳥時代から奈良時代にかけては女帝が次々と輩出された。その時期、16人の天皇が在位したが、うち8代は女性だった。人数としては6人だが、そのうち2人は2度天皇に即位している。これを「重祚(じゅうそ)」と言う。  実は、この時代は、東アジア全体に女帝の時代が訪れていた。中国では唐に則天武后が現れ、朝鮮半島でも新羅では善徳女王など三代の女帝が出現した。善徳女王は韓流 ドラマ にもなっている。  しかし、中国では則天武后だけで、その点では日本と違う。日本の方が中国や朝鮮より、女帝の出現する割合は高かった。それも、古代の日本においては、男性と女性が平等に天皇の位に就く「双系」の伝統が確立されていたからだ。  それを具体的に示す法も存在した。  明治以降、近代の日本社会は欧米から近代法を取り入れたが、古代には、中国の律令を取り入れて法の体系を作り上げた。まだ、自前では法の体系を作り上げる文化程度に達していなかったからで、中国の律令をほぼすべて取り入れたが、独自の規定を盛り込むこともあった。  それが、養老律令のなかに含まれる「継嗣令(けいしりょう)」だった。今の皇室典範のようなものである。その最初の部分には「天皇の兄弟、皇子は、みな親王とすること」とある。親王は天皇の正式な子供を意味する。  そこまでは中国と同じなのだが、継嗣令ではそこに注が入...

果たして中国は世界覇権を獲れるのか。

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< ◇人民空軍、6000キロ離れたエジプトで大演習  中華人民共和国は10年以上にわたり、「一帯一路」構想(BRI)を、港湾、鉄道、工場、デジタル接続性を整備する無害な計画であるかのように説明してきた。しかし、その説明はもともと実態を正確に表していなかったうえ、もはや現実とは明らかに乖離している。中国は、自らが築き上げてきた商業的な地理的ネットワークの背後に、明確に軍事力を配置し始めている。そして、最近エジプトで行われた航空演習は、これまでで最も明白な警告である。  最近の報道によれば、8月、中国のJ-16戦闘爆撃機、Y-9LGスタンドオフ電子妨害機(SOJ)、KJ-500空中早期警戒管制機、Y-20輸送機、Z-20多用途戦術ヘリコプター、YY-20A多用途空中給油・輸送機(MRTT)からなる大規模な航空部隊が約6000キロを飛行してエジプトに展開し、エジプト空軍との「Eagles of Civilization(文明の鷲)」演習に参加した。  この演習では二つの重要な「初」があった。J-16がアフリカに初めて展開したこと、そしてYY-20Aがエジプトのラファール多用途戦闘機に初めて空中給油を実施したことである。中国人民解放軍空軍(PLAAF)は、戦闘力を大陸間で移動させ、途上でその作戦能力を維持し、アラブ世界の主要な軍事国であり米国の防衛支援の受益国でもあるエジプトと、高度な異機種間空戦訓練(DACT)を実施するという貴重な経験を得た。  場所も重要である。エジプトは、世界の海上交通に不可欠な大動脈の一つであるスエズ運河を擁する。中国企業はスエズ運河経済特区に数十億ドルを投資し、製造、物流、港湾、技術分野でその存在感を拡大してきた。習近平国家主席の9月の訪問は、こうした経済関係を安全保障・対テロ協力とさらに結びつけるものとなった。  浮かび上がっているパターンは明白である。まず商業的進出があり、次に政治的影響力、技術的依存、軍事協力、そして作戦上のアクセスへと進んでいく。実際、人民解放軍空軍の戦闘機がこの演習に参加したのは今回が2回目である。2025年の「Eagles of Civilization」にはJ-10戦闘機とY-20空中給油機が参加し、エジプトのMiG-29戦闘機に対する史上初の空中給油も実施された。 ◇それは段階的に進行する  さらに指摘すべきは、軍...

高市氏を支えるのは特定のブレーンではない、国民の高い支持率だ。

< ◇トランプ大統領も怒り出しかねない  米・ニューヨークで9月22日から行われる国連総会での一般討論演説。その準備を進める高市官邸には、重苦しい緊張感が漂っていた。  官邸は何としても、トランプ大統領との首脳会談を成功させたい意向だ。  同24日、トランプ大統領と中国の習近平国家主席によるワシントンでの首脳会談が予定されている。11月の中間選挙に向け「目に見える実利」を焦るトランプ氏が、台湾問題などで中国側に大幅な譲歩を見せるのではないか―官邸内にはそんな危機感が渦巻く。そうなる前に、米国にクギを刺すことはできないか。  だが仮に先んじて直接会えたところで、事態が好転する保証などどこにもない。政権の足元には、今年5月に露呈した「日米間の齟齬」が今も暗い影を落としている。 ◇アメリカからすれば「円安が進み過ぎている」  都内の高級料亭で行われたスコット・ベッセント米財務長官と片山さつき財務相の会談。その席上、ベッセント氏は2時間以上にわたり、高市政権の経済政策に対する不満をぶちまけたという。 「なぜ日本銀行に独立性が与えられていないのか。なぜ首相の周辺には、円安のメリットばかりを説く経済顧問が侍っているのか」  ベッセント氏からすれば円安は進みすぎていた。それは日本のインフレを悪化させているだけでなく、彼のボスであり、かねてより「円安は米国の輸出企業に致命的な打撃を与える」と主張してきたトランプ氏にとっても、到底容認できない事態だった。  ベッセント氏が「円安の元凶」として指弾したのが、高市首相を支える「経済顧問」の存在だ。そう、高市氏の周囲を固めるのは、日米関係を揺るがしかねないような危ういブレーンたちなのだ。 ◇批判のターゲットは利上げ慎重派の高橋氏  まず名前が挙がるのが、元財務官僚で経済学者の高橋洋一氏だ。大手経済紙デスクが説明する。 「ベッセント氏の批判が、高橋氏らをターゲットにしていたのは間違いない。財務省の認識としては『高市総理は威勢のいいことを言うが、財政規模も含めてこちらでうまくコントロールできている』というものでした。  ところが、高橋氏らがSNSやメディアで『利上げなど愚の骨頂』『円安にもメリットがある』などと好き放題に発信している。それが高市総理に伝わると受け取られ、市場に悪影響を与えています」  高橋氏はかつて不祥事で公の場から姿を消したが...

日銀金利引き上げの目的は何だろうか。

 <日銀は18日、政策金利を1.25%へ引き上げることを決めました。 ◎“住宅ローン破綻”に不安も  東京・丸の内にある住宅ローン相談センターには、会社員の女性(50代)が相談に来ていました。  東京都内の2LDKのマンションに暮らし、住宅ローンは、変動金利で3000万円を借り入れ、月々の返済は6万9000円です。 50代・女性 「(金利高)心配です。上がっていくと非常に不安。ここのところ、母が施設に入ったりと。今まで想定していなかったことが起きた」  月収は33万円。ただ、子ども2人の学費に加えて、最近、親の介護費用など支出が大きく増え、家計はかなり厳しい状態に。子どものため、できれば売却はしたくないそうです。 ◎植田総裁“引き上げ継続”  日銀の植田総裁は、今後も、利上げを継続する方針を示しています。 日本銀行 植田和男総裁 「経済物価・金融情勢に応じて、引き続き、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」  前回からわずか3カ月という今回の“スピード利上げ”。  ここに至るまでの推移を見ると、バブル崩壊後、景気は急激に減速。デフレ脱却を掲げ、“異次元の金融緩和”が始まります。そして、金融史上初となる『マイナス金利政策』が導入。お金を預けても“ほとんど増えない”異例の時代が続きました。ところが、2024年、世界的な物価高などを背景に、17年ぶりの利上げに踏み切り、再び“金利のある世界”へ。  実は、この水準、31年前の1995年も経験しています。ただ、今とは真逆の“利下げ”局面でした。  この時代を象徴するのが“歴史的な円高”です。円は1ドル=79円台。最高値を更新しました。 “値下げをしなければモノが売れない”。長いデフレの時代へと入っていきました。 ◎借り入れ返済の店から悲鳴  東京・新橋にある店では、金融機関から資金を借り入れて、海外からの仕入れや、店舗を増やす際の設備投資に充ててきました。金利が上がれば、毎月の返済額も増えかねません。 バーデンバーデン 齋藤晃一総務部長 「月の総額で、200万円ぐらい返済している。変動金利が発生していて、1.7%から2%に変わった。(Q.この借入額は)これで3000万円」  帝国データバンクによりますと、今年、上半期の飲食店の倒産件数は473件で、過去最多を更新しました。 バーデンバーデ...

多文化共生とは何か?

<◇言語境界は「紛争の火種」   日本国内には言語境界は存在しません。例えば共通テスト、すべて日本語というひとつの言語によって行われます。方言という差異はあるにせよ、日本国内には、基本的にはどこでも日本語が通じるという普遍性が存在します。  つまり、言語境界と国境がほぼ一致しているのが日本の大きな特徴の1つです。一方、世界を見渡せば、言語境界と国境が一致している地域はほとんどありません。  1つの国の中に言語境界があれば、すでにそこには「紛争の火種」が存在する、というのが世界の実情です。言語境界は、いわば「むき出しの導火線」です。  そうした感覚が日本人にはありません。意識する機会も方法もないので、世界の紛争を見た時、なぜあの人たちは喧嘩しているのだろう、どうして争っているのだろう、という感覚が先に立ちます。  つまり、他国で起きている戦争について日本人が理解できないのは仕方のないことなのだ、と言うこともできます。島国根性と言われればその通りでしょう。  ただし、多くの日本人が他国で起きている戦争を理解できないことのもうひとつの理由として、言葉の定義が曖昧である、というたいへん大きな問題があります。あの人はわかったような、わからないようなことを言う、という感覚を覚えることがあるのは、それは、その人の使う言葉の定義が曖昧だからです。  例えば、戦争に関する報道番組などで「地政学的リスクがある」という言い方が出てきます。そこで、地政学とはどういう意味で使っていますか、という質問を投げかけると、ほとんどの人は言葉に詰まります。  曖昧なまま、ふわっと言葉を使っているだけである場合が多いのです。日々、その場の空気に合わせて、わかったような、わからないような、そんな曖昧な言葉を使っているが日本人なのかもしれません。  言葉の定義が曖昧だから、セルビア人とは何者か、ということがわかりません。したがって、セルビアとコソボの間で何が争われているのかもわからないわけです。 ◇簡単に口にすべきではない多文化共生  わが国はよく海外から宗教音痴、つまり宗教に関する知識と理解がないと言われますが、民族音痴でもあるわけです。ここはやはり、海外の人たちと日本人との違いとしてしっかり認識しておくべきでしょう。  つまり日本人は、民族紛争ないしそこから起こる戦争についての理解度については海外の人...

AI開発のスピードを落とすべきなのか。

<トランプ米大統領は9月14日、AI開発に新たな規制の枠をはめるべきだという業界の声を「病んだ陰謀」と切り捨てた。前日にアイルランドで「AIを制した者が勝つ」と述べた時点では規制そのものを否定していなかったが、一夜明けて表現は一段と激しくなった。  「AIに必要な唯一の管理装置、いわゆるガードレールは、強く賢い(高IQの)大統領だ。米国にはそれが有り余るほどある」。トランプ氏は自身のSNSにそう投稿した。続けて「AIとデータセンターに対する病んだ陰謀が進行中で、それを喜んでいるのは中国だけだ」と書き、「陰謀論者、反逆者、情報を漏らす者は覚悟しろ」と警告した。政権はすでにAI開発大手の米AnthropicのDario Amodei最高経営責任者(CEO)らが「悪いこと、あるいは悪くなりかねないこと」をするのを止めてきたと主張し、刑事・行政上の権限はすでに十分に握っているとして追加規制を否定した。  別の投稿ではさらに踏み込んだ。AIが人類を滅ぼしかねないという懸念について「デマだ。ロシア疑惑やウクライナ疑惑、2度の弾劾騒ぎと何も変わらない」と切り捨て、Amodei氏を名指しで「完璧な天使のふりをしている」と評した。AIは金や石油をしのぐ「史上最大の経済成長エンジン」になると主張したうえで、こう問いかけている。「業界のトップが、自分たちを消滅と破産に追い込むような規制を求めた例が、商売の歴史のどこにあるというのか」  不安が高まるのは米国が他国を大きく引き離しているからだとして「金の卵を産むガチョウを殺すな」とも書いた。トランプ政権の2期目で、AI関連投資は経済成長の大きな部分を担ってきた。  JD Vance副大統領も14日、記者団に「米国人が何かを恐れる必要はないと思う」と述べた。中間選挙の遊説先へ向かう直前の発言で、政権もAIの危険は認識しているが賢く規制したいと説明したうえで、業界の動機をこう疑った。「正直に言って、これだけ多くの最先端AI企業が政府に規制してくれと頼みに来ること自体、少し妙な感じがする。何か裏があるように思える。だから慎重にならざるをえない」  Vance氏の疑念は以前からのものだ。2025年2月のパリのAIサミットでは、過剰な規制は「既存企業を不当に利する」と述べ、規制を最も強く求めるのは市場ですでに優位に立つ側だと指摘していた。安全規制を名...

外国人労働者がいなくなれば日本の介護制度は壊滅するのか?

<日本政府は昨年秋から現在まで、外国人政策の見直しを急速に進めている。在留資格「経営・管理」の要件厳格化、永住許可制度の見直し、在留資格変更・更新や永住許可にかかる手数料の大幅な引き上げ――。わずか1年ほどの間に、外国人が日本で暮らし、働き続けるためのハードルは大きく高くなった。しかし、その影響を受けるのは外国人だけなのだろうか。製造、建設、小売、外食、物流、介護など、すでに日本社会のさまざまな場所で外国人が働き、私たちの生活を支えている。政策の厳格化を介護現場はどう見ているのか。関係者の声を拾った。(日中福祉プランニング代表 王 青)  ● 人手不足なのに? 永住許可の厳格化   2025年10月、在留資格「経営・管理」の許可基準が大幅に見直された。事業規模の基準の一つだった500万円以上の資本金・出資額は、原則3000万円以上へ引き上げられ、日本国籍や永住権取得の常勤職員の雇用など厳しい要件が加わった。   今年に入ると、永住制度の見直しや在留資格の更新手数料など、幅広く変更した。  ・国籍を取得(帰化)するための在留年数は従来の5年から10年に ・永住許可を取得する収入要件として、日本人世帯の平均年収以上(目安として年収575万円、月収換算で47万9000円※厚労省「国民生活基礎調査」)  ・将来の年金受給見込み額について、厚生年金に30年間加入した場合の水準などを参考に審査する方向で見直しが検討 ・永住許可の手数料が現行の1万円から20万円へ20倍に  ・在留資格変更・期間更新の手数料は現行の6000円から最大7万5000円(12.5倍)に  厚生労働省によると、日本で働く外国人は約257万人。労働者のおよそ27人に1人にあたる。2009年には約112人に1人だったことを考えると、その増加は著しい。   筆者は東京から新幹線で夜遅く京都に着くことが多い。午後11時に近づくと、京都駅周辺の飲食店の多くは閉まっている中で、助かる店がある。その店の店員は全員外国人だ。また、最近よく利用している成田空港周辺の駐車場でも、外国人スタッフが重いスーツケースを丁寧に積み下ろしてくれる。コンビニも同じだ。   いまや外国人労働者は、日本人が当たり前だと思っている「便利な生活」を支える存在になってい...