米国は何処まで卑怯なのだろうか。

　米国が普天間などに基地を置いて沖縄を好きに使っているのは日本の都合ではない。先の戦争に付け込んでアジアに覇権を及ぼそうとする米国の世界戦略に基づくものだ。断じて日本の防衛のためではない。

　それが日本国政府のせいにして、いつまでも普天間に居座るというのだ。日本国政府は真剣に日本国の防衛に関して戦略を練るべきではないだろうか。

　まず第一に、これまで駐留米軍に高額な用心棒代を支払ってきたが、それと見合っているのか、という問題だ。日本の基地に駐留している米軍はこの６０年以上にわたる期間、一体何をやって来たのかすべて仔細に検証しようではないか。

 

　普天間基地に米軍を駐留させ続けることで、米国はグアム移転などの世界戦略から切り離すという。そして普天間基地を移設する基地を沖縄で寄越せと要求している。それまでは沖縄県民の安全を脅かそうと、地域住民の暮らしを脅かそうと問題ではないとでもいうかのような態度だ。それが「同盟国」の取る態度だろうか。

 

　そもそも米軍は日本の安全と防衛に役立ってきたのだろうか。中国や韓国や北朝鮮や露国は日本の国境を脅かさず、日本国民の命と財産を守って来ただろうか。

　遠くはり韓国の李承晩韓国大統領が「海洋主権宣言」を行って、勝手に李承晩ラインと称する漁業権を海図に引き、そこへ侵入したとして日本の漁船を何隻拿捕したことだろうか。そして時には流血騒動を演じ莫大な賠償金を支払わせた。

　近くは尖閣諸島の近海における問題だ。中国が進出してきていても、米軍は何もしなかったではないか。

　北朝鮮に対しても、イラクやイランの「核開発」に関してはあれほど神経質になるが、北朝鮮の核開発やミサイル開発に関して結局は傍観の態度を取ってきた。決して軍事力を行使して北朝鮮の核開発を止めようとはしなかった。

　露国の北方四島の不法占拠問題に関して、米国はいかなる軍事ミッションも実施していない。あたかも露国と日本の領土を分け合っているかのようだ。「自分は沖縄を獲るから露国は北方四島を獲れ」とでも言っているかのようだ。

 

　米国の在日米軍はどのような働きをしてきたのだろうか。ただ駐留していればそれだけで日本に近隣諸国は手出しできない、というのが「日米安保条約推進派」の言い分だが、それだけのために日本は高価な用心棒代を支払ってきたのだろうか。

　普天間基地を梃子にして「移設して欲しければ代替基地を寄越せ」と日本政府を強請るのは余りに強欲に過ぎはしないだろうか。そろそろ日本は米軍にお引き取り願って、日本国民による国防を真剣に考えよう。真の独立国として、日本は自衛隊を攻撃力も含めて強化し現行の二倍以上に増強しようではないか。

 

　そして各種兵器の開発や中国や北朝鮮や露国に対抗するためにミサイル開発も行って全国に配備しようではないか。いつでも報復攻撃できる体制を日本が持とうではないか。

　首都圏に他国軍が包括的に展開している独立国が世界にあるだろうか。事実上、米国の被占領国家に過ぎない現実に覚醒して、日本国民は真の独立を目指そうではないか。爾来、日本は他国に支配されたことはなかった。明文化されただけでも二千年近い日本国史の中で、事実上米国による占領支配という現実を隠蔽して受け入れている日本国と日本政府に、毅然とした態度を求めよう。少なくともサンフランシスコ条約で日本は独立を果たしている。世界に向かって胸を張るためにも、アジアの将来に責任を持つためにも、日本は日本国民による防衛戦略と真摯に向き合おう。