「原発はベースロード電源」とはまさしく「羊頭狗肉」だ。

<政府は25日、原子力関係閣僚会議を開いて、原子力発電を時間帯にかかわらず、一定の電力を供給する「重要なベースロード電源」と位置づけるとともに、安全基準に適合すると認められた原発の再稼働を進めることなどを盛り込んだ新たな「エネルギー基本計画」の政府案をまとめました>(以上「NHKニュース」引用)
 先の二度にわたる国政選挙では「脱原発」を掲げていながら、実際に政権を完全掌握すると原発再稼働に急ピッチで福一原発放射能漏れ事故の詳細な検証すらないまま実施しようとしている。安倍政権は完全に原子力ムラの利権擁護政権だ。だから自公から推薦された山口県知事候補を電事連が推薦したのだ。

 そのため民主党は身動きできなくなり、無様にも「自主投票」を決め不戦敗の道を選んだ。既に民主党に政策を国民にアピールする力もないようだ。ただ労働組合に揺さぶられるがままに揺れているだけだ。
 なぜ電事連を切り捨ててでも国民に「脱原発」を訴えなかったのか。民主党の依って立つ政党基盤は99%の国民多数ではなかったか。1%にも満たない原発利権団体の支持がなければ夜が明けないようでは話にならない。

 それでも国会の予算委員会では民主党議員が原発担当大臣に咬みついていたが、なんとも空しい限りだ。
 政治は選挙から始まる。その選挙で支援団体の一部が原発推進だから、即時「脱原発」を訴える元民主党衆議院議員の県知事候補を推薦することも出来ずに見捨ててしまった。
 そうした機関決定は民主党にとってもある種の「羊頭狗肉」だ。自民党と全く変わらない。彼らに再稼働に舵を切った自民党を批判する資格はない。この国の未来を見据えて政策を提起するのではなく、自分たちの保身のために選挙で駆け引きをするようでは国政を論じる資格すらない。単なる政治稼業の政治屋に過ぎない。

 自公の国会議員諸氏もまさしく政治稼業の政治屋だ。選挙に勝つためなら「白」でも「黒」と国民に訴え、政権の座に着いたら「やっぱり白だ」とうそぶく。民主主義の基本原理の選挙を冒涜する口先詐欺師以下の連中だ。
 未来を拓く政治家なら「脱原発」を決議して、廃炉の工程を議論して自然再生エネルギーの発電装置開発と普及に電源開発費を投入すべきだ。現在原発は一期も稼働していない。それにより大停電は起きていないし、計画停電も策定される段階でもない。何処に原発をベースロード電源と位置付けなければならない必要があるというのだろうか。

 原子力ムラの利権確保のために是が非でも原発再稼働を実施しなければならないのだろう。しかし、それは日本国民のみならず世界へ膨大な放射能を撒き散らしている日本政府として世界へ顔向けの出来ない愚挙だという認識を持たないのは決定的に自律の精神を喪失している証拠だ。
 安倍氏は「アンシャントレジュームからの脱却」を掲げていたのではなかっただろうか。しかし、やっていることはまさしく古い体制の擁護者そのものだ。しかもマスメディアの支持率てんこ盛りに気分を良くして暴走している。口を開けば「民主党政権時代は出来なかったでしょう。政治は結果だ」と民主党政権の前は長らく自民党政権だったことを失念している。たった三年の民主党政権で一体何を変えられたというのだろうか。余り自己を誇っては見苦しい、劣等感の裏返しの自己顕示欲の塊と見られても仕方ないだろう。日本には「実るほど首を垂れる稲穂かな」という言葉がある。


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