釣りにはライフジャケットの着用を。

<4日午前0時半ごろ、兵庫県淡路市志筑新島の堤防で、釣りをしていた小学3年の男児(9)=同市=が海に転落した。男児は意識不明の状態で病院に搬送され、助けようと海に飛び込んだ知人の男性(27)=同市=が死亡した。

 県警淡路署によると、男児は母親(28)と兄(10)、知人男性の計4人で釣りに来ていた。何らかの拍子に堤防から約2・5メートル下の海に落ち、母親が「男の子が転落して助けに飛び込んだ男性が溺れている」と119番した。
 近くで釣りをしていた男性が、男児の服に釣針を引っかけてたぐり寄せ、駆け付けた消防が救助した。海に飛び込んだ知人男性は一時、男児を抱きかかえていたが、姿が見えなくなり、海上保安部などが捜索。同日午前9時20分ごろ、釣りをしていた場所から約15メートル離れた海中に沈んでいる知人男性を発見した。
 同署によると、男児と知人男性は、いずれもライフジャケットを着用していなかったという。>(以上「神戸新聞」より引用)




「夜釣りで海に転落、9歳男児が意識不明の重体 救出に飛び込んだ知人男性が死亡 淡路島」との記事に心が痛む。楽しいはずの「夜釣り」が暗転して、悲劇になったのは痛ましい限りだ。
 この時期の海は既に夏の海ではない。現在の瀬戸内海の海水温は地域や地点によるが、10月上旬時点でおおむね25℃〜26℃前後(香川県の水産試験場観測では引田沖25.7℃、屋島湾25.8℃など)ほどだ。だからライフジャケットを着用していれば体力が続く限り低体温症になることはない。ちなみに海水温が26℃以上であれば低体温症による死亡リスクは極めて低く、体力が続く限り生存可能だ。だが20℃〜25℃では 意識不明まで2〜12時間で、生存時間は3時間から体力が続く限り、とされている。

 夜釣りで問題なのは暗いために海に転落してから発見するまで時間がかかることだ。また岩礁などがあれば転落時に負傷する可能性もある。そもそも暗いために足場の確認が困難な場合もある。子供連れで夜釣りに出かけるのは極めて危険だ。
 しかし、どうしても子連れで出かけるならライフジャケットの着用は必須条件だ。それが保護者の責任だ。多少泳げる程度ではライフジャケットなしで夜釣りへ出かけるのは自殺行為だ。ことに子供は体の割に頭が大きく、バランスを崩しやすい体型であることを忘れてはならない。

 また体力に自信のある大人であっても、着衣のまま海に飛び込めば体の自由が奪われ、体力の消耗は想像以上に大きい。だからライフジャケットの着用なしに海に飛び込んではならない。
 また救助に向かった人もまた遭難した者とみなして、陸にいる人たちは救助者の救助行為を行うべきだ。それを怠ると救助に向かった者が命を落とす「二次遭難」するケースになる。素人が救助に向かうと往々にして「二次遭難」する。

 夜釣りは楽しいが、危険予防を十分に実施していないと簡単に暗転しかねない。海は危険に満ちていると思った方が良い。キャンプや登山もそうだが、野外活動は日常生活では思いもよらない危険が潜んでいる。子供連れならなおさら、危険予防措置を充分にしておかなければならない。

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