政治家は誰に対して責任を負うのか。

 自民党国会議員は自民党の方針「普天間基地の辺野古移設」に従うべきとして、石破幹事長が沖縄県選出の国会議員と話し合ったという。前回の総選挙などで沖縄県選出の国会議員は「県外移設」を掲げていたため、当初は抵抗を示すのではないかと思われたが、意外にもたった一時間余りの話し合いで翻意したそうだ。
 政治家は誰に対して責任を負うべきか。沖縄に過重な負担をかけてはいけない、辺野古沖のサンゴ礁やジュゴンの生息する貴重な自然を守るべきだ、と主張していた彼らの意思はどこへ消えたのだろうか。それでも彼らは政治家として有権者の信認を得ているという自覚を持ち続けられるのだろうか。もしそうだとしたら、厚顔無恥もここに極まったというしかない。

 鳩山氏の場合は「最低でも県外」を翻した当時は「首相辞任に値する」とキャンぺーンを張ってついに首相の座から引きずり降ろしたが、今回の自民党沖縄議員団の翻意に対しては厳しい批判を浴びせないのはマスメディアとして公平を欠くといわざるを得ない。
 なぜかくもマスメディアは自民党に対して大甘なのだろうか。それとも沖縄県に過重な米軍基地負担を掛けていてはならない、とのキャンペーンを張っていたのは過去の出来事で、今となってはどうでも良いことなのだろうか。たった三年有余でこれほどマスメディアの論調が激変するとは、そこに何らかの意図が働いていると見られても仕方ないだろう。

 安倍戦争オタク政権に対してそれほど厳しい批判を浴びせないのもマスメディアとして見識を欠くのではないだろうか。戦前へ回帰しているのではないかと思われる日本版NSCの創設や、「俺が秘密と指定するモノが秘密だ」という暴挙ともいうべき秘密保護法の強行採決に対してもマスメディアは依然としておとなしい。
 日本のマスメディアは反日の側面と戦争オタクの側面と同時に併せ持っているようだ。これほど危険なマスメディアは世界にも珍しい。なぜ人権意識を基本にした自由報道を貫こうとしないのだろうか。ただ自分たちに益のある「軽減税率の適用」を新聞にも、という主張だけを繰り返すとは愚かさもここに極まったというしかない。沖縄県選出の自民党国会議員が平然と「辺野古移設容認」へと翻意したのもマスメディアの力のなさに起因すると指摘せざるを得ない。今こそ「政治家は誰に対して責任を負うべきか」と、沖縄選出の国会議員にこの問いを投げかけたい。


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