小沢氏の懐の深さを痛感するが、岡田民主党は第二自民党ではないのか。

<民主党の岡田克也代表と生活の党の小沢一郎共同代表が19日、国会内で会談し、来夏の参院選に向けた野党協力に関し、1人区での選挙協力の協議を急ぐことで一致した。年内に維新の党なども含めた野党で候補者一本化の合意を目指す方針も確認した。岡田氏は「野党ばらばらではとても勝てない。力を合わせるべきだ」と協力の必要性を強調、小沢氏は「民主党が旗を振るべきだ」と応じた>(以上「毎日新聞」より引用)

 野党連合しなければ安倍自公政権を打倒することはかなわない、というのは自明の理だが、岡田民主党は大丈夫だろうか。なにしろ恩田氏は突如として消費増税10%を叫びだしたり、TPP参加を主張したり、と第二自民党そのものの変節ぶりを示した民主党乗っ取り犯の一人だ。
 民主党は第二自民党の政策を捨てていないし、各種国政選挙で大敗した総括も責任取りも一切していない。党内で民主党の政策を2009マニフェストに回帰すべきとの議論があったか否かも寡聞にして知らない。民主党は依然として財務官僚支配下に入ったままなのだろうか。

 それにしても小沢一郎氏は彼を石を持て党から追い出した張本人と選挙協力で話し合うとは、なんと懐の深い人だろうか。常人ならば怒り心頭で顔も見たくないところだろう。
 だがこの国のために「野党連合」が必要とあれば、共産党の呼びかけに自民党補完政党の維新の党と一緒になって四の五の御託を並べている岡田氏とも面会するのに躊躇しないとは見上げたものだ。彼の「国民の生活が第一」のスローガンを愚直に政治家のすべてが履行することを心から望む。

 この国の安保のために米軍の力が必要だ、というパワーバランスを信奉している軍事評論家たちは軍需産業の走狗の輩だ。もちろん安倍氏をはじめとする自公与党政治家たちはみんなそうだ。彼らの発想は中共政府の発想と大して変わらない。
 そうした帝国主義の世紀を我々の代で終わらせよう、という強いメッセージを世界に発信すべきが日本の立場ではないだろうか。米国も中国も、国民の一人一人に゛戦争の危機」を覚える無限殺人鬼はいない。それが政府権力を把握すると無差別無限殺人の戦争大好き人間に変貌する。その屁理屈が「防衛のための戦争」であったり「平和のための戦争」だというのだから笑止千万だ。

 彼らが国連の安保理常任理事国を自ら任じているのなら、なぜ競って軍縮と平和達成に全力を注がないのだろうか。「平和維持のため」の空爆だとか、「テロ撲滅のための無人機攻撃」だとかで無辜の市民を大量虐殺しているのはどの国だ。
 むしろ安保理常任理事国が世界でも有数の好戦的な国ではないだろうか。彼らを宇宙へ追放すれば地球はどれほど平和になることだろうか。そうした提起をすべきが日本の立場だ。常任理事国の利害調整機関に過ぎない国連での常任理事国入りに身を窶すなぞという馬鹿げたことをする暇があれば、真の世界平和を国際社会に提唱すべきだ。そうした役割が出来る政治家は艱難辛苦に耐えた懐の深い小沢一郎氏を覗いてこの国に見当たらない。


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