「パンダ・ロス」を煽るオールドメディア。
<日本に残っていた双子のパンダが来年1月に中国に返還される。高市早苗首相の台湾有事関連発言で中日関係が急速に冷え込み新しいパンダ貸与議論は中断された状態だ。日本に残る最後のパンダが返還されれば日本は53年ぶりに「パンダがいない国」になる見通しだ。 東京都は15日、上野動物園で飼育されている双子ジャイアントパンダの「シャオシャオ」(雄)と「レイレイ」(雌)を1月下旬に中国に返還すると明らかにした。双子のパンダに会える最後の観覧日は1月25日となる。日本は新たなパンダ貸与を中国側に要求している状態だが中国からの回答はない。日本メディアは新たな貸与がないまま2頭が返還されれば1972年以来初めて日本でパンダが不在になると懸念する。 日本は1972年に中国と国交を結び「カンカン」と「ランラン」の2頭を中国から譲り受けた。上野動物園で飼育された2頭の間で1986年に「トントン」が生まれ多くの人気を呼んだ。1994年に和歌山県、2000年には神戸市にもパンダが貸与された。半世紀の間に日本が貸与されたり日本で生まれたりしたパンダは30頭以上に達する。今回返還される2頭は2021年に上野動物園で生まれ日本国民から愛された。当初の貸与期間は2026年2月20日までだが東京都は中国側と具体的な返還日程を協議の上、期限より1カ月繰り上げて返還することになったと明らかにした。 ジャイアントパンダのレンタルは当初パンダ保護に向けた共同研究目的で始まったが、中国の「パンダ外交」にも活用された。最近では中国の習近平国家主席がフランスのマクロン大統領とパンダの故郷と呼ばれる成都で会った。非公式で行われたこの会合を契機に中国は2027年にジャイアントパンダ1組をフランスに貸与する計画を発表した。 中日友好の象徴とされたパンダの返還により日本政府は厳しい状況になった。国民の特別な「パンダ愛」を考えれば急いで新しいパンダを連れてきたいが、台湾有事と関連した高市首相の発言で中日関係が急速に冷え込み、中国に積極的に「パンダ派遣」を要請するのが難しくなったためだ。 東京都関係者は読売新聞に「国・都による働きかけは難航している。しばらくは『パンダゼロ』を覚悟している」と説明した。 日本のパンダ返還ラッシュはこの数年間に起きた。2023年に上野動物園の「シャンシャン」が中国に戻ったのに続き、6月には和歌...