「子供手当」をブッ潰したマスメディアに少子化対策は語れない。

  子供手当の直接支給を「ばら撒き」だと批判してブッ潰した自公とマスメディアに少子化対策は語れない。せいぜいが待機児童を解消する、という保育園の増設という「制度事業」の拡大策を提起する程度で、一体どれほどの対策になるというのだろうか。


 専業主婦が「悪」であるかのような風潮を助長するのは良くない。母親が学齢に達するまで子供を育てて何が悪いだろうか。むしろ保育士などの有資格者を中心に、公民館などの一ヶ所を借りて何組かの母親と子供が集まって半日を過ごすのも「子育て」の在り方ではないだろうか。


 


 様々な子育てを認め、それが成り立つようにするのも政治だ。官僚たちは自分たちの関与する制度事業以外の子育てを認めようとはしない。なぜなら自分たちの縄張りが蚕食されるからだ。


 しかし幼保一元化すらままならない官僚たちの硬直化した「縄張り意識」を打破できなかった政治力では益々官僚たちを思いあがらせるだけだ。なぜ様々な子育てを可能にする「子供手当」の直接支給を官僚たちの下請け政党・自公と、官僚たちの下請け広報機関・マスメディアが「ばら撒き」批判でブッ潰したのか、理由は明らかではないだろうか。


 


 少子対策という未来への投資を政争の具に堕したマスメディアの責任は甚大だ。碌な少子対策がなされないまま、少子社会が数十年も続けば日本は深刻な状況に見舞われるだろう。国家の基礎体力は「人口」だという簡単な事実を看過したまま、候補者たちはどのような国造りを語るというのだろうか。


 この国の基本的な社会インフラの維持・管理にどの程度の公共事業費が必要か、正確な数字を誰も知らない。なぜなら決算・予算の段階で「減価償却費」を弾く複式簿記を官公庁が実施していないからだ。


 


 身に迫る危機を知らないから、国民は平気な顔をして日々を送っているに過ぎない。時々老朽化した橋やトンネルをマスメディアは特集で報せるが、それも公共事業費拡大のニュースに併せた「云いわけ記事」としてセットで報道される程度でしかない。


 しかし造られた構造物は日々確実に劣化している。海砂が大量に使われた新幹線の高架などは劣化を防ぐためと称して保護材を橋脚に巻いたりコンクリートが剥がれ落ちないように樹脂でコーティングしているが、それらも一時凌ぎでしかなく、根本的に耐用年数を延ばす対策ではありえない。


 


 地域社会が崩壊しているだけではなく、都会の周辺社会も崩壊の危機が忍び寄っている。それらの根本的な病理は「少子化」だ。それが解っていて確実な手を打たないのは怠慢というより、この国を崩壊へと導く意図の下に行っているのではないかと思えてならない。


 マスメディアはなぜ民主党が提起した「子供手当」を「ばら撒きだ」としてブッ潰したのだろうか。それなら「子供手当」に相当するかそれ以上の少子化対策を「対案」として提起すべきだった。彼らは民主党に「財源」を提起するように求めたが、財源は公務員給与を民間レベルに是正することで簡単に捻出できたはずだ。しかしそうした議論は全く行われなかった。


 


 公務員・官僚たちの利権はまるで聖域のようだ。生活できない劣悪な年金である「国民年金」加入者が7千万人に迫ろうかとしているにも拘らず、公務員など470万人の加入する共済年金のベラボーな支給額是正は全く議論の俎上にすら乗らない。それでも国民の負託を受けた政治家なのかと叱責したい。


 この国の政治家は腑抜けたちばかりだ。少しばかりマスメディアや官僚たちにアベノミクスと囃されチヤホヤされるとたちまち元気になり「政治は結果だ」と因果関係も何もない「景気まで良くなったではないか」と叫んだりする。しかし根本的な少子対策を示さない政権が未来を見据えているとは思われない。彼らは目先の選挙対策を行っているに過ぎないのだ。


 


 子育て世代の女性たちの生き方を束縛するのではなく、シングルマザーでも子育てをしながらでも容易に生きていけるように「子供手当」と「寡婦(夫)手当」を支給すべきだ。そうすれば子供を持つ人たちは働かないて良いのか、という眉を顰めた人たちの顔が目に浮かぶが、子育てほど労力と気配りを必要とする真剣な24時間勤務が他にあるだろうか。0才から12才までの12年間、たとえ会社勤務からリタイヤしても、それを許容する社会に日本が脱皮することが求められていることに気付くべきだ。



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