さて、この会談の勝者はどっちだろうか。
< トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は25日、ホワイトハウスで茶会に臨んだ後、米国立公文書館を訪問し、3日間にわたる首脳会談を締めくくった。
米中首脳会談が終わったが、共同記者会見がなかった段階で具体的な進展は何もなかったということだ。「米中首脳、親密な関係強調 年内あと2回の会談に意欲」との見出しすら空疎に見える。
経済関係などを巡る大きな進展よりも、親密な関係をアピールする首脳外交の色彩が際立った。また、両首脳とも年内にあと2回会談する可能性を示唆した。 両首脳は、メラニア夫人、彭麗媛夫人とともにホワイトハウスの応接室「レッドルーム」での茶会に出席し、互いを称賛した。
トランプ大統領は、世界二大経済大国による今回の首脳会談で「大きな進展」があったとした上で、「米国は今回の訪問を大いに歓迎しており、中国側も同様だと確信している」と述べた。 さらに、「米農家も喜ぶだろう」と語ったが、詳細には踏み込まなかった。 また、両国は今後も「頻繁に話し合うことになるだろう」との認識を示した。
習氏は、両国関係が「相互尊重、公平、互恵に基づく戦略的安定」という建設的な関係へ発展したと述べ、米中関係をより実りあるものにしていくことでトランプ大統領と一致したと語った。 さらに、今年終盤に中国・深圳で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議と、米マイアミで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、トランプ大統領と年内にあと2回会談する機会があるとの見方を示した。
トランプ大統領も、これら首脳会議に合わせ、11月に中国、12月に米国で再び会談する見通しだと述べた。また、今回の会談は「成功」だったとし、これからも多くのことが成し遂げられるとの期待を表明した。
両首脳はその後、国立公文書館を訪れ、米独立宣言や合衆国憲法、権利章典など、米国の歴史を象徴する文書を見学したもよう。 中国側は公文書館訪問についてコメントしていないが、アナリストらは、習氏が1979年の米中国交正常化や、台湾との断交に関連する記録に関心を示している可能性があると指摘していた。
中国側の発表によると、習氏は24日の会談で台湾問題を取り上げた。中国国営通信の新華社によると、習氏は「米国が台湾問題を慎重に扱い、中米間の戦略的協力と両国関係の発展に向けた強固な基盤を築くことを望む」とトランプ氏に伝えた。
また新華社の英語版は、習氏が米国に「台湾独立に反対する」ことを望んだとも報じた。 また、イラン情勢に関する記者団の質問に対し、トランプ大統領は習氏と協議したことを明らかにした上で、詳細には触れず、「うまくいくと思う」と述べるにとどめた>(以上「REUTERS」より引用)
米中首脳会談が終わったが、共同記者会見がなかった段階で具体的な進展は何もなかったということだ。「米中首脳、親密な関係強調 年内あと2回の会談に意欲」との見出しすら空疎に見える。
実は米国と中国は「休戦(停戦)」中だ。朝鮮戦争は終結したのではなく、1953年7月27日に結ばれた朝鮮戦争休戦協定によって休戦(停戦)したままだ。その休戦協定に臨んだ国は 国連軍(アメリカなど)、中国軍、北朝鮮軍(※韓国の李承晩政権は休戦に反対して調印に加わっていないが、実質的に戦闘は停止した)だ。よって平和条約は締結されておらず、朝鮮半島では法的に戦争が継続している(終わっていない)とみなされている。
だからトランプ氏が先の大戦で米中は「同盟国」だったと云うのは「一つの中国」を認めたとしても、無理がある。また「一つの中国」は中共政府が勝手に云っているだけで、台湾をはじめ世界の国々は「そうなのネー」と相槌を打っただけで、積極的に国際条約として認めたわけでも何でもない。いわば「沖縄は琉球王朝時代から中国領だった」と勝手に根拠もなくホザイテいるのと何ら変わらない。
厳密に云えば先の大戦で米国と同盟関係にあったのは「中華民国」の国民党軍であって、「中華人民共和国」の赤軍ではない。どうやらトランプ氏は歴史に疎く、そうした事実も御存知ないようだ。
習近平氏は米国が台湾に武器輸出を控えるように苦言を呈したようだが、米国には台湾保証法(Taiwan Assurance Act)があって、台湾(中華民国)への防衛装備品の売却と移転を奨励し、国際機関への台湾の参加を提唱する事は米国の政策であることを声明し、台湾との関係に関する国務省のガイダンス等の見直しを国務長官に求めている。
当法律は当初単独の法案として議会により審議されてきたが、最終的に2021年包括歳出法(英語版)の第FF部第III編第B章に組み込まれて可決され、2020年12月27日にドナルド・トランプ大統領が署名し成立した。そうした経緯があるため、習近平氏が台湾への武器輸出を制限するように求めても、トランプ氏が安易に同意することなど出来ない。
かつてはウォールストリートに巣食う投機家集団の親中圧力がホワイトハウスを操っていた時代があったが、現在では中国は投機対象国でない。さらに習近平氏は鎖国政策を推進している。それは中国への投資は促進するが、中国から資金を引き上げるのは厳しく制限するというものだ。そんな危ない中国へ投資する投資家など皆無といって良いだろう。
だから米国内の親中派は殆ど壊滅した。むしろ米国へ亡命してきた「反政府活動家」の拠点になろうとしている。その証拠に習近平氏の訪米に合わせて、「中共政府打倒」デモが在米中国人によって起きたではないか。
表裏があるのは政治家の常だ。トランプ氏が国賓として習近平氏を持て成したから、高市氏は梯子を外された、と高市政権を批判するオールドメディアがあるが、会談後に共同記者会見がなかっことで「トランプ-習近平」会談が実りなき顔合わせだったことが明らかだ。
ただ習近平氏は派手な歓迎セレモニーで中国内向けに顔が立った。面子の国で「顔が立つ」ことは重大事だ。そざかし大満足で習近平氏は帰国の途に付いたはずだ。それでトランプ氏も満足のはずだ。さて、この会談の勝者はどっちだろうか。