「運転補助装置」付き自動車の普及を急ぐべきだ。
高齢者の免許返納が叫ばれているが、日常生活のために自動車が手放せない地方在住の高齢者にとって、事故を未然に防いでくれる運転補助装置付き自動車が普及することが望ましい。 そもそも利用者が年間3,000人以上も死亡している工業製品が自動車以外にあるだろうか。たとえば電気洗濯機使用者が年間3,000人以上も犠牲になるとしたら大問題ではないか。それが自動車だと「不問に付す」と云うのは明らかにダブルスタンダードではないか。 自動車製造企業は利用者が事故に巻き込まれない、また自動車に起因する事故が起きないように努めるのが工業製品を製造する企業として当然の義務ではないか。 今から十数年前にそうした論評をこのブログで発表したことがある。それから間もなくスバルが「アイサイト」を発表した。以後は各自動車企業の「運転補助装置」の開発競争が繰り広げられ、次々と運転アシスト機能が自動車に装備されるようになった。 自動車の運転補助装置(先進運転支援システム:ADAS)付きの車両とそうでない車両の事故率を比較した公的な統計データから効果があるのは明らかだ。国土交通省や(公財)交通事故総合分析センター(ITARDA)などの調査・分析により、装置の有無が事故率に与える影響が具体的な数値で証明されている。 ◇主な統計結果や効果の傾向は以下の通り。 1. 衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)の事故低減効果 最も広く普及している「衝突被害軽減ブレーキ(AEB)」に関する統計では、圧倒的な事故減少率が報告されている。 ・対四輪車の追突事故:保有台数あたりで比較した場合、装置付きの車両は、非搭載車に比べて追突事故が約5割〜6割減少している。 ・歩行者・対人事故:歩行者検知機能がある車両についても、非搭載車に比べて事故率が低い傾向が確認されている。ただし、歩行者の急な飛び出しや夜間の条件などにより、対車両ほどの減少率(約2割減)には至らないケースもある。 ・大型トラックの追突事故:中部運輸局などの追跡調査では、装着車の追突事故発生率(0.22%)が非装着車(0.72%)の約3分の1に抑えられたという具体的なデータもある。 2. ペダル踏み間違い時加速抑制装置の効果 高齢ドライバーを中心に課題となる「踏み間違い事故」を防ぐための装置だが、自動車メーカー(トヨタ等)の市場データ分析によると、「衝突被害...