国会は国権の最高機関としての存在を示せ。

 バカげた政争に明け暮れするだけが国会議員の仕事ではないはずだ。国権の最高機関たる国会の構成員にして、主権者国民の負託を受けた民主主義を機能させるべき存在であるなら、官僚のいかなる暴走も許してはならない。


 


 国会議員の森ゆうこ氏らが横路衆議院議長に検察審査会の情報を開示すべく申し入れした。東京地裁第5検察審査会が小沢氏を起訴議決により検審起訴したが、実は第五検察審査会が失態不明なままになっている。


 検察審査会は法により「秘密会」とされている。しかし秘密会とは審査会議を公開しないことであって、審査会議の議事録も審査会委員もすべて秘密にすることではない。


 


 たとえば委員に日当や旅費を支払うにはしかるべき名簿と金銭受領が本人であることを証する書類と、実際に行われた業務成果を証する書類が必要とされる。それなくして勝手に公金を支払うことは裁判所であろうと国会であろうと許されることではない。


 そして国民は主権者として閲覧できなければならない。すべての国民に閲覧させるのが物理的に無理なら、国会議員には閲覧させなければならない。それを担保しているのが国会議員の「国政調査権」だ。


 


 そもそも第五検審会には様々な疑惑があり過ぎる。まず委員選定のソフトが6千万円と異常に高額な割にお粗末な代物だという。しかも純然たる「乱数表」等による無作為抽出機能のみを有しているものでもないという。第3者のプログラマーに点検させれば簡単に分かることだが、そうした基本的なプログラムの検証を公的機関はどのようにして実施しているのだろうか。


 


 たとえば公務員給与の支払いソフトでも良い。給与計算の最終段階で1円未満の端数を処理しているはずだが、それを切り捨てているのか、端数を一度記憶させて次月以降の端数と合算しているのかで、実は大きな金額が動くことになる。その端数処理がどのようになっているのか、議員諸氏は検証したことがあるだろうか。検察審査会委員選定ソフトなら何処が責任を持って『公正な選出システム』だと認定しているのだろうか。


 


 そして検察審査会が実際に開かれたのなら、何月何日何時から何時まで、どの委員が出席しどの委員が欠席したため補充員が代わりに審議をしたのか、次回にその補充員はどのように取り扱ったのか、議決に際してはどうしたのか。すべてをキッチリと説明しなければならないのはこの国に存在するすべての機関では当たり前のことだ。なぜならすべては国民の税により運営され、主権者国民はすべてを知る権利を持っているからだ。


 


 被告に死刑判決を下す裁判委員が素面を晒し、しかも判決後に記者会見するにもかかわらず、検察審査会委員を秘密にして、会議はおろか議事録すら開示しないのは異常というしかなく、民主主義の法治国家では断じて許されない司法官僚の暴走だというしかない。こうした官僚の暴走を正常化するのは国会議員の責務だが、政争にかまけて多くの国会議員が無頓着なのは驚くばかりだ。


 


 民主主義が何かを弁えない、大きな顔をして政争こそが生き甲斐だと思い込んでいる政治屋はこの国に必要とされない。主権者国民の生命と財産を守るべきが国会議員の最優先の使命であって、官僚の走り使いに嬉々としている様は浅ましいといわざるを得ない。



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