備えあれば敵はなし。
<ロシアによる軍事侵攻が始まってから4年半。死傷者の7割もがドローン攻撃によるものとされています。
ドローンが戦場で“最大の脅威”となる中、世界初にして最先端とされるウクライナ軍の「無人システム部隊」に潜入取材。「迎撃ドローン」の開発には日本企業もーー。 急増する「ドローン」が変える戦場を取材しました。
■“最大の脅威”ドローン直撃
ガソリンスタンドは廃墟に ロシアによる軍事侵攻が始まった当初、1200機程度だったウクライナのドローンの年間生産数は、2026年、なんと700万機に。 侵攻が始まってから5度目の夏。ドローン同士の攻防が激化するウクライナの最前線へ、城島特派員が入った。
城島未来 記者 「ポーランドの空港に到着してから約7時間が経過しました。今ようやくポーランドの国境を越えてウクライナ側に入ってきました」
首都・キーウに向かう途中、ガソリンスタンドに立ち寄ると…
城島記者 「コーヒー1杯につき、日本円にして約7円が前線に送られる無人ロボットの購入費用に充てられるということなんです」
1杯250円のコーヒーのうち、7円は軍の支援に充てられる。 一方、棚には見慣れたパッケージの日本のお菓子が。SNSで人気に火がつき、特に子どもたちの間で人気だという。 前線に近づくと、道路の両脇に何やらポールと張り巡らされたネットが。
城島記者 「前線に近づいてきたので、ロシアのドローンの侵入を防ぐためのネットが張られているんです。道路を囲うようにトンネルのようにずっと先までネットが張られているんです」
いわば「ドローンよけ」のネット。 「ドローン」は今や、戦場で最大の脅威となっている。実際、「ネット」がない少し外れた場所では…
城島記者 「爆破された車がそのまま残っています」 ドローンが直撃し、ガソリンスタンドが廃墟に。 当初、空からの長距離攻撃のうち、ドローンが占める割合は4割だったが、現在は9割に。
この4年半でウクライナでは、兵士や市民13万人以上が亡くなった。現在では、死傷者の7割もがドローン攻撃によるものだという。
ドローンに装着したカメラの映像には、まさに人に襲い掛かる瞬間が鮮明に映し出されている。 ドローンが飛び交う前線の危険地帯は「キルゾーン」と呼ばれ、立ち入ると命の危険が伴う。 そんな危険なエリアに投入されているのが、地上ロボットだ。攻撃機能を兼ね備えたものから、戦死した兵士の遺体を運ぶものまで、多様な任務を無人でこなしている。 世界初にして最先端とされるウクライナ軍の「無人システム部隊」。
ドローンに装着したカメラの映像には、まさに人に襲い掛かる瞬間が鮮明に映し出されている。 ドローンが飛び交う前線の危険地帯は「キルゾーン」と呼ばれ、立ち入ると命の危険が伴う。 そんな危険なエリアに投入されているのが、地上ロボットだ。攻撃機能を兼ね備えたものから、戦死した兵士の遺体を運ぶものまで、多様な任務を無人でこなしている。 世界初にして最先端とされるウクライナ軍の「無人システム部隊」。
■「まるでゲームをしているかのよう」
部隊の極秘施設へ 軍同行のもと向かったのは、前線に近い静まり返った村。
城島記者 「一見すると、普通の村の中にある民家ですね」 ここが、地上ロボットのコントロールセンターだ。モニターの前に座っているのは…
城島記者 「オペレーターはTシャツ姿でゲームチェアに座り、まるでゲームをしているかのようにも見えます」 遠隔で地上ロボットを操作し、前線の基地に燃料や食料を運んでいた。その距離、約20キロ。
操縦士 「ストップ。進まないで。到着だ」 任務開始から約3時間。なんとか、物資を届けることに成功した。 部隊の大隊長によると… 無人システム部隊
大隊長 「地上ロボットは、多くの人の命を救いました。生き抜いて、敵と戦うことが大事です」
■部品は3Dプリンターでわずか16時間…
日本企業の「迎撃ドローン」 さらに今、ウクライナの防衛の要となっているものが「迎撃ドローン」。関わっているのは、日本企業だ。 ドローン開発大手「テラドローン」。社長自ら、何度もウクライナを訪れ、現地の企業や軍関係者と開発を進めている。
テラドローン 徳重徹 社長 「本当にもう進化のスピードがめちゃくちゃ速いので、現場の防衛軍の方からフィードバックを受けて、次の朝には徹夜してサンプルを作って、次の日にはもうまたテストしてっていうのを繰り返してるんです」
そのテラドローンがウクライナの企業と共同開発したのが、迎撃ドローン「テラA1」。いわゆるドローンとはちょっと違う雰囲気だが、その実力は…
城島記者 「一気に上空まで飛びあがりました。すごい速さで今、上空を飛んでいます」
テラドローン 徳重徹 社長 「(時速)300キロですから、F1より速い」
市販されているドローンは時速70キロ程度だが、こちらは新幹線の最高速度300キロで敵の兵器を迎撃する。 実際に「テラA1」が敵を迎撃している映像がある。 前方には、ロシア軍のシャヘド型自爆ドローン。追尾し、迎撃した。 迎撃ドローンは敵の後ろから近づくことが多く、300キロというスピードが重要になると言う。
しかも、その生産コストは、ロシアの「シャヘド」は560万円。一方、「テラA1」は48万円。たった11分の1。なぜここまで抑えることができたのか? 取材班は特別に、その極秘工場に入ることが許された。
テラドローン 徳重徹 社長 「地下に降りていくんですね、シェルターのようにもなっているんですが」 場所が特定されれば、即攻撃対象だ。
テラドローン 徳重徹 社長 「このように、中にはずらっと3Dプリンターが置かれています」
なんと、迎撃ドローンの部品は3Dプリンターで作られていた。メインフレームは、わずか16時間で完成。これにより低コスト、大量生産が可能になったという。
技術者 「とても簡単な作業です。機械が全てやってくれます」
さらに、テラドローンは7月、最新ドローンを開発。「テラA1」にAIを搭載したものだ。 カメラの映像をAIがリアルタイムで解析。電波妨害などで通信が途切れても、最後までターゲットを追い、迎撃する。 テラドローンは2026年、日本の防衛装備庁の迎撃ドローン導入に向けた実証実験にも参加している。
テラドローン 徳重徹 社長 「前線ではもうドローン対ドローンの戦いになっていまして、最先端の情報なり研究なり開発、蓄積を国内に持っておかないと、有事の時に大変なことになるかなとは思いますね」>(以上「JNN」より引用)
「ウクライナで「ドローン」急増 年間生産数は700万機に 攻防激化の最前線 日本の「迎撃ドローン」も」とは驚く。戦時中にも拘わらず、ウクライナは兵器開発に邁進していたのか。
ウクライナ戦争はドローンの開発競争の様相を呈している。重厚長大型の兵器から軽薄短小の兵器へと転換し、人が戦場で直接攻撃しあうのではなく、無人ドローン兵器によって戦闘する、という新時代に突入しつつある。
こうした科学技術の戦いになると、日本は他国と比べて圧倒的な強さを発揮する。なぜなら小型化・精密化するのは日本のお家芸だからだ。
実際にテラドローンという日本企業の迎撃用ドローンが大活躍しているようだ。テラA1という名のドローンは時速300kmで攻撃ドローンを迎撃するという。その速さは驚異的だ。しかも一機当たりの値段が48万円と、ロシアが攻撃に用いるシャヘドの1/10以下の値段だという。さらに3Dプリンターで製作するため、大量生産も可能だ。
このブログで何度か紹介したが、ドローンをまとめて迎撃する兵器として、日本は既に高出力マイクロ波砲がある。米軍が配備しているレオニダスと同じで、電子レンジに用いられているマイクロ波を放出して、金属基盤や回路を高熱で使用不能にする迎撃兵器だ。
ドローン兵器に致命的な欠点があるとすれば、それは航続距離が短いことだ。従って、近くから発射するしかない。あるいは敵陣深く標的近くまで潜入して、飽和攻撃するのが最も有効的だ。その飽和攻撃を無効化するのが高出力マイクロ波砲だ。早急に自衛隊艦艇のすべてに配備されることを願う。また全国の原発や主要施設の防衛として配備しておくべきだろう。
このような弾薬を用いない兵器は日頃の運用でも安全だ。また特別の「弾薬庫」を設ける必要もない。ただ電気が不可欠だが、三菱重工が「全個体マイクロ原発」を開発している。この小型原発は軽水炉原発と違って核暴走することがない。安定的に大電力を供給できるため、日本が開発しているレールガンやレーザー砲やメガ粒子砲などの電源として期待されている。
戦争のアップデートに後れを取らないように、日本政府は視野を広く保って兵器開発を督励すべきだ。備えあれば憂いなしではなく、備えあれば敵はなし、が現実世界だから。