礼を失した「総長選考・監察会議」の存在自体が東大の問題ではないか?

<日本の最高学府における「史上初の女性トップ」誕生という歴史的ニュースが、ネット上で思わぬ波紋を呼び、騒然となっている。

 東京大学は9月28日、来年3月末で任期満了となる藤井輝夫総長の後任に、大学院総合文化研究科の藤垣裕子教授(64)を選出したと発表した。文部科学相の任命を経て正式に就任すれば、第32代にして初の女性総長の誕生となる。
 輝かしい快挙であるはずのこの人事に、祝福とともになぜ批判や疑問の声が相次いでいるのか。その背景には、学内の意向投票における「ダブルスコアの大差」を覆した、異例すぎる決定プロセスがあった。有識者からも「女子枠総長ではないか」「大学の自治への挑戦」との声が次々と上がり、SNSでは大論争が巻き起こっている。
★藤垣 裕子(ふじがき ゆうこ)★
東京大学史上初となる女性の次期総長(第32代)=予定
基本情報 生年月日:1962年4月19日(64歳)
出身地:東京都
現職:東京大学大学院総合文化研究科 教授
学位:博士(学術)(東京大学・1990年)
学歴 1985年3月:東京大学教養学部 卒業
1990年3月:東京大学大学院総合文化研究科 博士課程修了
経歴・専門分野 東大助手、科学技術庁科学技術政策研究所などを経て、2010年より東京大学大学院総合文化研究科教授に就任。
2021年からの5年間は、東京大学の理事・副学長(主に入試担当)を歴任。
専門分野は科学技術社会論(STS)や科学計量学。
科学技術と社会の関わりや、科学者の社会的責任、リベラルアーツの重要性をテーマに研究・発信を行う。
2027年4月より第32代東京大学総長に就任予定(任期6年)。

■意向投票でのダブルスコアを覆す選考・監察会議の決定
 選考会議の議長で、NHK「クローズアップ現代」の元キャスターとしても知れる東京芸術大理事の国谷裕子氏は29日の記者会見で「いろいろな意見や批判が全くないとは思わないが、大きな問題が生じるとは思わない」と述べた。
 藤垣氏は1962年生まれ。1985年に東大教養学部を卒業し、科学技術庁などを経て、2010年より同大学院教授を務めている。専門は科学技術社会論と科学計量学であり、2021年からの5年間は理事・副学長として主に入試などを担当してきた人物だ。
 28日に開かれた教授や准教授、職員らによる上位3人を対象にした2回目の意向投票では、染谷隆夫副学長が1107票を獲得しトップだった。一方の藤垣氏は553票で2番目の得票である。得票数においてダブルスコアの大差がついていたにもかかわらず、学内外の委員で構成される総長選考・監察会議は「総合的に考慮した」として、藤垣氏の選出を決定した。
 意向投票で1位でなかった候補者が選ばれるのは、現在の選考制度が確立して以降初めてのケースとなる。東大では近年、医学系研究科の元教授らによる汚職事件が相次いで発覚しており、ガバナンス強化が急務となっていることが背景にあるとみられる。
 この前代未聞の逆転劇に対し、X(旧Twitter)上では識者から疑問や様々な意見が投稿されている。

■山尾志桜里氏が危惧する「女子枠総長」と分断の深まり
 東大法学部卒で経産官僚出身の衆議院議員、門ひろこ氏は、「染谷教授がトップ得票じゃなかったの??なんでですかね??」と驚きを隠さず、「さすがにダブルスコアなのは、、、大学の自治とは、、、」と選考過程への戸惑いを投稿した。
 同じく東大法学部卒で元検察官、元衆議院議員の弁護士、山尾志桜里氏もXで長文を投稿し、選考の不透明さに強い警鐘を鳴らしている。
 山尾氏は、「学内投票で過半数を得た候補を退け、その半分の票だった藤垣さんが東大の次期総長に。『総合的に勘案』という曖昧説明では女性優遇にしか見えず、これでは東大初の女性総長が『女子枠総長』になってしまいます」と厳しく指摘した。

■東大初の女性総長誕生もネット騒然、藤垣裕子氏の異例すぎる逆転劇
 さらに、入試における「女子枠」であれば事前に制度として示されていると説明した上で、「今回の選考基準には『多様性』という言葉はあっても、性別を考慮するとは書かれていません。むしろはっきり書かれているのは『組織構成員の幅広い支持と合意形成能力』。過半数の支持を得た候補を性別を理由に退けるなら、自ら掲げた基準とも噛み合わない」と矛盾を突いた。
 また、「男性は『実力で勝っても性別で覆される』と感じ、女性は『実力で選ばれても女子枠と言われる』と感じる。誰も納得できないまま、男女の溝だけが深まっていく」と、今回の不透明な決定が男女の分断を深めるパターンに陥ることを危惧。「もし性別が理由でないのなら、東大はより具体的に選出理由を語るべきではないでしょうか」と大学側の説明責任を強く求めた。

■ガバナンス改革への危機感か、田中純氏の評価
 一方で、今回の決定を大学側の危機感の表れと捉える声もある。元東京大学大学院教授の思想史学者、田中純氏はXで、「意向投票の結果を覆す決定には賛否両論あるだろうが、わたしはこの決定を総長選考・監察会議が東大の現状に対して抱く危機感の表われと見た」と評価。「藤垣さんにとっては大変な重圧だろうけれど、全学の知恵を結集して難局に当たってほしい」とエールを送った。
 さらに田中氏は「前回と同じ候補者については、6年前にはっきりとマイナスの評価だったので、今回もまったく期待していなかった。だから、部外者として勝手なことを言わせてもらえば、なぜ今回投票で第一位になったのか、理解に苦しんでいた」と付け加え、学内の複雑な事情を示唆している。
 凡人から見ると、その選考プロセスには何とも理解しがたい面がある。東大は今後、学内外が納得できる十分な説明を果たせるか、そして新総長の手腕が問われている>(以上「ZAK2」より引用)



「東大初の女性総長誕生もネット騒然、藤垣裕子氏の異例すぎる逆転劇」との見出しに東大総長選出の異常性に驚く。そもそも東大総長の選出は規約で定められている。
 それによると先ず教職員等による意向投票(投票)が実施される。だがこれはあくまで候補者に対する意向を確認する参考資料・判断材料の一つであり、最終的な決定権は16人の委員による総長選考・監察会議が有している。教職員等による「意向投票」では競合した染谷隆夫氏が1107票を集め、藤垣氏は553票だったという。

 しかし経営協議会(学外委員)から選ばれた8人と、教育研究評議会(学内委員)から選ばれた8人の、同数・計16人の委員で構成された「総長選考・監察会議」が「意向投票」の結果を覆して藤垣氏を総長に選任した。
 今後は国立大学法人法第12条に基づき文部科学大臣に申し出て、正式に任命される。今回問題視されるのは教職員による「意向投票」でダブルスコアだった男性の染谷隆夫氏が排除されて女性の藤垣氏が総長に選任されたという異常事態だ。これが民主的な手続きによって物事を決めるべき組織のあり方なのだろうか。

 当然ながら山尾志桜里(東大法学部卒、元検察官・元衆議院議員の弁護士)氏もXで長文を投稿し「学内投票で過半数を得た候補を退け、その半分の票だった藤垣さんが東大の次期総長に。『総合的に勘案』という曖昧説明では女性優遇にしか見えず、これでは東大初の女性総長が『女子枠総長』になってしまいます」と厳しく指摘している。
 男女共同参画社会が叫ばれるようになって以来、このような不可思議な現象が日本社会の各現場で見られるようになっている。敢えて誤解を恐れずに言うと、それは男性を差別していることにならないだろうか。女性だから会社での昇進が早いとか、女性だから大学入試で優先的に合格する、としたら由々しき問題ではないだろうか。

 東大初の女性総長だ、と昨晩のニュースではトップを飾っていたが、なんだか胡散臭いものを感じたのは私だけではないだろう。
 断っておくが、女性だから「清廉潔白」だとか「正義感に満ちている」と考えるのは男性に対する蔑視であり完全な差別だ。現に女性政治家が無能であったり、様々な問題を起こしているではないか。

 教職員の「意向投票」を無視する「総長選考・監察会議」の意向とは何だろうか。染谷隆夫氏に投票した教職員の意思を無視したのみならず、染谷隆夫氏本人に対して失礼ではないだろうか。これほど礼を失した「総長選考・監察会議」の存在自体が東大の問題ではないだろうか。

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