日本政府は国際社会に対する真実を知らせる活動を広げるべきだ。

　＜国連教育科学文化機関（ユネスコ）は９日、重要な歴史文書などを認定する世界記憶遺産に、中国が申請した「南京虐殺」に関する資料を登録することを決めた。中国にとっては、歴史問題の主張の根拠とする資料に国連機関から「お墨付き」をもらった形。一方、日本政府は「ユネスコの政治利用」と反発しており、日中間の歴史認識の溝を広げる可能性がある＞(以上『毎日新聞』より引用)

　それにしてもユネスコとは酷い国際機関だ。中国の申請に対して「虐殺した」と名指しされている日本政府に事情聴取なり事実確認なりを一切しなかったのだろうか。中国がいかに大嘘つきかは国際社会に浸透しているかと思ったが、ユネスコを構成している人たちはそうではないようだ。
　大体が25万人しかいなかった南京市民を30万人も虐殺することは物理的に不可能だ。しかも日本軍が南京入城後も城郭内では平穏な市民生活が持続されていたと宣教師たちが書き記しているし、むしろ日本軍が南京城内を鎮圧して以後、城外から避難民が続々と非難して来て、人口は30万人を超えたと史料に残っている。

　そうした史実を日本政府は国際社会に流布宣伝する努力をしてきたのだろうか。中国の大嘘に対して沈黙していれば、それは中国の言い分を容認したことになる。
　日本政府が中国の記憶遺産登録申請に対して抗議なり史実の開示なりをしてきても尚、ユネスコが世界遺産登録したのなら、ユネスコは国際的な嘘つき国家の片棒を担ぐ実にいい加減な国際機関だということになる。そうした国際機関が存続する必要があるだろうか。そして、そうしたいい加減な国際機関が「世界遺産登録」をしたからといって欣喜雀躍して大騒ぎすることもあるまい。

　むしろ日本政府は抗議してユネスコを脱退してはどうだろうか。これまで日本政府と日本国民はユネスコに活動を支持し支援してきたが、そうしたいい加減な仕事をする連中に対して支援する必要があるだろうか。
　ユネスコの日本大使などと称している連中は一体何をして来たのだろうか。ボランティアか何か知らないが、どういう基準で「ユネスコ大使」になっているのだろうか。

　安倍氏は国連総会で発言する機会を得て「シリア難民に900億円支援する」と発言したが、そうした国際社会に一体幾らばら撒いて、その成果として国際機関から「南京大虐殺」の謂れなき汚名を着せられた事実に対してどのようなコメントを日本国民に発表するつもりだろうか。
　中国の大嘘が国際的に認定されたということは、安倍氏の「俯瞰外交」とは「不完外交」だったという証明ではないだろうか。大金をばら撒いても、それは安倍氏のポケットから出ているわけではなく、日本国民の税から支出されている。そしてその効果が大して上がっていない、安倍氏が大金をばら撒く国から歓待されているだけだとしたら、彼の首脳外交とは懐に大金を詰め込んで餅撒きのように行く先々で大盤振る舞いをしているだけではないか。

　国連の常任理事国になりたい、という決して実現できない愚かな夢を追い求めているとしたら、安倍氏の頭脳は「権威主義者」そのものというしかない。国連などという国際機関がそれほど立派なのだろうか、という疑問が安倍氏の頭には浮かばないのだろうか。
　先の大戦以後70年間、国連が存在して国際的な紛争がなかった年が一体何年あっただろうか。常任理事五ヵ国が国際的な安全保障にどれほど寄与してきたというのだろうか。むしろ戦後にあった国際紛争で、常任理事五ヵ国が関わらなかったものを探す方が困難ではないだろうか。

　中国が申請してユネスコが承認した大嘘の「南京大虐殺」は歴史の捏造だが、チベットやウィグルで行っている人権弾圧や虐殺は現在進行形の中国の悪行三昧だ。それこそ現在の「民族大虐殺」としてユネスコは世界に告知すべきではないだろうか。中国が中共政権樹立以後だけでも数千万人にのぼる国民大虐殺を、ユネスコは自国民を政権維持のために大虐殺した政府として国際的な記憶として登録すべきだ。
　なんとも愚かな連中が運営しているとしか思えない国際機関に、日本は加盟している必要があるのだろうか。世界遺産に日本各地の名所旧跡が登録されたからといって欣喜雀躍する必要はない。日本の遺蹟を珍奇な国際機関から認定されたからといって価値があると思い込む方がどうかしている。それが価値のあるものか否かは、私たち一人一人の観念にこそある。中国の大嘘は史実を提示して「嘘だ」と国際社会に訴えるべきだ。、