日韓併合百年は謝罪の年か。

　日本が併合しなければ清国か露国が半島を併呑して、日韓併合のような半島近代化へ本国の国力を注ぐ真似はしなかっただろう。しかし岡田外相は「「韓国の人々にとって国を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた」ことを日本は謝罪しなければならないとしている。何ということだろうか。

 

　国を奪うとは露国が終戦後に上陸して日本国民を追放して露国人を入植させた北方四島のようなことをいうのであって、韓国人を半島から追放したわけでもなく日本人が日本国の資金を投じて半島を近代化させたのだから謗られるいわれはない。朝鮮人の民族の誇りを傷つけたというが、それ以前の李朝朝鮮時代がどのような時代だったか、歴史を紐解けば簡単に分かることだ。むしろ日韓併合は韓国人に民族の誇りを喚起させた。半島で開墾を行って多くの朝鮮人の自作農を作り、それまで4校しかなかった義務教育施設を半島全土に400校以上も建て、ついには平壌に帝国大学まで建てた。それが半島に対する「植民地政策」だったといえるのだろうか。どの欧米諸国が植民地に学校を建て植民地住民に教育を与えたか、日本以外にあったら証拠を示して教えてもらいたい。

 

　自虐的な日本でいつまでいるつもりだろうか。堂々と胸を張るべき先人の政策を、今を生きる我々がいわれなき屈辱を浴びせられ恥じ入ってばかりいて、日本国民は半島や中国の人たちに対して心の底で沸々と煮えたぎる反感を抱いていることに気付かないのだろうか。日本の政治家の愚かしい自虐的態度は止めるべきだ。そうしないといつまでたっても正常な関係は結べない。それで関係がこじれるのなら政府間は付き合わなければ良いではないか。政府は堂々と日本の国益を国民に代わって半島や中国にモノ申せばいいのだ。関係がこじれることで何があるというのだ。攻めて来るというのなら、米軍に守ってもらえば良いし、米軍が嫌だといえば役立たずの用心棒には帰ってもらって、日本人で国を守るべく防衛大綱を打ち立てれば良い。

 

　日韓両国で同じ歴史教科書を使って勉強できれば良い、とは正常な政治家の言うことだろうか。教育こそが国策の最たるものだということは世界の常識だ。中国共産党政府は間違っても民主主義が国民の意思を反映する政治手続きとして良い、とは中学の社会科で教えることはない。中国共産党の下、国民は一致団結することが外敵に対抗し堂々と国力を世界に示せる唯一最大の政治だ、と国民に叩き込むのが国是だろう。

　韓国には韓国の立場があって、日本には日本の立場があって、同じ歴史的な事実に関して国によって解釈が違うのは当然のことだ。たとえば米国の1776年の独立戦争は英国の植民地反乱であり、ワシントンは米国の父であるが、英国では謀反人の首領だ。それがたとえお世辞で言ったにせよ、同じ歴史教科書で国民が勉強するということは日韓併合時代に戻るということだ。馬鹿も休み休み言えと言いたい。

 

　この程度の連中が外相に就任し、国民が国を預けているのかと思うと本当に残念というよりもゾッとする。先日は仙谷氏が「韓国人の戦争被害者の個人補償」に言及してみたり、外交音痴の国益を平気で毀損する政治家が政府要人として国を代表するのに仰天するしかないし、日本の義務教育はどうなっているのか疑問を抱かざるを得ない。どう贔屓目に見ても国際人として基本的な立ち位置すら分からない日本人がこの国にあふれている。そして相手に阿るために辞を低くしていれば何とかなると思い込んでいる。一度要求を呑めばそれで終わりではなく、新たな理屈を持ち出して次々と要求は過大になる。そうした国際的な外交術の分からない連中に国際的な発言をさせてはいけない。国民が不利益を被るのは分かっているし、将来に重大な禍根を残すことになる。火種は小さいうちに叩き消すことだ。