多数による魔女裁判ではなく、異論を受け容れ科学的に考察する社会でありたい。

 原発再稼働の正当化の手段として、またぞろCO2温暖化論が息を吹き返してきたようだ。福一原発放射能漏れ事故原因が究明されるまで原発再稼働にいかなる正当化も許されないが、その拠り所にCO2温暖化を持ち出すとは懲りない人たちだ。
 原始地球は高熱地獄だったといわれている。CO2は現在の地球の大気組成からは想像も出来ないほどの高濃度だったようだ。もちろん酸素は存在すらしていない。しかし地球は徐々に冷えて原始生命が海に誕生したとされている。

 地球の大気温度を大きく左右するのは太陽から降り注ぐエネルギーと地球から宇宙へ放出されるエネルギーとのプラスマイナスの差し引きによることは明らかだ。何度かあった氷河期と間氷期との寒暖の循環は地球規模で考えればCO2濃度とは無関係だということははっきりとしている。
 地球は現在は氷河期にある。それは地球上に氷河が存在しているからだ。確かに19世紀の産業革命以降、地球大気のCO2濃度は上昇しているが、それでも地球規模の時間で見ればCO2濃度は危機的なほど減少している。

 危機的と表現したのには理由がある。生命体は細胞構成上に必ずCを必要とする。つまり炭素を持たない生命体は地球上に存在しない。それが鉱物などの地下資源としてすべて固定化され大気中から失われるとしたら、炭素循環が断たれて光合成している植物は死滅してしまうだろう。
 だからといってエネルギーを大いに消費しろと奨励するわけではない。ただ他の生命に対して人類は地球に存在する生命の一員として節度ある暮らしを送るべきだと思う。その場合、自然再生エネルギーを利用するのと原子力エネルギーを利用するのとで、どっちが地球上に存在する人類を含めすべての生命に対して謙虚かを考えるべきだろう。

 CO2温暖化説を唱える連中は科学的な根拠があるとしているが、それは微視的な観点からの屁理屈に過ぎない。所詮はCO2排出権と称する作られた利権の分捕り合戦の話だ。
 それなら間氷期はCO2濃度が上昇した期間だったという証拠が必要だ。中世温暖期はCO2濃度が異常に上昇したからグリーンランドが文字通り緑の大地だったというのだろうか。魔女裁判に等しいCO2温暖化説に異を唱える科学者を学会のみならずマスメディアがテレビ出演からも排除する態度には恐怖を覚える。ガリレオが「それでも地球は動く」と呟いたのは中世宗教裁判を嗤う故事ではなく、現代の頑迷な「鰯の頭も信心から」の程度の思考回路から解き放たれていない人類の宿命なのだろうか。

 そういえば人類平和を希求する宗教の対立により戦争やテロが現代でも起こっている。精神世界の範疇であるはずの宗教が現実社会までも支配する狂気じみた現象を是認する人類の方がCO2温暖化説よりも恐怖を覚えるべきではないだろうか。
 それは海外の他人事ではない。日本でも海外ではカルト認定されるような宗教団体と自称する個人崇拝団体が政権政党を支配している。これこそ狂気じみたことだと思わない方が異常ではないだろうか。

 ソチ・オリンピック騒動の間に政府は「エイッヤッ」とばかりに原発再稼働や新設、さらには集団自衛権の容認などを決めようとしている。マスメディアはオリンピック祭り騒ぎにジャックされたかのように、日本の未来へ対する危うい目論みが秘かに進行している現実をスルーしているかのようだ。
 さらにここ数日来、テレビは大雪情報とそれに関連する騒動ばかり報じている。せっかくデジタル放送になったのだから、画面の下部に文字を流すかdボタンで交通情報などを検索すれば解るようにしておけば済む話ではないだろうか。

 その一方で、ついに中国のシャドーバンクの一つが破綻したようだとか、韓国の銀行がイランに支払うべき外貨を使い込んでデフォルトしそうだとか、そうした情報は一切日本のマスメディアは報じない。
 日本国民はみんながソチ・オリンピックと大雪情報にマスメディアがジャックされていても是とするとでも思っているのだろうか。この国のマスメディアを支配している連中のステレオタイプぶりには驚くばかりだ。かくして魔女裁判体質が日本国民に中に醸成されるのだろうか。祭り騒ぎの裏に危険な企みが進行していると考えるのは余りに穿った見方だろうか。


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