安倍官邸密室政治にまつわる数々の疑惑を「アベゲート事件」と命名しよう。
安倍官邸内で秘かに行われた密室政治による腐敗臭フンプンたる疑惑の数々を上げるだけでも吐き気がする。「モリ、カケ、スパ」は勿論のこと、竹中氏たちが関わった外国人労働移民の受け入れにパソナなどの派遣業法人にワンクッション置く仕組みなど、官邸ぐるみの税金強奪だ。 安倍自公政権がなぜかくも短期間に腐敗し悪の巣窟に成り下がったのか。それは官邸が局長以上の官僚人事権を掌握したからに他ならない。それ以前も各省庁は政治家たる大臣が人事をやる建前になっていた。しかし実質は官僚たちが人事を行い、大臣たちはそれを承認し、建前上大臣の名で発令するだけになっていた。 人事権を内閣府に握られた官僚たちは官僚の矜持まで失って、たちまちヒラメ官僚に成り下がった。その早きことに驚かざるを得ないが、元々人事権を握られていた裁判所がそうであるように、官僚たちも官邸の意向を忖度する傾向が一段と強まった。 ここに日本国憲法に定められている「三権分立」がついに「三位一体」となり、日本の国家としての根幹が崩壊してしまった。日本の司法権・裁判所がマトモだと思っている人は余ほど御目出度い。籠池氏が半年以上も公判すら開かれず留置されているのを指摘するまでもなく、田中角栄氏が彼の死後に唯一の物証たる「コーチャン氏の嘱託尋問調書」が証拠不採用となり、無実が確定したり、小沢一郎氏が検察からダダ漏れに洩れる捜査情報をマスメディアがプロパガンダ広報「政治とカネ」により首相の椅子に就く寸前だったにも拘らず人民裁判のリンチ同然にして政治力を奪った。その結果は不起訴だったが、実態不明の摩訶不思議な検察審により「起訴相当」と出させて、小沢氏をトコトン追い詰めた。結果として小沢氏は無実だったが(当初から無実だから当然だが)、彼の帰る民主党はガタガタに第二自民党の議員たちによって壊されていた。 日本の司法が米国のジャパンハンドラーたちに操らせるようになったのは自衛隊を合憲判断した砂川事件以来だ。その時から日本の「三権分立」は壊れていた。安倍自公政権が数を恃んで「戦争法」や「共謀罪」といった違憲立法を行っても、憲法の番人たる最高裁判所は会見の一つすら開いていない。最高裁判事たちは安倍自公政権によって指名され、就任し法衣の下に身のみならず顔まで隠して沈黙したままだ。 人間としての自尊心よりも地位がそんなに惜しいか。国家と国民を守る...