自然には危険が一杯、子供から目を離してはならない。

＜道志村の山道脇で人の骨のようなものが見つかっていたことが分かりました。

　警察は3年前に道志村で行方不明になった当時小学1年生の小倉美咲さんの可能性もあるとみて慎重に関連を調べています。 捜査関係者によりますと人の骨のようなものが見つかったのは道志村の山道脇です。

　 頭の骨の一部とみられ4月23日に近くを通った男性が発見し、その後、警察に通報しました。これを受けて警察は26日の朝からおよそ40人態勢で周辺などを捜索しました。

　 現場からおよそ600メートル西には3年前の2019年9月、千葉県成田市の当時小学1年生小倉美咲さんが行方不明になったキャンプ場があります。 警察は27日も現場周辺を捜索する予定で、見つかった骨が小倉美咲さんの可能性もあるとみて慎重に関連を調べています＞(以上「テレビ山梨」より引用)

　キャンプを趣味とする者として、キャンプ場で起きた行方不明事件には強い関心を持っている。付近にはオートキャンプ場が数ヶ所あって、山梨県の道志の森キャンプ場はかなり有名なキャンプ場だ。

　三年前に小学校一年生の女児が行方不明になった。それはキャンプ広場から小学一年生の女児がキャンプ場内を流れる三ヶ瀬川の浅瀬で川遊びしているキャンプ仲間に合流しようと一人で向かったという。そのまま僅か数分の間に行方不明となった奇怪な事件だった。

　もちろん途中まで女児を見送った母親が女児を連れて川遊びしている仲間の子供たちとの合流地まで行くべきだったし、川遊びしている子供たちを見守る監視員の大人たちに自分の子が遅れて合流することを確認すべきだった。

　しかし子供から母親が視線を切った僅かの間に行方不明になった。川遊びの場に子供は合流していない。そうすると疑われるのは誘拐か道に迷ったか、だ。しかし迷うような道ではないため、誘拐の線が強くなる。ただ熊が出没する土地柄であるため、熊に襲われた可能性がゼロではない。

　しかし熊に襲われたのなら、その後に行われた大規模な捜索で手掛かりが発見されているはずだ。しかし千人を超える大規模な捜索で何ら手掛かりが発見されなかった、というのは熊に襲われた可能性はゼロといわざるを得ない。

　そうすると誰かに拉致・誘拐された、と考えるしかない。普通、女児を拉致・誘拐した犯人は自動車に押し込めて現場から少しでも早く離れるものだ。警察は当然そうした犯人心理を読んで、キャンプ場周辺の道路を写している「防犯カメラ」をすべて当たって、当該行方不明になった時間以後にキャンプ場から去った自動車をすべてチェックし、捜査しているに違いない。それでも犯人の目星がつかなかった、ということではないだろうか。

　キャンプ場付近の山で見つかった人骨は頭部の一部だという。頭蓋骨は数個のパーツから成り立っている。その一部だとしても司法解剖が行われれば、それが人骨か、いつ頃の骨か、それは大人のものかあるいは7才ほどの子供のものかは識別が付く。

　そうした鑑識の結果、女児の母親に「頭骨の一部が見つかった」と連絡が行ったのだろう。残念ながら、その見つかった頭部の一部の骨は行方不明の女児のものという可能性はかなり高いといわざるを得ない。正式にはDNA鑑定により発表されることになるだろう。

　すると女児を拉致し殺害し、遺体を遺棄した犯人は誰なのか。骨が発見された現場は普段人が余り通らない道の傍だという。しかも付近から衣類や他の骨は発見されてないという。すると女児は他の場所に遺棄され、その一部が雨などにより流れて来たのか。あるいは埋められた穴が浅かったため、頭部が露出して転がり落ちて来たのか。

　拉致して直ちに殺害したとしても、すぐに埋めることは出来なかっただろうから、何度も現場へ行くことが出来、発見されにくい場所を知るなど土地勘がなければならない。しかも事件後も現地へ行って、怪しまれない人物でなければならない。

　キャンプ場が子供たちに取っても安全な「場」になるためにも、監視カメラの設置は必須条件ではないだろうか。近年はキャンパーのマナーも悪くなり、平気でゴミを捨てて帰る者や、夜遅くまで騒ぐ者もいる。彼らに注意を与え、キャンパーとして「不適格者」はキャンプ場への出入りを禁止にするなどして、キャンプ場が誰でも安全に自然を楽しめる場でなければならない。

　そのためにも道志の森キャンプ場の女児行方不明事件は何としてでも解決しなければならない。