自民も民主も相手を「変節」呼ばわりする資格はない。

  自民党は0増5減だけの小手先の改正で一時的に高裁の「違憲」判断を乗り切ろうとしている。とても抜本的な改革とはいえないが、比例区の削減にまで踏み込むと連立を組んでいる公明党の反発を買う恐れがある。何としても憲法改正に着手したい安倍政権にとって選挙改正に勝負を賭けたくない、という家庭の事情はよく分かる。


 それを民主党から変節呼ばわりされても、自民党は比例区の削減まで「野合三党合意」で確約したのではないと返答するしかないだろう。しかし民主党は先の選挙公約で議員定数80議席削減を掲げていた。それを野田民主党政権は「0増5減」だけで選挙制度改革を了として「野合三党合意」をして「消費増税」に自公と結託した。元々の非は野田政権にある。


 


 細野氏も野田政権で要職にあった。「嘘吐き民主」の片棒を担いだ一人だ。あまり大きな顔をして安倍自民党政権を詰れるものではないだろう。


 しかし自民党政権も去年12月の選挙で即時かどうかは別として「脱原発」を謳い、「TPP参加」に反対と掲げ、消費増税は4-6月期の経済状況を見守る、としていた。実際に政権をとるや安倍政権は「脱原発」をかなぐり捨て、「TPP参加」を安倍氏本人が国民への詳細な説明もないままオバマ氏との会談後ただちに表明し、4-6月期のインフレを実現してデフレ経済からの脱却のアリバイ作りにこの国の金融政策のお目付け役・日銀を政府・財務省の下請けに貶めてしまった。これほど酷い政権をかつて見たことがない。


 


 民主党はもちろん責任政党としての資格はないが、自民党にも政権政党としての資格はない。彼らは平然と選挙で国民を騙し、政権を獲得すると本性を露わして恥じない嘘吐き政治家たちの群れだ。


 言葉には千金の値がある、と自覚しているのが政治家のはずだ。その自覚がなければオチャラケた演芸場の漫才師やお笑い芸人と何等変わらない。彼らは大嘘をついて常識とのギャップで笑いを獲る。ここ暫くの政権政党は選挙で大嘘をついて政権を獲って来た。どこが違うのだろうか。


 


 そういえばテレビのバラエティー番組でオチャラケていたタレントが一夜にして政治家気取りで選挙に臨み当選して来る。国民も人物を見抜く真贋眼がすっかり曇り、お笑い芸人と政治家の見分けもつかなくなっているようだ。


 選挙制度は小手先の改革でお茶を濁して済むようなものではない。格差が2倍以内なら合憲だとする判決はないし、実際には2倍以内になると計算している各選挙区から移動が進み、0増5減をしても2倍を超える選挙区が出ることが判明している。国会で成立させたところで、既に違憲状態だから改革したことにはならない。


 


 選挙制度そのものを抜本的にどうすべきか議論すべきだ。単純人口数で比較するの現行制度が果たして良いのか、地域割も考慮すべき時期ではないのか、という議論を始めなければならない。あるいは衆議院は比例区を廃止して単純人口割りで行い、参議院は地域割(例えば人口に関わりなく各都道府県に2名を割り当てる)にするとか、抜本的な改革を話し合うべきだ。


 チマチマとした議論には飽き飽きした。嘘の付き合いのような政党が政権を担うのもウンザリだ。小型犬のように瞬間的に怒って吠えたてたり、あるいは尻尾をちぎれるほど振って愛嬌をふりまいたりとパフォーマンスに忙しいタレント政治家にはウンザリだ。そうしたネタやフリやオチは演芸場の舞台かスタジオのテレビカメラの前だけにして頂きたい。昨日の委員会審議で安倍氏と細野氏のやり取りを見ていて「目くそ鼻くそ」だと溜息が出た。



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