大雪に孤立する周辺住民。

 ここ数日来の大雪で、各地で孤立する集落が続出している。例年大雪に埋もれる地域ではそれなりに備えがあるが、経験したことのない大雪に見舞われると対応できないようだ。
 それだけではない。横浜のこどもの国駅では屋根に積もっていた雪に雨が降って重くなりホームの屋根がつぶれたり、自衛隊の格納庫が雪の重みで潰れて垂直尾翼が下がったトタン屋根を突き破る事態が起こっている。

 備えあれば憂いなしというが、大雪に見舞われたことのない地域で大雪に備えて準備するのは困難だし、それなりに費用を掛けなければならない。しかし公的機関では大雪による支障が出るような事態が起こってはならない。
 現在各地で孤立している地域では生活にも困る状態になっている。物資輸送の主役が鉄道からトラックに代わって久しいが、トラックが大雪により数十時間も道路上に立ち往生させられていては生活物資は届けられない。

 道路で最も厳しい安全基準により造られているのは高速道路だ。大雪により高速道路も各地で閉鎖されているようだが、大雪の時こそ高速道路に除雪車を出動させて、低速ででも交通を確保すべきだ。
 一般道路は平成の大合併により各地方自治体の周辺地域に通じる市長村道の維持・管理に手が回らなくなり、普段は通行出来ていても手入れが行き届かなくなった道路沿線の竹林や雑木が雪により道路に倒れ込んで車の行く手を阻む。そしてそうした緊急時に作業委託を受けて維持管理していた地方の土建業者も平成の大合併により都市部の大きな企業との競争に敗れて激減してなくなっている。いざという時に作業委託する業者も重機もオペレータも地方からなくなっている。

 行政の効率化はコンパクトシティーだとして都市部への「集中」を加速させている。周辺部に棲む独居老人などを都市部の集合住宅に移住させる地方自治体も出ている。
 しかし道路は全線が確保されて初めて機能を発揮する。国土の背骨や基幹を走る高速道路の機能を文字通り高速で車が移動する道路だと捉えるだけでなく、手厚く維持・管理されている基幹道路との側面も見直、そのような利用もすべきだ。道路網整備は喫緊の課題で、大雪により孤立した集落へのアクセス問題点を雪解けにより忘れるのではなく、しっかりと対応していくことが真の「国土強靭化」ではないだろうか。


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