ロシア国民のためにもプーチンの独裁体制が一日も早く瓦解することを望む。

<米ホワイトハウスは23日、ロシアとウクライナが、人道危機が深刻な状況にあるウクライナ南部ヘルソン州オレシュキで軍事行動を一時停止することで合意したと発表した。トランプ米大統領のメラニア夫人が主導したとしている。オレシュキに限った停戦は29日から始まる予定だという。
ウクライナ南東部の地図

 発表によると、停戦は人道支援物資を搬入できるようにしたり、指定されたルートで民間人が避難する準備をしたりすることが目的だとしている。メラニア夫人は「オレシュキの状況は悲惨だ。残された住民は医療や食料、清潔な水を緊急で必要としている」などと説明している。
 ロシアの占領下にあるオレシュキでは、約2000人の住民が庭の草を食べて飢えをしのぐなどしていると伝えられている。ウクライナは露軍が支援物資を奪っていると批判していた。>(以上「読売新聞」より引用)




「ロシアとウクライナ、一部地域限定で軍事行動の一時停止に合意…トランプ大統領のメラニア夫人が主導か」と報じられた。一部とはいえ停戦が合意して住民が安全な地域へ移動できるのは朗報だ。
 しかしロシアがウクライナに軍事侵攻した事実を忘れてはならない。住民が平和な暮らしを破壊され塗炭の苦しみを味わっているのはロシア軍の侵略によってもたらされている。トランプの停戦提案に乗ったプーチンが戦争犯罪者であることに変わりなく、停戦合意を渋ったゼレンスキー氏がウクライナの独立戦争を戦っている大統領であることを忘れてはならない。

 戦時経済も破綻してハイパーインフレに見舞われているロシアがなかなか崩壊しないのは独裁者プーチンの恐怖支配の成果だろう。民主主義国家なら野党に政権が移って停戦に臨み、国民はそれほど酷い生活苦に陥ることはないだろう。
 しかし独裁体制国家は日常的に国民を恐怖で支配している。だから国民は恐怖支配に慣れて、人権弾圧にも強い拒絶反応を示さなくなる。フランスでは劣悪な高校教育環境に反発した高校生がデモを起こしたが、そのデモに参加した高校生が政府によって命を奪われることはない。しかしロシアではプーチンの対抗馬として大統領選に立候補を表明しただけで身柄を拘束され、ついには命を奪われてしまう。

 ロシア軍兵士はウクライナの地で100万人以上が消耗したという。負傷兵はその数倍に達する。つまり二十歳過ぎの数世代の男子の多くがごっそりとロシア社会からいなくなった。この1億4千万人ロシア国民の人口構成の歪みがロシアの未来に大きな影を落とす。
 いわばロシアの人口構成に生じた「プーチンの溝」により、その影響は数十年にわたって残ることになる。現在のロシア国内は、長期化するウクライナ侵攻の影響で深刻な経済停滞、燃料・食料不足、労働力不足に直面しています。ウクライナ軍によるエネルギー施設への攻撃も相次ぎ、市民の間では無力感や厭戦(えんせん)機運が広がっているが、反政府運動に発展するほどの高まりにはなっていない。まだ政府に対する反感よりも恐怖の方が勝っているようだ。

 ロシア国内情勢に関して、BBCニュースやCNN.co.jpなどは以下の通り報じている。
 深刻な労働力不足が表面化して 軍への兵士募集や軍事産業の優先により、製造業や一般産業でブルーカラー労働者などが大幅に不足している。また 食品価格の高騰が続いており、卵やキュウリなどの生活必需品価格が大幅に上昇して市民生活に影を落としている。そして ウクライナ軍によるロシア国内の製油所や石油施設へのドローン攻撃を受け、モスクワを含む各地の給油所で燃料不足や価格高騰している。
 その一方でウクライナ侵攻に反対した政治家に対して重 判決が下されるなど、反体制派や独立系メディアへの弾圧が続いている。日本国内でも既報されているように2026年10月には、ロシア側がスパイ容疑で日本人ジャーナリストを拘束するなど、対外・対国内への強硬姿勢を示している。ロシア国民のためにもプーチンの独裁体制が一日も早く瓦解することを望む。

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