来年の欧州主要国ではグローバリズムから反・グローバリズムへ、EU優先から自国ファーストへの政策転換が起きるのは確実のようだ。
<ドイツの閣僚らは1日、フランクフルトで前夜に店舗を破壊し、警察官100人超を負傷させた暴動や略奪の実行者に厳罰を科す構えを示した。一方、治安部隊が暴力のさらなる拡大を防いだと称賛した。
ドイツでは10月31日、ドイツ語で「Z世代が取り仕切る」を意味する運動団体「Gen Z regelt」が呼びかけた抗議活動が数十都市で行われ、数万人の参加者が教育の改善や生活費の引き下げを求めた。中でもフランクフルトでは激しい衝突が起きた。
ヘッセン州のポーゼック内相は1日の記者会見で、フランクフルトではフードをかぶった暴徒が17店舗に損害を与え、うち5店舗で略奪があったと述べた。
ポーゼック氏によると、1300人の警察官が動員され、うち100人超が負傷。警察は13─29歳の54人を逮捕した。
ポーゼック氏は、逮捕者の大半はドイツ国籍だったと説明。その上で、警察の情報として、騒乱に関与した人の多くが移民の背景を持っていたと述べた。「警察は現時点で、暴力的な騒乱の実行者は1000─1500人で、その大半が移民の背景を持つと推定している」と語った。
連邦政府のドブリント内相は、実行者を特定し、責任を追及すると述べた>(以上「REUTERS」より引用)
「フランクフルトでの暴動・略奪、独閣僚が「厳罰方針」強調」とあるように、フランスから始まった欧州各国のデモに対して、それぞれの政権は強硬姿勢を露わにしている。荒れる欧州諸国を見るのは何年ぶりだろうか。それは明らかにグローバリズムの終焉と自国ファースト主義が欧州諸国を席巻している証拠でもある。
ドイツでは10月31日、ドイツ語で「Z世代が取り仕切る」を意味する運動団体「Gen Z regelt」が呼びかけた抗議活動が数十都市で行われ、数万人の参加者が教育の改善や生活費の引き下げを求めた。中でもフランクフルトでは激しい衝突が起きた。
ヘッセン州のポーゼック内相は1日の記者会見で、フランクフルトではフードをかぶった暴徒が17店舗に損害を与え、うち5店舗で略奪があったと述べた。
ポーゼック氏によると、1300人の警察官が動員され、うち100人超が負傷。警察は13─29歳の54人を逮捕した。
ポーゼック氏は、逮捕者の大半はドイツ国籍だったと説明。その上で、警察の情報として、騒乱に関与した人の多くが移民の背景を持っていたと述べた。「警察は現時点で、暴力的な騒乱の実行者は1000─1500人で、その大半が移民の背景を持つと推定している」と語った。
連邦政府のドブリント内相は、実行者を特定し、責任を追及すると述べた>(以上「REUTERS」より引用)
「フランクフルトでの暴動・略奪、独閣僚が「厳罰方針」強調」とあるように、フランスから始まった欧州各国のデモに対して、それぞれの政権は強硬姿勢を露わにしている。荒れる欧州諸国を見るのは何年ぶりだろうか。それは明らかにグローバリズムの終焉と自国ファースト主義が欧州諸国を席巻している証拠でもある。
こうした事態に最も危機感を抱いているのはEUだ。それはEUこそがグローバリズムの産物だからだ。EUの予算は加盟国からの拠出金や関税などの「独自財源」で成り立っており、経済力の高い国が多めに負担し、経済格差の是正や農業支援などを通じて東欧や南欧などの国々が多くのお金を受け取る構造になっている。
2023年の主なEU純拠出国と純拠出額は以下のようになっている。一位のドイツは総拠出額は約290億ユーロ以上で補助金を除く純拠出金は約174億ユーロ(3.7兆円)となっている。二位のフランスは総拠出額は約260億ユーロで純拠出額は約90億ユーロ(1.6兆円)、三位のイタリアは総拠出額は約160億ユーロ で、純拠出額は約45億ユーロ(0.8兆円)で、四位のオランダは約34億ユーロ(0.6兆円)だ。
他の国々も拠出金を出しているものの、補助金を受け取っているため、実質的な拠出金負担はない。それがドイツやフランスやイタリア国民の強い不満の根拠にもなっている。他国のために国民の税金を使ってまでEUを維持する必要があるのか、国民は困窮しているではないかとの不満が鬱積し、外国難民や移民の流入コストや社会リスク負担などが我慢の限界を超えている。
ことにドイツは自動車産業が壊滅的で、工場閉鎖やレイオフの嵐が吹き荒れている。レイオフの規模は15万人に及ぶという。それほどの経済状況下でドイツでは、人口の約4人に1人にあたる約2,180万人(人口の26.3%)が移民だ。フランスに住む移民の総数は約770万人(2024年時点)で、これはフランスの全人口(約6,800万人)の約11.3%にあたる。イタリアではイタリアでは 約540万人〜542万人でイタリア総人口の約9.2%を占める。(2025年1月時点のISTATデータ)。これだけの移民を抱える事態になっているのは、欧州へ2015年には1年だけで100万人を超える人々が地中海などを渡って押し寄せ、人道的な保護や国際法上の義務(難民条約など)に基づいて各国の受け入れや庇護申請の審査が行われたからだ。そうした移民受け入れの背後にもグローバル化を推進するEUの政策が大きく影響している。
来年のフランス大統領選で当選が確実視されているルペン氏は反EUを掲げている。同じようにドイツのAfDも反EUを掲げていて、危機感を募らせるEUはそれらが政権を取る前に向こう7年間の政策決定をしておこうとする動きが出ている。
その主要政策なウクライナ支援であり、EU枠組みの堅持を強制するものだ。しかしEUが「7年縛りの政策」を決してしたとしても、来年のフランスやドイツの政治情勢の如何によって激しい綱引きが展開されると予想される。もちろんイタリアのメローニ氏もルペン氏の考えに近いし、AfDと強い親和性を見せている。欧州諸国のパラダイムは大きく転換しようとしている。来年の欧州主要国ではグローバリズムから反・グローバリズムへ、EU優先から自国ファーストへの政策転換が起きるのは確実のようだ。