エボラ熱の危険性を十分に認識しよう。

<コンゴ民主共和国(以下、コンゴ)で17回目となるエボラ病(エボラ出血熱)の流行が拡大する中、国境なき医師団(MSF)は東部・北キブ州での対応を強化している。
 MSFはコンゴ保健省と協力し、北キブ州のベニに新たなエボラ病治療センターを開設した。患者を速やかに受け入れて治療するとともに、接触者の追跡を強化し、ウイルスの感染拡大を抑える当局の取り組みを支援する。

◇感染は6州に拡大、コンゴ最大の流行に
 コンゴでは、エボラ病の流行が5月15日に宣言されて以降、感染はイトゥリ、北キブ、南キブ、オー・ウエレ、バ・ウエレ、チョポの6州に広がっている。
 8月22日までに、国内で確認された感染者は5514人を超え、死亡者は2642人に上った。コンゴで過去最大のエボラ流行となっているほか、世界的に見ても最速のペースで感染が拡大している。
 確認された感染者はイトゥリ州に集中しているが、隣の北キブ州のベニとブテンボでも、多くの感染者が確認されている。北キブ州では8月22日までに714人の感染と490人の死亡が確認された。
 MSFはこれまで、北キブ州のブテンボでエボラ病治療センターと隔離施設を運営し、保健当局を支援してきた。今回、特に深刻な状況となっているベニにも治療センターを開設したことで、より迅速に対応できる体制が整った。
 MSFの緊急対応コーディネーター、アルバート・スターンはこのように話す。
 エボラとの闘いは一刻を争います。症状が現れた段階ですぐに診断し、速やかに治療を始めることは、患者が助かる可能性を大きく高めます。同時に、家族や地域の中で感染が広がるリスクを減らすことにもつながります。
 一方で、エボラ対策によって、その他の診察や治療が損なわれることがあってはならない。スターンは、エボラへの恐怖から、人びとの間で「受診控え」が広がることを危惧している。
 コンゴでは医療施設で感染するのではないかという不安や、そこでの治療に関する誤ったうわさから、受診を控える人も少なくありません。その結果、国内の主な死因であるマラリアなどの病気にかかった患者や妊娠中の女性・少女が、必要な医療を受けられなくなり、命を落とす恐れがあります。そのため、MSFは地域の人びとと協力しながら、基礎医療の強化にも取り組んでいます。

◇ベニで進むMSFのエボラ対応
 MSFはベニで現在、4カ所の診療所で一般的な病気を無料で診療・治療しているほか、計18室の隔離室を備えており、さらに5室を建設している。
 こうした施設では、マラリアや呼吸器感染症、下痢症の患者に加え、エボラが疑われる症状のある人も速やかに受け入れている。患者は尊厳に配慮した環境で隔離され、治療と栄養支援を受けることができる。また、感染予防策を講じた上で、家族など大切な人とやり取りができるよう配慮している。
 また、エボラの流行下では、妊娠中の女性・少女が合併症を起こすリスクが高まる。そのため、MSFはベニで支援するすべての診療所でリプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関する医療)に携わり、より安全な出産につなげる取り組みを進めている。
 さらに、MSFは地域に根ざした対応の構築にも取り組んでいる。
 地域のリーダーや住民の代表、市民社会団体と連携し、エボラについての正しい情報を広めるとともに、公衆衛生対策への理解を促している。また、体調を崩した人を早期に把握し、速やかに医療施設へつなげられるようにしている。
 MSFは一人でも多くの命を救うため、患者への医療、基礎医療の強化、地域との連携を組み合わせて感染拡大を抑え、北キブ州の保健当局への支援を続けている。>(以上「au webポータル」より引用)




エボラが過去最速のペースで拡大…コンゴで感染者5500人超、国境なき医師団が治療センター新設」と、コンゴでエボラ熱が猛威を振るっているようだ。エボラウイルスは主にアフリカ大陸の熱帯雨林地域や、その自然宿主であるオオコウモリ類の体内に生息している。流行地域においてウイルスを持つオオコウモリやチンパンジーなどの野生動物の死体や生肉(ブッシュミート)に接触することでヒトへ感染する。そして感染した人の血液、体液(嘔吐物、排泄物など)に直接触れることで感染が広がるが、空気感染しないため完全消毒が感染拡大で重視される。

 エボラ出血熱の現在の致死率は約47%前後と高いため、2026年5月に世界保健機関(WHO)が緊急事態(PHEIC)を宣言して以降、コンゴ東部を中心に感染が拡大している。2026年8月中旬現在では、累計の感染報告が約4,900件を超え死者数は2,300人規模に達し過去最多を更新している。
 日本国内のリスクについては 国立健康危機管理研究機構(JIHS)などの評価では現時点で日本国内における流行のリスクは低いとしている。エボラ出血熱の主な症状は2〜21日の潜伏期を経て突然現れる発熱や頭痛、筋肉痛などで、進行すると出血傾向や多臓器不全を引き起こす。症状としては初期症状として発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛などがみられる。それから症状が進行すると嘔吐、下痢、腹痛、発疹などが現れ、重篤化した場合は吐血や下血などの出血傾向、意識障害、ショック、多臓器不全などがみられる。快癒後の後遺症としては関節痛、視力障害、聴力障害などがみられる。

 前述したように、エボラ出血熱(エボラ熱)が拡大・流行する主な原因は感染した人の血液や汗、嘔吐物、下痢などの体液に直接触れることでうつる。治療法としては治療薬やワクチンなどの接種が有効だが、有効なワクチンや治療薬がまだ十分にいきわたらないこともコンゴでの感染拡大を招いている。
 現在コンゴ民主共和国への一律の渡航全面禁止措置は取られていない。ただ外務省から感染症危険情報レベル1が出されており、日本帰国(入国)時の検疫が大幅に強化されている。ただレベル1とは「十分注意してください」だが、東部のイツリ州などエボラ出血熱の感染が集中している地域や治安が悪化している一部の地域には、治安上の理由から最高度の危険情報であるレベル4「退避してください。渡航は止めてください」が出されている。
 日本ではまだエボラ熱患者は確認されていないが、国内でエボラ熱患者を出さないためにコンゴへの渡航禁止と、コンゴからの入国を禁止すべきではないか。あるいはコンゴから他の国を経由して日本に来る場合も考えられるので、入国手続きでは充分に調べるべきだ。

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