希望なき選挙。

<時事通信が17日公表した、石破茂内閣発足後初の支持率が28%と、いきなり「危険水域」に突入したことが、永田町に衝撃を与えている。衆院選(27日投開票)が中盤を迎えるなか、報道各社の情勢調査で、石破首相(総裁)率いる自民党は15年ぶりに単独過半数(233)を割り込む可能性が指摘されている。石破首相の「変節」や「豹変(ひょうへん)」、安倍晋三元首相を「国賊」と罵倒した人物の入閣などが影響しているのか。

 「何かの間違いかと思った。発足直後で政権末期レベルのひどさだ」 自民党ベテラン議員は、時事通信の調査結果に驚き、こう語った。 保守系議員は「場当たり的に旧安倍派などを切り捨てた反動だ。閣僚・党役員人事や、派閥裏金事件をめぐる『非公認』『比例重複せず』など、十分な討議や説明を尽くすべきだったのに、不透明なまま決断を下し、党内外に怒りと失望が拡大した」と断じた。 
 永田町を激震させた時事通信の調査は11~14日、全国の18歳以上の男女2000人に個別面接方式で行ったという。2000年以降、発足直後に28%という支持率は、あの森喜朗内閣(33・3%)を下回って過去最低という。 実は、日経新聞・テレビ東京が今月1、2両日に実施した緊急世論調査でも、内閣支持率は51%と、現行の調査方式を導入した2002年以降、内閣発足時の支持率として最低だった。 
 石破首相は17日、長野市の街頭演説で、大型の補正予算編成に取り組む意向を示し、「物価上昇に負けない賃金の上昇を必ず実現する。物価高に苦しむ人への給付や新産業に対する支援を行う」と語った。 衆院選は中盤戦に突入したが、挽回できるのか。 
 ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「石破首相は総裁選で『すぐ解散しますという言い方は、私はしません』と公言しながら、早期の解散総選挙を決断した時点でつまずいた。改革を掲げて、国民世論の高い人気を背景に首相になっただけに、失望の反動も大きい。石破首相の党内基盤は弱く、総裁選で後押しを受けた菅義偉副総裁、岸田文雄前首相、森山裕幹事長などの意向に配慮しつつ難しいかじ取りを強いられる。衆院選の結果次第では、より厳しい局面に直面するだろう」と指摘した>(以上「夕刊フジ」より引用)




いきなり危険水域〝28%〟石破内閣支持率 時事通信調査 森喜朗内閣下回る「何かの間違いかと…発足直後で政権末期レベル」」とは、何のために岸田氏は総裁選不出馬を早々と決めたのだろうか。それなら岸田氏が続けた方が良かったのではないか。
 石破氏が総裁になったのは引き算の結果だ。他に適当な人がいなかったから、最終的に残りの万年総裁候補の石破氏に白羽の矢が立った。それだけのことだった。

 党内基盤の弱い石破氏なら、キングメーカーを気取る「実力者」の振り付け通りに踊るだろう、という見込みから推された。果たして、総裁になるや数々の前言を翻した。その最たるものが早期解散だ。
 言行不一致は日本人が最も嫌う。「嘘」をつくことは恥だとする文化が日本にはある。だから日本人は嘘を吐く人を「恥知らずだ」と云って軽蔑する。その意味から石破氏は「恥知らずだ」と軽蔑されても仕方ない。

 ただ今回の選挙は多くの国民にとって「争点なき選挙」だと云える。政治改革を野党は声高に叫んでいるが、「政治改革」は先の国会で国会議員諸氏によって解決されるべき課題だった。そしてパー券キックバック脱税に関しては政治改革以前に国税当局が糾すべき事案だ。もちろん検察庁が不法行為に対して派閥事務長だけを起訴して終わり、というのでは国民は納得しない。そうした永田町では行政と司法の怠慢が同時に起きている事実に、国民は驚愕している。「この国はもはや壊れているのではないか」と。
 国民が政治に最も求めるのは「失われた30年」からの脱却だ。ANNの世論調査から明らかになっているように経済政策が選挙で戦わされることを国民は願っていた。「失われた30年」から脱却して、経済成長し国民所得が倍増する政治を野党が提起するのかと期待していた。しかし野党第一党の立憲党代表も石破氏と同じ「緊縮・増税」政治家だ。それでは国民は今回の選挙で何も期待できない。政治改革、という国民と反関係ない永田町のコップの中の嵐を国会で演じ続けるだけではないか。

 国民は「国家と国民のための政治」を求めている。パー券キックバック脱税は「国家と国民のための政治」から大きく乖離している。しかし、その是正は現行法で可能だ。国税当局と検察庁がマジメに仕事をすれば良いだけの話だ。いかなる意図があってか、国税庁と検察庁はパー券キックバック脱税事件に対して素知らぬ顔をしている。なんたる職務怠慢だろうか。
 そして「国家と国民のための政治」を語らない政治家も職務怠慢だ。政治改革と叫んでいるが、「裏金は犯罪」であって、それを防止するのは政治家の役目ではない。政治資金規正法通りに経理処理していれば、裏金など存在しない。つまり違法行為をしているものに対して違法行為が出来ないようにする、という主張を野党代表はしているが、それがどんなに論理矛盾しているかに気付いてないようだ。政治家は政治を語るべきだ。そして政治とは国家と国民のためにあることを忘れてはならない。

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