愛知県で開催されたアジア大会で起きた様々な不手際を検証すべきだ。

<アジア大会。選手たちの熱戦にも水を差す、運営上のトラブルが相次いでいます。背景には何があるのでしょうか。
「迷惑をかけた選手・関係者の方には、おわびを申し上げなければいけない。不手際があったことを真摯に反省しなければいけない」(名古屋市 広沢一郎 市長)
 大会組織委員会の会長を務める大村知事に代わり、名古屋市の広沢市長が、謝罪を口にする場面も。いったい何が起きているのでしょうか。
「あってはならないことだと思います」(アジア大会組織委員会 大参孝彰 事務局次長)
 会見で釈明を繰り返す、組織委員会事務局の担当者。
 事件が起きたのは、開会式の1日前のことでした。
 9月18日に岐阜県であったホッケー男子「韓国対バングラデシュ」の試合前に、韓国の国歌ではなく北朝鮮の国歌を流すミスがありました。
 現場の担当者がミスに気付かないまま、誤って流してしまったといいます。
 あってはならない事態に韓国側は猛抗議。組織委員会が謝罪文を出す事態となりました。 

◇選手村がまるで難民村?
 選手たちの活躍に水を差す事態は他にも。
 大会経費を抑えるため、選手村を造らなかった今回の大会。
 選手たちの滞在場所の一つが、移動式のコンテナハウスです。
 ところが、選手団の一部からは狭さや、ベッドの小ささを指摘する声が相次ぎました。
 ベッドを延長する器具もありますが、ほかにも水漏れなどのトラブルも報告されていて、海外メディアからは「難民村に近い」という指摘も出ています。
 また、選手の滞在先は、コンテナハウスだけでなくクルーズ船や数十のホテルに分散。そのため…。
 600超に及ぶという滞在先と試合会場を結ぶバスの輸送ルート。
 複雑さから、案内や配車をめぐるミスが相次ぎました。
 バレーボール男子の試合では会場到着が遅れ、試合開始が遅れることも。
 韓国のバスケットボール男子は、決勝当日の朝にバスが来ず、予定していた練習ができないトラブルがありました。 

◇影響は外国メディア関係者にも
 影響は各国のメディア関係者にも。
「シャトルバスが走っておらず、電車で戻らざるを得ませんでした」(スリランカのメディア)
「目的地までのバスの便数がとても少ない。競技会場に行こうとすると、地下鉄などを乗り継いで行くことになる」(モンゴルのメディア)
「運営上のトラブルが相次いだアジア大会。街の人はどう受け止めているのでしょうか」(西尾菜々美アナウンサー)
「せっかくアジア中からきていて、注目されているのに、申し訳ないという感じ」
「地元でやる以上、トラブルなく事前に確認ができなかったのかなと」
「おもてなし日本だと思うので、改善してほしい」 

◇もどかしさを感じた運営態勢
 大会を支えるボランティアの中にも、残念な思いをした人がいました。
「『ボランティアどうだった?』と言われると、返事がちょっと濁る。やりきった、役に立った感じがしなかった」(ボランティア)
 何よりもどかしさを感じたのは運営態勢だといいます。
「指示にない事象が起きた時に、どうすればいいかと相談すると、それに対して明確な指示が出せる人が見つからないとか。人によって判断が分かれる。そういうことがあると『もう少しな』と思うことはあります」(ボランティア) 

◇専門家も感じた運営の“異変”
 スポーツ文化に詳しい専門家も、異変を感じたといいます。
「おととい名古屋に行ってみたが、誰に聞いても『私は権限がないので分かりません』のような答えが多かった」(環太平洋大学大学院 スポーツ科学研究科 真田久 教授)
 会場の運営などはフランスのイベント会社「GLイベンツ」の日本法人が請け負っていましたが。
「GLイベンツは(2024年)パリ五輪の運営もきちっとやり遂げたので、運営の能力やノウハウを持っていると思う。問題はGLイベントとのコミュニケーションだと思う。マニュアルをきちんと作っておく、現場の人たちに権限を与えて、柔軟に対応してもらえるかという、この辺の青写真というか、もっと緻密な計画が必要だったと思っています」(真田教授)>(以上「メ~テレ」より引用)




「なぜ?アジア大会でトラブル続出…専門家も感じた運営の“異変”「誰に聞いても権限がないので…」」と、批判噴出だったアジア大会の総括記事が掲載された。なぜ批判されるような「手違い」が起きたのか、その原因を全国の自治体が共有しない限り、同じような「手違い」が繰り返されかねない。
 まず「国歌」を取り違えた。北朝鮮の国歌と韓国の国歌を間違えたこと。事が事だけに外交問題に発展しかねない重大問題だ。事前に確認していたら決して起きなかった「事故」ではないか。

 次に大会運営上での決定的な手違いともいうべきシャトルバス運行だ。大会会場と選手村とを繋ぐシャトルバスの運行ミスは大会運営にも深刻な影響を及ぼすだけに、あってはならないミスだ。このようなミスから大会運営全体を総括する「中央司令本部」はどうなっていたのかと疑念を抱く。
 大会運営全体を仕切る本部がなかったと疑われるのは、シャトルバスの不手際だけではない。マスコミ対応やボランティアの適切な配置や観客誘導などでも不手際が際立っていたからだ。なぜ素人集団のような大会運営になってしまったのだろうか。

 愛知県はこれまでも様々な国際イベントを実施してきた。そうしたイベント運営のノウハウを愛知県は蓄積して来なかったのだろうか。また選手の宿泊先にコンテナホテルを利用しなければならないほど、愛知県内の宿泊施設の収容人員は少ないのだろうか。
 大会運営を入札でフランスに本社のある企業に任せたというが、そうした外国企業に県の国際イベントを外注することが適切だったのか。なぜ県内の地理や交通事情を熟知したイベント企業に依頼しなかったのか。なぜ参加国の国旗と国歌をチェックする責任者を置かなかったのか。日本の名誉にかかわる国際的なイベントで、このような不手際が二度と起きないように、愛知県で開催されたアジア大会を充分に検証すべきだ。

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