これが外国人移民を推進する「体制側の考え」だ。
<「日本経済の大きな課題は、人口が減少し少子高齢化が進んでいることだ」という話をすると、ほとんどの外国人研究者からは「それならば、日本はもっと外国人材の受け入れや、移民政策を積極的に考えるべきではないか」というコメントを受ける。それに対して、日本国内では移民政策については、そこから生じる文化的な摩擦等を考えて、否定的な声が少なくない。移民でなくても、外国人材の受け入れについては、賛否さまざまな意見があり、「労働人口が減るから、その代わりに外国人労働者を増やそう」という単純な議論が成り立つわけではないだろう。
その一方で、現実には、外国籍の人材が既に多くの分野で活躍していることも事実であり、その子弟の教育の課題等も含めて、日本社会が外国人材とどう向きあっていくべきか、真剣に検討すべき課題であることは間違いない。円安が進み、日本全体の賃上げがなかなか進まない中で、これからは「どうやったら来てもらえるのか」という視点が必要だという意見もある。
このような状況下にあっては、「外国人労働者や移民が是か非か」という単純な議論ではなく、もっと実情に即した、しっかりとした現状把握と分析が必要だろう。また、一言で外国人材といっても、それぞれの状況によって、実情も大きく異なる。そのような観点から、今回の「わたしの構想」では、多様な側面の実情に詳しい専門家の方々から、ご意見を伺った。
◇外国人材受け入れの制度・慣行面での課題とは
村山俊明・群馬県大泉町長は、外国人比率が20%を超える町の町長であり、そこでの実態は貴重な情報であり、町長の提言には説得力がある。ここでは、外国人の7割以上が永住・定住者であり、4割以上が外国籍児童という学年もあるという小学校の実態、年金を積み立てていない外国籍の高齢者もいるという点は、今後を考えるうえで重要な情報を提供している。このような中で基礎自治体の役割は、外国人の困りごとに迅速に対処し、信頼関係を築くこと、外国人と日本人との信頼を醸成し、国籍によるいじめや差別を無くすことという指摘は示唆深い。
鈴木江理子・国士舘大学文学部教授は、実態は労働力確保の手段として機能してきた「技能実習制度」の問題点を指摘し、主に制度面からの課題と方向性について議論している。鈴木教授は、技能実習制度も、人手不足解消を目的に創設された「特定技能制度」の「1号」も、そして技能実習制度の代わりに創設される「育成就労制度」も、原則として家族と共に暮らせない制度設計になっていて、人間としての営みを軽視したものと指摘する。また、実質的に転籍が保障されていないと、育成就労制度においても人権侵害を根絶することができない、と警告する。外国人の側にも働く国や場所を選択する権利や自由があり、それを前提に政策を議論すべきという主張は、重要な指摘だろう。
一方、園田薫・東京大学社会科学研究所特任助教は、ハイスキル人材(高度外国人材)に焦点をあてている。鈴木教授が焦点をあてていた層と異なり、園田特任助教によれば、ハイスキル人材は配偶者の帯同が認められている。だが、そうであるだけに、居住環境や家族形成など生活面での支援策の有無が、彼らが日本にとどまるかどうかの判断に大きな影響を与えるとしている。また、日本的雇用慣行の中では、外国人を雇用した企業の意図が十分に伝わっていない、あるいは今の仕事が長期的なキャリアの展望につながらない等の課題があると主張している。これらは、実は外国人材に対してだけではなく、日本人労働者についても生じている課題であり、そういう点では、日本の労働市場全般に関して、より一層の改善の必要性を提示していると言えるかもしれない。
◇子どもの教育制度に課題、受け入れで多様性ある社会を
ジョナサン・チャロフ・経済協力開発機構(OECD)移民課チーフ政策アナリストは、OECDという、いわば外部の視点から、日本の課題と必要な対策について議論を展開している。日本では外国人労働市場に関するデータが乏しく、企業と労働者のスキルマッチングがうまくいっていないと問題点を指摘する。また、園田特任助教の議論とも関係するが、家族を帯同して来日しても配偶者が日本の労働市場にアクセスすることが制限されていること、また外国籍の子どもに対して教育の義務がないことを課題として挙げている。特に教育制度については、OECD諸国ではみられないものだとして、教育制度上の措置の必要性を強調している。
>(以上「公益財団法人NIRA総合研究開発機構」より引用)
「外国人材、現状を把握・分析して制度の充実をーー少子高齢化を支える働き手に期待と目標を示そう」と題する文章がNIRAのホームページに掲載されている。NIRAとは聞き慣れない団体だが、正確には「公益財団法人NIRA総合研究開発機構」といい「日本の経済社会の活性化と発展を目指し、公正・中立な立場から政策課題の分析や提言を行う民間の独立したシンクタンクです。1974年に設立された特殊法人を前身とし、現在は政府から完全に独立して活動している」ということだ。
技能実習(2号まで)の3年総額 では約934万円(給与約685万円、社会保険料等約107万円、監理費等約141万円)。特定技能1号の3年総額では 約1,025万円(給与約797万円、社会保険料等約124万円、支援委託費約102万円)。そして技術・人文知識・国際業務の3年総額では 約1,304万円(給与約1,128万円、社会保険料等約176万円、外部費用0円)となる。これらの金額は所定内給与をもとにした試算であり、実際には別途、紹介手数料、渡航費、住居費、残業代・賞与などが変動・発生する。そのようなコストを支払ってまで外国人労働移民を受け入れる必要があるだろうか。そしてこのことに関して「財源は~」と決して云わないオールドメディアの怠慢を私たちは批判すべきではないだろうか。
その一方で、現実には、外国籍の人材が既に多くの分野で活躍していることも事実であり、その子弟の教育の課題等も含めて、日本社会が外国人材とどう向きあっていくべきか、真剣に検討すべき課題であることは間違いない。円安が進み、日本全体の賃上げがなかなか進まない中で、これからは「どうやったら来てもらえるのか」という視点が必要だという意見もある。
このような状況下にあっては、「外国人労働者や移民が是か非か」という単純な議論ではなく、もっと実情に即した、しっかりとした現状把握と分析が必要だろう。また、一言で外国人材といっても、それぞれの状況によって、実情も大きく異なる。そのような観点から、今回の「わたしの構想」では、多様な側面の実情に詳しい専門家の方々から、ご意見を伺った。
◇外国人材受け入れの制度・慣行面での課題とは
村山俊明・群馬県大泉町長は、外国人比率が20%を超える町の町長であり、そこでの実態は貴重な情報であり、町長の提言には説得力がある。ここでは、外国人の7割以上が永住・定住者であり、4割以上が外国籍児童という学年もあるという小学校の実態、年金を積み立てていない外国籍の高齢者もいるという点は、今後を考えるうえで重要な情報を提供している。このような中で基礎自治体の役割は、外国人の困りごとに迅速に対処し、信頼関係を築くこと、外国人と日本人との信頼を醸成し、国籍によるいじめや差別を無くすことという指摘は示唆深い。
鈴木江理子・国士舘大学文学部教授は、実態は労働力確保の手段として機能してきた「技能実習制度」の問題点を指摘し、主に制度面からの課題と方向性について議論している。鈴木教授は、技能実習制度も、人手不足解消を目的に創設された「特定技能制度」の「1号」も、そして技能実習制度の代わりに創設される「育成就労制度」も、原則として家族と共に暮らせない制度設計になっていて、人間としての営みを軽視したものと指摘する。また、実質的に転籍が保障されていないと、育成就労制度においても人権侵害を根絶することができない、と警告する。外国人の側にも働く国や場所を選択する権利や自由があり、それを前提に政策を議論すべきという主張は、重要な指摘だろう。
一方、園田薫・東京大学社会科学研究所特任助教は、ハイスキル人材(高度外国人材)に焦点をあてている。鈴木教授が焦点をあてていた層と異なり、園田特任助教によれば、ハイスキル人材は配偶者の帯同が認められている。だが、そうであるだけに、居住環境や家族形成など生活面での支援策の有無が、彼らが日本にとどまるかどうかの判断に大きな影響を与えるとしている。また、日本的雇用慣行の中では、外国人を雇用した企業の意図が十分に伝わっていない、あるいは今の仕事が長期的なキャリアの展望につながらない等の課題があると主張している。これらは、実は外国人材に対してだけではなく、日本人労働者についても生じている課題であり、そういう点では、日本の労働市場全般に関して、より一層の改善の必要性を提示していると言えるかもしれない。
◇子どもの教育制度に課題、受け入れで多様性ある社会を
ジョナサン・チャロフ・経済協力開発機構(OECD)移民課チーフ政策アナリストは、OECDという、いわば外部の視点から、日本の課題と必要な対策について議論を展開している。日本では外国人労働市場に関するデータが乏しく、企業と労働者のスキルマッチングがうまくいっていないと問題点を指摘する。また、園田特任助教の議論とも関係するが、家族を帯同して来日しても配偶者が日本の労働市場にアクセスすることが制限されていること、また外国籍の子どもに対して教育の義務がないことを課題として挙げている。特に教育制度については、OECD諸国ではみられないものだとして、教育制度上の措置の必要性を強調している。
>(以上「公益財団法人NIRA総合研究開発機構」より引用)
「外国人材、現状を把握・分析して制度の充実をーー少子高齢化を支える働き手に期待と目標を示そう」と題する文章がNIRAのホームページに掲載されている。NIRAとは聞き慣れない団体だが、正確には「公益財団法人NIRA総合研究開発機構」といい「日本の経済社会の活性化と発展を目指し、公正・中立な立場から政策課題の分析や提言を行う民間の独立したシンクタンクです。1974年に設立された特殊法人を前身とし、現在は政府から完全に独立して活動している」ということだ。
1974年に設立された「特殊法人」を前身としていることから、実質的には官僚組織の一部と見做して良いだろう。つまり官僚組織・政府の考え方が記述されているとみて間違いないだろう。現在確定されている外国人労働移民に関する政策として、 政府は在留資格「特定技能」と技能実習に代わる新制度「育成就労」を合わせ、2028年度末までに最大で計約123万人(123万1900人)の外国人労働者を受け入れる上限方針を閣議決定している。これは新規にその人数を丸ごと追加で呼び寄せるものではなく、既存の在留者等も含めた最大枠として設定されたものだ。
その受け入れ態勢の一環として松島みどり内閣総理大臣補佐官(外国人政策担当)が義務教育で外国人指定に対する「日本語教育」を実施するために100億円の予算を要求すると言明している。そして全国で2000人の教員を採用して、現在日本国内に居住する外国人が家族を日本に呼び寄せた場合の、子供たちの受け入れ態勢を強化すると説明している。
ことに群馬県大泉町は外国人比率が20%を超える町で、児童比率も学年によっては外国人が40%を超えているという。大泉町では外国人の困りごとに迅速に対処し、信頼関係を築くこと、外国人と日本人との信頼を醸成し、国籍によるいじめや差別を無くすように努めているという。しかし住民の外国人割合が20%を超える大泉町の問題として大きく以下の三点があげられている。
◎高齢化と社会保障 1990年代から定住する日系ブラジル人などの高齢化が進み、年金や医療、介護の負担や、無保険・未加入問題が懸念されている。
◎生活習慣やマナーの摩擦
◎生活習慣やマナーの摩擦
ゴミ出しのルールや騒音などを巡り、地域住民との間で摩擦や共生の難しさが指摘される。
◎言葉と行政・教育の壁
◎言葉と行政・教育の壁
日本語が不自由な住民による就労難や、外国人児童への教育・生活支援の必要性。
それに加えて社会治安の不安定化があげられる。警察庁の統計に基づく単純な人口比での比較では、外国人の犯罪率は日本人の約1.7倍から2倍程度と高くなっている。日本で犯罪を犯した外国人のうち、刑罰法令違反を理由として退去強制手続等が執られる割合(人数)について、出入国在留管理庁の統計(犯罪白書等)では、検挙された外国人のすべてが自動的に国外退去になるわけではなく、在留資格や刑の内容によって個別に判断される。
実態として、入管法違反などで退去強制手続等が執られた外国人は年間約1万8,000人〜1万9,000人台(令和6年=1万8,908人)だが、その中で「刑罰法令違反」が占める割合は全体の約2.0%〜2.3%程度(令和6年は384人、全体の約2.0%)であり、大半(約93〜94%)は不法残留などの違反者となっている。つまり永住者や特別永住者、あるいは生活基盤の定着している外国人が罪を犯した場合、執行猶予の有無や情状に応じて「在留特別許可」が与えられ、日本に留まるケースも多くあって、すべての有罪判決者に対する退去強制の実行率(パーセンテージ)を直接示す単一の公的統計データは一律には公表されてないが、犯罪者が国外退去となるケースはそれほど多くない。 今後、経済界からの強い要請により2028年末までに128万人の外国人労働移民を受け入れることになっているが、それは労働者数であって外国人の総数は労働者の家族や親族を含めると相当数に上ると考えられる。出入国在留管理庁によると令和7年(2025年)末時点の在留外国人数は412万5,395人で、初めて400万人を超えて過去最高を更新したが、在日外国人の数は2012年末約203万人、2022年末約307万人(初めて300万人を突破)、2024年末約376万人、2025年末約412万人(初めて400万人を突破)と毎年数十万人から100万人を超える勢いで増加している。
外国人移民がこの勢いで増加すると、やがて欧州諸国が直面している外国人問題が日本の最大課題になりかねない。スウェーデンでは外国人移民が大問題となり、現在では外国人に500万円相当の手当てを出して祖国へ帰還させている。そのように外国人移民は新たな社会コストになりかねない。その場合、社会コストは誰が支払うのか。経済界が要請し外国人労働者を受け入れている現状から、法人税に新たな外国人移民税を賦課して、法人・企業が外国人移民に関するコストを負担すべきではないか。
減税に関しては「財源が~」と大騒ぎするオールドメディアは外国人移民に伴う『社会コスト』に関して沈黙しているのは解せない。また引用文中にも『社会コスト』の負担に関する論述が皆無なのもご都合主義に過ぎる。
外国人労働者がすべて自己負担で日本にやって来て、自己負担で語学研修して、自己負担で帰国するのなら何ら問題はない。しかし現実には外国人労働者の受け入れとしては、日本国内の代表的な就労資格である「特定技能」の場合、初年度に約300万〜400万円(海外からの採用では50〜100万円の初期費用+月2〜5万円の支援委託費など)が政府から支出されている。それは税金から支払われていて、外国人労働移民に対するコストではないだろうか。そうした「支援委託費」を税金から支払っている外国人労働者の実態を、国民は知っているのだろうか。
外国人労働者の受け入れに関する治安維持や社会保障等を含めた国家的な「総コスト」について、政府(法務省)は公式に計算・試算していないと答弁している。しかし企業が外国人労働者1人を3年間雇用する場合の主なコスト(給与、社会保険料、制度上の必須外部費用など)の試算は以下のようになる。技能実習(2号まで)の3年総額 では約934万円(給与約685万円、社会保険料等約107万円、監理費等約141万円)。特定技能1号の3年総額では 約1,025万円(給与約797万円、社会保険料等約124万円、支援委託費約102万円)。そして技術・人文知識・国際業務の3年総額では 約1,304万円(給与約1,128万円、社会保険料等約176万円、外部費用0円)となる。これらの金額は所定内給与をもとにした試算であり、実際には別途、紹介手数料、渡航費、住居費、残業代・賞与などが変動・発生する。そのようなコストを支払ってまで外国人労働移民を受け入れる必要があるだろうか。そしてこのことに関して「財源は~」と決して云わないオールドメディアの怠慢を私たちは批判すべきではないだろうか。