安倍派100人超ー烏合の衆となった国会議員。

  必ずしも国民選択と連動しなかった選挙結果により、国会は大変なことになっているようだ。安倍派が政党の枠組みを超えて100人を上回る勢いだという。


 安倍氏が何を目指しているのか、向かうところは明快だ。憲法改正による世界標準の国に日本を変えようとしている。その方向性に大部分で反対しないが、子供の兵隊ごっこのような印象が拭い切れないのはなぜだろうか。


 


 彼の母方の祖父・岸信介氏はサンフランシスコ条約により日本が独立を果たす条件のように米国と結んだ日米安保条約の改定・継続を断行した。それにより日本は防衛力に削ぐ力を経済成長へ集中させて経済大国になった、というのが米国に「恩義を感じろ」という右派の考え方の拠り所だ。


 しかし日本は安保にただ乗りしていたわけではない。しかるべき反対報酬を米国に支払い続けてきたし、一定の軍需産業に資する産業には手を出さなかった。そのことにより日本が失い続けてきた経済損失は計り知れない。


 


 その最たるものが航空機産業であり、IT産業のOS開発だ。日本はOSに関してトロンという軽快に作動する基本ソフトを開発していた。それを日本標準にしようとしていたところ、時の首相・森善郎氏により最終段階でウィンドウズにひっくり返された。


 それにより日本が失い、今後も失い続ける国益がいかに甚大か。安倍氏は森氏の系譜に連なる政治家だ。彼が日本国民に目を向けるよりも米国政府のご機嫌伺いに神経を使うのは火を見るよりも明らかだ。


 


 日本の首相が政権運営をソツなくこなすには官僚たちの言うことを聞き、米国のご機嫌を損ねないことだという。そうしていれば日本のマスメディアが持ち上げてくれて国民世論を政権に沿わせる。安倍政権誕生以前からこの国の異様なほどの安倍氏へのヨイショ振りには辟易している。


 ユーロ圏の小康状態と米国経済の回復基調から円安へと振れた部分が大きいにも拘らず、マスメディアはアベノミクスという造語まで作ってヨイショに余念がない。まだ補正予算は国会を通過しておらず、安倍政権としては何もしていない。それでも良いことはすべて安倍氏の手柄だという。しかし、この浅ましいほどの幇間ぶりは危険だ。


 


 憲法改正は行うべきだ。世界の普通の国として日本は独立独歩の歩みを始めるべきだ。米国頼みの国防から脱却しない限り、日本の真の独立はありえない。


 中国やロシアと対峙するには米国に頼るのではなく、東南アジア諸国との連携を強め、同盟関係へと進化させるべきだ。日本はアジアの一員という立場を堅持し、欧米の市場万能主義と距離を置くべきだ。欧米人の感覚はアジア人の感覚とは根本の部分で異なる。欧米人の人道主義がなぜか偽善に見えてならない。そうした意味では中国民の感覚は欧米人に近いのかも知れない。


 


 世界に戦争が絶えないのは欧米人のハンドリングによって世界が動かされているからだ。欧米人の他者と対立により自己を規定しようとする思考方法は世界平和には向かない。彼らにとって異質なものはすべて排除すべきだ、もしくは同化させるべきだという「正義」はアジア人のあるがままをすべて受け容れて調和させようとする思考方法とは根本的に異なる。それは宗教観であると同時に人生観でもある。


 安倍氏の周囲にどのような人たちがブレーンとして取り巻いているのか知らないが、マスメディアに現れている限りでは米国流の市場万能主義者たちだ。アジア的な連携を求めるよりも世界を支配している欧米クラブの仲間入りを求める人たちだ。しかし一体いつまで日本は米国と深くコミットしているつもりなのか、そろそろ真剣に考える時期に到っていると思うのだが、安倍氏の周囲では依然として冷戦当時のまま相手がロシアから中国に変わっただけのような時間が流れているようだ。


 


 この国の政治家たちは日本の未来をどのように描いているのだろうか。成長の限界や資源の限界を見据えた世界秩序をどのように構築すべきかを、世界各国はそろそろ話し合うべき時期に到っているのだが、未だに陣取り合戦ごっこにうつつを抜かしているようだ。その一方の旗頭・米国に忠誠を示せば「良い子」として認められると思い込んでいるようだ。この国の政治家たちの幼稚性はそうしたところに基づくのかもしれない。



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