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常識により築かれた強固な「人智の壁」を超える叡智をAIが切り拓くかも知れない。

<「生成AIの導入で業務時間を大幅に短縮」のように、DX推進部門が社内で輝かしい成果を発表するその裏で、サステナビリティ経営やリスクマネジメントを担う部門の担当者は、ある「予兆」に頭を悩ませています。  膨大なリソースを投じてScope 3の排出量算定の仕組みを整え、ようやく一息つけると思ったのも束の間。主要な取引先や投資家から、今度は「デジタル利用に伴う水消費量」の算定といった、これまで想定していなかった新たな環境データの提出を求められるケースが出てきているためです。攻めのデジタル投資が加速する裏で、守りのガバナンス側には見えない負荷とプレッシャーが蓄積しています。 ◇2030年日本の総電力規模へ――AIサーバーが引き起こす構造変化  生成AIの大規模な学習や並列計算を担うGPUを搭載したサーバーの普及により、データセンターの電力使用量は2017年を境に急増へ転じました。ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)「2024 United States Data Center Energy Usage Report」によると、米国のデータセンター電力需要は2017年から2023年にかけて2倍超に拡大しており、AIインフラ拡大に伴う構造変化が先行事例として現れています。  この趨勢は世界規模の予測でも同様です。国際エネルギー機関(IEA)「Energy and AI (10 April 2025)」は、世界のデータセンター電力消費は2030年に向けて大幅に増加し、約945TWh規模に達すると予測しています。この需要急増の背景にあるのは、演算加速装置を搭載した高性能な『加速サーバー』の導入拡大と、その高出力化です。実務担当者が捉えるべきは、この電力需要の急増が、エネルギー問題にとどまらず「水資源制約」という別のボトルネックを同時に拡大させているという事実です。 ◇データセンターの外側へ波及する、発電が生む“外部の水”の罠  水資源の問題は、データセンター建物内部の冷却設計だけでは完結しません。IEAの予測によると、データセンターに関連する水消費量は2023年から2030年にかけて2倍以上に増加します。  その内訳を確認すると、施設内で蒸発して戻らない冷却水の量も増加しますが、最も大きな割合を占めるのは「発電過程で消費される水」です。AI需要の拡大に伴い電力消費が急増す...

全国のストックヤードや盛り土の総点検と不法状態の解消に行政は全力を尽くせ。

<熱海市の土石流災害を受け、国は全国各地の盛り土の総点検を進めるとともに、ハード、ソフト両面での対策を検討している。点検対象は3万~4万か所と膨大な数に上っており、相当の時間を要するとみられる。  8月から開始した総点検では、地形図などを使った盛り土の洗い出しで、点検対象が3万~4万か所に上ることが判明した。各自治体職員が現地を視察して危険性を判断するほか、許可や届け出の手続きが適正かどうかも確認する。国は年内に暫定的な結果をまとめ、総合的な対策を検討する。  一方で、今年8月の大雨では、大津市で山の斜面に造成された盛り土が崩落し、道路が通行止めとなる事態も起きた。全国では以前から、建設残土などによる盛り土の崩落が相次いでおり、国土交通省によると、2001~14年だけで11府県で14件に上り、死亡事故も発生した。各地で早期の対策を求める声が高まっている。>(以上「読売新聞」より引用) 「 国が全国の盛り土を総点検、対象は3万~4万か所で相当の時間必要 」引用した見出しの記事は2021年10月28日付のものだ。それから何年経過しただろうか。今年2026年9月中下旬に接近・通過した台風25号の豪雨により、千葉県酒々井町(しすいまち)の開運団地が水没(冠水)した。  その原因は高く積まれた盛り土が崩落して、開運団地から河川へと続く排水路がふさがれていたからだ。そして現在も水は引かず、開運団地は水に浸かったままだ。その水位は駐車場の乗用車の天井近くまである。町は消防車を設置して、排水に努めているがなかなか水は引きそうにない。  これは天災だろうか、それとも人災だろうか。開運団地住民は重大な損害を受けたが、その賠償責任は盛り土崩落を放置した業者にあるのか、それとも災害の危険があるにも拘らずそれを防止しなかった町に責任があるのだろうか。  酒々井町の用途地域図を見ると酒々井町馬橋にある開運団地の周辺地域は、都市計画法上の用途地域が定められていない「用途地域無指定(市街化調整区域もしくは非線引き区域等)」のエリアに該当している。ただ無指定だから何をしても良いというわけではなく、団地開発(大規模な宅地造成や開発行為)を行う場合は、都市計画法に基づく開発許可や、自治体の定める建ぺい率・容積率・建築制限の確認、およびインフラの整備が必要になる。同様に、用途地域無指定の区域であっても、残...

米国民は大統領に米国民の日々の暮らしの質を高めてほしいと望んでいる。

< 11月3日に迫る米国の中間選挙。トランプ大統領の支持率は低迷し、9月の消費者信頼感指数も約12年半ぶりの低水準に落ち込みました。物価やガソリン価格など生活コストへの不満が高まる一方、熱烈なMAGA支持層はなお健在です。中間選挙の行方はどうなるのか。そして選挙後、トランプ政権の後半戦はどう変わるのでしょうか。  国際政治学者の佐々木れな氏に、中間選挙を前にした米国の現状と今後の行方について、JBpress編集長の細田孝宏が聞きました。 ◇続くガソリン「4ドル」超、膨らむ生活不満 ——米国では11月3日に中間選挙を迎えます。トランプ大統領の支持率低迷も報じられていますが、現地ではどのような雰囲気なのでしょうか。 佐々木れな氏(国際政治学者、以下敬称略):私のいるワシントンは、2024年の大統領選でも9割以上が民主党候補に投票した街なので、ここにいると全米の空気はなかなか見えにくいところはあります。  ただ、もともとトランプ大統領を支持していない民主党系の研究者の間でも、さらにフラストレーションがたまっているのを感じます。特に経済政策への不満です。  米国では、外交よりも自分の生活に対する不満が投票行動につながると言われます。ガソリン価格は、年初には1ガロン3ドル前後だったのが、一時4.5ドルまで上がり、今も4.4ドル前後です。こうした物価高は生活に直結するだけに、不満はかなり大きいと思います。 ——共和党支持者の間でも、トランプ大統領への不満は強まっているのでしょうか。 佐々木:共和党支持者だからといって、必ずしも「MAGA」というわけではありません。アカデミアにも共和党系の研究者はいますが、トランプ大統領を批判する人はいます。  ワシントンには共和党支持の軍関係者もいますが、トランプ政権の政策によって直接影響を受けた人もいます。例えば、国防総省では民間職員を5〜8%削減する方針が示され、実際に私の周囲でも仕事を失った人がいます。そうした人たちからは、トランプ大統領に対する個人的な反発も聞かれます。 ◇それでも「MAGA」は離れない ——以前は、トランプ大統領が応援する候補は選挙で有利になると言われましたが、その力も落ちているのでしょうか。 佐々木:熱烈な支持者は、今も熱烈なままだと思います。私にもMAGAの友人はいますが、トランプ大統領が何か面白いことを言っている...

釣りにはライフジャケットの着用を。

<4日午前0時半ごろ、兵庫県淡路市志筑新島の堤防で、釣りをしていた小学3年の男児(9)=同市=が海に転落した。男児は意識不明の状態で病院に搬送され、助けようと海に飛び込んだ知人の男性(27)=同市=が死亡した。  県警淡路署によると、男児は母親(28)と兄(10)、知人男性の計4人で釣りに来ていた。何らかの拍子に堤防から約2・5メートル下の海に落ち、母親が「男の子が転落して助けに飛び込んだ男性が溺れている」と119番した。  近くで釣りをしていた男性が、男児の服に釣針を引っかけてたぐり寄せ、駆け付けた消防が救助した。海に飛び込んだ知人男性は一時、男児を抱きかかえていたが、姿が見えなくなり、海上保安部などが捜索。同日午前9時20分ごろ、釣りをしていた場所から約15メートル離れた海中に沈んでいる知人男性を発見した。  同署によると、男児と知人男性は、いずれもライフジャケットを着用していなかったという。>(以上「神戸新聞」より引用) 「 夜釣りで海に転落、9歳男児が意識不明の重体 救出に飛び込んだ知人男性が死亡 淡路島 」との記事に心が痛む。楽しいはずの「夜釣り」が暗転して、悲劇になったのは痛ましい限りだ。  この時期の海は既に夏の海ではない。現在の瀬戸内海の海水温は地域や地点によるが、10月上旬時点でおおむね25℃〜26℃前後(香川県の水産試験場観測では引田沖25.7℃、屋島湾25.8℃など)ほどだ。だからライフジャケットを着用していれば体力が続く限り低体温症になることはない。ちなみに海水温が26℃以上であれば低体温症による死亡リスクは極めて低く、体力が続く限り生存可能だ。だが20℃〜25℃では 意識不明まで2〜12時間で、生存時間は3時間から体力が続く限り、とされている。  夜釣りで問題なのは暗いために海に転落してから発見するまで時間がかかることだ。また岩礁などがあれば転落時に負傷する可能性もある。そもそも暗いために足場の確認が困難な場合もある。子供連れで夜釣りに出かけるのは極めて危険だ。  しかし、どうしても子連れで出かけるならライフジャケットの着用は必須条件だ。それが保護者の責任だ。多少泳げる程度ではライフジャケットなしで夜釣りへ出かけるのは自殺行為だ。ことに子供は体の割に頭が大きく、バランスを崩しやすい体型であることを忘れてはならない。  また体力に自信のある大...

梁議員は初心に帰れ。

<衆院栃木3区を地盤とする簗和生(やなかずお)農相(比例代表北関東ブロック、6期)が就任前の5月、地元での自民党関係者らとの懇親会で、衆院選で自身を応援しなかった首長がいる地元市町の道路予算を削減したなどと発言した問題で、簗氏は2日夕、国会内で記者会見し、報道などを踏まえ「そういう発言をしたんだろうと思う」と自身の発言を認めた。「誤解を招く言いぶりだった。真摯(しんし)に受け止める」と釈明した。農相の辞任については否定した。5日召集の臨時国会で野党は発言の真意を追及する方針だ。  関係者によると、簗氏は5月24日夜、大田原市内で開かれた自民党大田原支部の会合後の懇親会に出席。2026年度の道路予算について「那須烏山市は前年度の64%減、那珂川町は54%減にした」と発言した。「首長が自民党の国会議員はいらないという行動をとった」などとし、衆院選で両市町での得票が伸びなかったことも挙げたという。  記者会見で簗氏は、自身の発言とされる録音データについて「確認していない」とした一方、「音声が出ているのであれば、そういう発言をしたのだと思う」と認めた。道路予算をカットしたとの発言については「(所管する)国土交通省に問い合わせ、(具体的な事業を決める)箇所付けの結果を聞き、支部で報告した」と弁明。「私が行政に働きかけて予算が減ったと伝わってしまい、誤解を招いた」と述べ、国交省への働きかけは否定した。  筆頭副幹事長の立場を使ったとも取れる内容については「そういうポジションであることを地元に報告したいという気持ちだったと思う」と説明。「高市(たかいち)(早苗(さなえ))総理から『農林水産行政を進めよ』と任命された。しっかり職責を果たしたい」とし、農相続投に意欲を示した。  簗氏は問題が表面化して以降、発言についての回答を控え続けていた。2日午前の閣議後記者会見では「一議員としての活動に関わる事柄。大臣としてのコメントは控える」などと同じ説明を繰り返した。  関係者によると、簗氏は懇親会で「自民の議員に頼っているところに(予算を)多く回すのが当たり前の話」「河川関係は触っていない。道路の命に支障がないところ(を削減した)」などとも話したという>(以上「yahooニュース」より引用) 「 簗農相「予算削減」発言認める 「誤解招いた」と釈明 辞任は否定、野党追及へ 」との見出しに驚い...

中国製造の前に立ちはだかる「中国人気質」。

<◇中国が日本から買い続ける半導体材料  中国は日本への経済的な締め付けを強める一方、日本製の半導体を買い増している。  財務省が7月22日に発表した2026年上半期の貿易統計によると、中国向けの集積回路(IC)輸出は前年同期比80.5%増えた。  しかも、中国が依存しているのは完成したチップだけではない。半導体の製造に欠かせない日本産の材料も買い続けている。対日輸出管理を強化した翌日の1月7日、中国商務部は、その材料に対する反ダンピング調査を始めた。輸入を止めるのではなく、日本から買う商品の価格を問題にしたのだ。  なぜ中国は、制裁を仕掛けた相手から買い続けざるを得ないのか。その謎を解く鍵は、多くの日本人には聞き慣れない、ある「特殊ガス」にある。 ◇制裁翌日に「特殊ガス」の調査を開始  今年1月、中国は日本への経済的な圧力を相次いで強めた。  ジェトロ(日本貿易振興機構)のビジネス短信によると、中国商務部は1月6日、軍事転用が可能な両用(デュアルユース)品目の対日輸出管理を強化し、即日施行した。高市早苗首相が昨年11月の国会答弁で、台湾有事は「存立危機事態」になり得ると述べたことに中国が反発して以降、重ねられてきた対抗措置の柱だ。  商務部はその後、2月と6月にも計80の日本企業・組織を輸出禁止・審査厳格化の対象に加えた。ジェトロのビジネス短信によると、商務部は6月の措置について「完全に正当、合理的かつ合法」と主張する一方、対象はごく一部の事業体と両用品目に限られ、日中の通常の経済・貿易関係に影響を与えるものではない、とも説明している。  注目したいのは、対日輸出管理を強化した翌日の動きだ。商務部は1月7日、日本原産の特殊ガス「ジクロロシラン」に対する反ダンピング(不当廉売)調査の開始を発表した。調査は即日始まり、2027年1月7日まで続く(最長6カ月延長可)。  商務部の発表によると、中国国内のメーカーから申請書が提出されたのは前年12月8日だった。約1カ月の予備審査を経て、対日輸出管理を強化した翌日に調査開始が発表された。新華社の報道によると、商務部報道官は国内法規と世界貿易機関(WTO)のルールに沿って審査したと説明している。  調査対象はジクロロシランに限定され、同じ関税分類に含まれる他の品目は対象外とされた。 ◇日本製への依存をすぐには断ち切れない  前...

日米間の信頼関係こそが米国のアジア戦略の基本だ。

<ワシントンで米時間9月24日に行われた米中首脳会談で、トランプ大統領が 習近平シージンピン 国家主席に対し、高市首相と直接対話するよう促していたことが分かった。26日の日米首脳電話会談で、トランプ氏が首相に伝えた。高市内閣を批判する習氏に対し、トランプ氏が首相を擁護したとする会談内容も共有された。  複数の日本政府関係者が明らかにした。電話会談でのトランプ氏の説明によると、米中会談で習氏は東アジアの地域情勢を巡って日本の動きを非難した。習政権は高市内閣の安全保障政策を「新型軍国主義」と呼び、対日批判を強めていた。  トランプ氏は習氏に同調せず、首相を「強いリーダーだ」などと評価した上で、日中首脳間で話をするよう求めたという。首相は電話会談後、記者団に、具体的なやりとりを明らかにせず、「日米が共に地域、世界の平和と安定に貢献していくことを確認した」と述べるにとどめていた。  昨年11月の首相による台湾有事を巡る国会答弁後、日中間では首脳や外相レベルなどでの政府間対話が途絶えている。首相は「意思疎通が重要で、対話は常にオープンだ」と繰り返し訴えてきた。  こうした首相の姿勢は、米中会談直前の米時間9月22日にニューヨークで行われた日米首脳会談でもトランプ氏に伝えており、政府高官は「事前にすり合わせしていた意義があった。強固な日米首脳間の信頼関係を示すものだ」と語る。  首相は、11月に中国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせて訪中する予定だ。トランプ氏の習氏への発言は、こうした国際会議の機会が念頭にあった可能性がある。  5月に北京で開かれた米中首脳会談でも、日中関係の悪化が話題に上り、トランプ氏が首相を擁護したことが明らかになっていた>(以上「読売新聞」より引用) 「 トランプ氏、習氏に「高市首相と対話を」と促していた…9月の米中首脳会談で「首相は強いリーダーだ」とも 」との記事が出た。これまで米中首脳会談で「米中は先の大戦で同盟国だった」と、日本を敵国とした発言をトランプ氏がしたことで、日本のオールドメディアは高市叩きに勢い付いている。  しかし読売新聞氏が引用記事を掲載したことで、トランプ氏が高市氏の梯子を外したのではない、と明らかになった。引用文中に「習政権は高市内閣の安全保障政策を「新型軍国主義」と呼び、対日批判を強め」たが「トラ...

外国人労働移民政策を直ちに廃止しろ、さもなくば日本が日本でなくなる。

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<政府は「いわゆる移民政策は取らない」と説明してきた。しかし、実態を見れば、日本はすでに事実上の移民大国へ急速に向かっている。  出入国在留管理庁によると、2025年末の在留外国人数は412万5395人に達し、初めて400万人を超えた。前年から約35万6000人、率にして9.5%も増加している。外国人労働者も2025年10月末時点で257万人を超え、過去最多となった。製造、建設、介護、農業、外食など、外国人なしには成り立たない職場が急速に増えている。  在留外国人の人口比率は欧米より低いとはいえ、人数と増加速度を見れば、「日本は移民国家ではない」と言い続けるのは現実逃避である。政府が移民政策と呼ばないまま国民的議論を経ずに受け入れだけを拡大していることが最大の問題だ。  その危険性を示すのがスウェーデンである。同国では移民・難民を積極的に受け入れてきた一方、言語教育や就労、地域社会への統合が追いつかず、社会から孤立した地域が生まれた。近年は犯罪組織による銃撃や爆破、麻薬取引、詐欺が深刻化し、少年が実行役として勧誘される事態にまで発展している。2023年には363件の銃撃事件が起き、55人が死亡したとされる。スウェーデン警察は、犯罪組織の構成員を約1万4000人、周辺まで含めれば約6万2000人が犯罪ネットワークと関係していると推計している。  もちろん、外国人や移民を一律に犯罪者扱いしてはならない。当然のことだが、日本でも大多数の外国人は真面目に働き、地域社会を支えている。しかし、それを理由に移民政策の危険性まで語れなくなってはならない。問題は受け入れ人数と社会の統合能力との不均衡にある。  短期間に多数を受け入れながら、日本語教育、学校、住宅、医療、社会保障が追いつかなければ社会から孤立した外国人集住地域が生まれかねない。そこに低賃金、失業、教育格差が重なれば、外国人の子供が疎外感を抱き、犯罪組織に取り込まれる危険も高まる。  スウェーデン政府は国籍取得条件の厳格化や移民政策の転換を進め、2026年には自主帰還する成人への助成金を一人35万クローナへ引き上げた。しかし、一度生活基盤を築いた人々が給付金だけで帰国するとは考えにくい。移民政策は入口を広げるのは容易だが、後から元に戻すのは極めて難しいのである。  日本が行うべきは低賃金の外国人による穴埋めではない。賃金...

なぜ習近平氏は恐れているかのように、繰り返し軍国主義・日本を批判するのか。

<去る9月23日からの中国・習近平国家主席の米国訪問は、トランプ米大統領による空港での出迎えから見送りに至るまでの周到なもてなしぶりが全世界の耳目を集めた。そして中国側は5月の米中首脳会談で確認された「建設的戦略安定関係」の文字通りに、中米両国の相互尊重・公平・台頭な関係を米国に対して再確認させ、今や中国が米国と並び立つ大国として台頭するとともに、中国の力こそが世界を導く「中華民族の偉大な復興」と米国のいう「Make America Great Again」が決して対立するものではないことを華々しく見せつけようとした。  果たして中国は、彼らの狙い通りに米国や世界の認知を変え、アジア太平洋地域における主導権の礎を得ることができたのか。日本は今回の会談をどのように評価すれば良いのか。以下、会談とその前後の様々な状況から考えてみたい。 ■第三国での祝宴で執拗に日本を持ち出す中国  中国側は今回の米中首脳会談について、自国民と諸外国に対して大きく華々しいものに見せ、彼らのメッセージを正面から見せつけようとしていたことは間違いないだろう。その中でも特に目立ったのは、習近平氏が国賓訪問という場において第三国である日本を繰り返し名指しで批判し、米国を彼らに同調させようとしたことである。  習近平氏はまず、ホワイトハウス到着時の歓迎式典で「第二次世界大戦の期間、中米は肩を並べてファシストの侵略に抵抗した。このような歴史を中国人民も米国人民も忘れることはできない」と述べ、これに対してトランプ氏も、歓迎するスピーチの中で「我々は同盟だったこともある」という趣旨を述べ、大いに内外の耳目を惹いた。  さらに習近平氏は歓迎の宴においても、「80年前、中米両国人民は肩を並べて作戦し、日本軍国主義侵略者を撃破した。血と火で鍛造された友誼は必ず世代を超えて伝わる」と強調した。  ちなみに歓迎宴の場では、習近平氏以下の党・政府重鎮がこぞって、昨年秋の日中関係紛糾時に居丈高な態度をとった外交官・劉勁松氏と同様の詰め襟学生服のような服を着ていたが、これはどうやら近年中国で、孫文や毛沢東らが着ていた中国革命の服装=中山服をアレンジした正装で、中国側の原理原則を代表する場面で着用するものとされているようである。  このような流れをうけて、両国が会談終了後に発表した「8点の共通認識」(中国)「ファクトシート...

礼を失した「総長選考・監察会議」の存在自体が東大の問題ではないか?

<日本の最高学府における「史上初の女性トップ」誕生という歴史的ニュースが、ネット上で思わぬ波紋を呼び、騒然となっている。  東京大学は9月28日、来年3月末で任期満了となる藤井輝夫総長の後任に、大学院総合文化研究科の藤垣裕子教授(64)を選出したと発表した。文部科学相の任命を経て正式に就任すれば、第32代にして初の女性総長の誕生となる。  輝かしい快挙であるはずのこの人事に、祝福とともになぜ批判や疑問の声が相次いでいるのか。その背景には、学内の意向投票における「ダブルスコアの大差」を覆した、異例すぎる決定プロセスがあった。有識者からも「女子枠総長ではないか」「大学の自治への挑戦」との声が次々と上がり、SNSでは大論争が巻き起こっている。 ★藤垣 裕子(ふじがき ゆうこ)★ 東京大学史上初となる女性の次期総長(第32代)=予定 基本情報 生年月日:1962年4月19日(64歳) 出身地:東京都 現職:東京大学大学院総合文化研究科 教授 学位:博士(学術)(東京大学・1990年) 学歴 1985年3月:東京大学教養学部 卒業 1990年3月:東京大学大学院総合文化研究科 博士課程修了 経歴・専門分野 東大助手、科学技術庁科学技術政策研究所などを経て、2010年より東京大学大学院総合文化研究科教授に就任。 2021年からの5年間は、東京大学の理事・副学長(主に入試担当)を歴任。 専門分野は科学技術社会論(STS)や科学計量学。 科学技術と社会の関わりや、科学者の社会的責任、リベラルアーツの重要性をテーマに研究・発信を行う。 2027年4月より第32代東京大学総長に就任予定(任期6年)。 ■意向投票でのダブルスコアを覆す選考・監察会議の決定  選考会議の議長で、NHK「クローズアップ現代」の元キャスターとしても知れる東京芸術大理事の国谷裕子氏は29日の記者会見で「いろいろな意見や批判が全くないとは思わないが、大きな問題が生じるとは思わない」と述べた。  藤垣氏は1962年生まれ。1985年に東大教養学部を卒業し、科学技術庁などを経て、2010年より同大学院教授を務めている。専門は科学技術社会論と科学計量学であり、2021年からの5年間は理事・副学長として主に入試などを担当してきた人物だ。  28日に開かれた教授や准教授、職員らによる上位3人を対象にした2回目の意向投票では、...