米軍の大規模攻撃中止が一時的なものにならないことを願う。

<ホルムズ海峡を通過しない原油輸送の代替ルートとして需要が増す紅海の通航で、リスクが高まっている。イエメンの親イラン武装組織フーシ派がサウジアラビアを対象に「海上封鎖」を宣言し、航行中の船舶を攻撃。米イラン紛争後、日本は中東産原油でも同海峡を経由しないルートや、中東以外からの原油調達を増やしてきたが、選択肢が狭まる恐れがある。

 ホルムズ海峡を経由しない中東産原油の主な輸出拠点は、同海峡の外にあるアラブ首長国連邦のフジャイラ港と、紅海側にあるサウジのヤンブー港。このうち、ヤンブー港では、日本向けのサウジ産原油の多くが積載され、バベルマンデブ海峡を通過し日本へ運ばれたとみられる。

 海運調査会社ケプラーのデータによると、4~6月にバベルマンデブ海峡を通過した原油タンカーは、前年同期比で約34%の増加と紅海ルートの需要の高まりを示した。だが、フーシ派の封鎖宣言後は同海峡の全船舶の1日平均通航量が約2割減少したという。
 紅海ルートを迂回(うかい)する場合、スエズ運河から喜望峰を回る航路もある。同運河は水深の関係で大型原油タンカー(VLCC)を満載にして通航はできない。同社は「(エジプトを通り紅海と地中海をつなぐ)『SUMEDパイプライン』を組み合わせた代替ルートを利用した動きがある」と指摘。東アジアを目指すVLCC1隻がヤンブーで一部を積載して運河を通過した後、パイプライン経由で原油を積み増す動きを示したという。
 フーシ派の動向に関し、海運関係者は「じわじわ効いてくるはずで、スエズ回りの輸送が出てもおかしくない」との見方を示す。ただ、同ルートは輸送にかかる日数もコストも大幅に増える。
 6月の石油統計速報によると、原油輸入量の中東依存度は62.3%。9割超だった紛争前と比べると大きく低下したが、それでも主要な調達先であることに変わりはない。7月上旬に6隻がペルシャ湾を脱出したことで、日本関係船舶の原油タンカーは全てホルムズ海峡の外に出た。同海峡を経由した原油輸送の回復が見込めない中、一定の経済合理性があり、かつ安定した代替ルートを確保できるのか、難路が続いている>(以上「時事通信」より引用)




ホルムズ代替ルートにも危機 需要増す紅海、フーシ派が「封鎖」―日本、難路の原油調達」と、日本の海上輸送ルートが緊迫の度を深めている。昨日フーシ派がバベルマンディブ海峡封鎖はサウジ限定だとの声明を出したが、サウジ船籍の船舶に限定するのか、サウジ原油を積載したタンカーも攻撃対象船舶に入るのか、解釈が割れている。
 いずれにしても、国際海峡を航行する自由はすべての船舶に認められたもので、フーシ派が選別するものではない。しかも、ここに来て米国がイランに対して徹底攻撃に出ると予告している。イラン革命防衛隊とその分子テロ集団の駆け引きが続き、ついにトランプ氏の堪忍袋の緒が切れたようだ。

 つい先刻、トランプ氏が大規模攻撃を中止したとの速報があった。イラン革命政府が「核開発放棄」と「ホルムが海峡封鎖を解除する」との確約が取れたため、大規模攻撃の中止を決断したという。
 イランを大規模攻撃すれば少なからずイラン国民が死傷する。そうした事態を避けたのは賢明な判断だが、しかし何度目の大規模攻撃の中止だろうか。イラン革命政府の主導権を握っているイラン革命防衛隊が兵力温存のために時間稼ぎしているのなら「賢明な判断」とは言えない。

 もちろんトランプ氏の大規模攻撃中止の条件に「フーシ派による海賊行為」の停止も入っているだろう。さもなければ大規模攻撃中止の意味も半減する。
 ただ中東で紛争の種をばら蒔き暴れているイラン革命防衛隊が解散するまで、米軍は圧倒的な軍事力で圧力をかけるべきだ。ゴロツキたちは一人では何もできない小心者の場合が多い。おそらくイラン革命防衛隊の個々の兵士たちもそうだろう。多くはイランでマトモな職に就けない人たちではないか。イラン政府が心を配るべきはイラン国内のインフラ事業にイラン革命防衛隊の兵士を雇用することだ。マトモな職があり、マトモな家庭があれば、人はそれほど常軌から逸脱するものではない。

 イランには日本にない潤沢なオイルマネーがある。35万人イラン革命防衛隊を養い、他国のテロ集団を支援する金銭を祖国復興のために使えば、米国もイラン原油輸出を制限することもないだろう。
 まずは自分の足で立つことが国家としての基本条件だ。国際的な支援は一時的なものでしかなく、国際支援の常態化はむしろ国内産業を破壊し国内農業を不毛にする危険性すらある。そして何よりも国民の祖国愛を育むことにならない。日本は先の大戦で現在のイラン国内破壊をはるかに上回るほど完膚なきまでに徹底的に破壊されたが、戦後に自分の足で立ち上がった。もちろん一時的には米国から食糧支援を受けたが、その対価も日本の国家予算で支払って清算している。イラン国民が祖国復興に力強く立ち上がるために、まずは停戦して中東湾岸諸国と和睦し、国際社会に復帰することから始めなければならない。

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