現在の経済状況は好景気によるインフレ状態? その判断をしたのは誰で根拠は何か。
<◇倒産件数、2年ぶりに1000件超
物価高倒産が過去最多を更新

概況・主要ポイント倒産件数は1028件(前年同月869件、18.3%増)となり、2カ月ぶりに前年を上回った。2024年5月以来、約2年ぶりに1000件を超えた。件数、増加率ともに今年最多・最高となった
負債総額は1292億6600万円(前年同月985億5800万円、31.2%増)となり、4カ月連続で前年を上回った。負債額トップは、障がい者向け就労支援事業を行っていた㈱絆ホールディングスの関係会社である㈱レーヴの78億200万円
業種別にみると、約2年ぶりに主要7業種すべてで前年を上回った。件数トップは『サービス業』(前年同月241件→291件、20.7%増)となり、2000年以降で最も多かった。また、構成比としても2000年以降で過去2番目に高かった。次いで『小売業』(同185件→213件、15.1%増)が続き、6月としては2000年以降で最も多かった
主因別にみると、『不況型倒産』は831件となり約2年ぶりに800件を超えた
態様別にみると、『清算型』倒産は989件となり6月としては15年ぶりに900件を上回った
規模別にみると、負債「5000万円未満」および資本金『個人+1000万未満』が2000年以降で最多となった
業歴別にみると、『新興企業』は308件となり2000年以降で2番目に多かった
地域別にみると、9地域中8地域で前年を上回った。『中部』(前年同月121件→160件、32.2%増)は、2011年6月(162件)に次いで2000年以降で3番目に多かった。最も増加率が高かったのは、『四国』(同14件→23件、64.3%増)で6カ月連続で前年を上回った
◇業種別
『サービス業』が291件、2000年以降で最多に
業種別にみると、約2年ぶりに主要7業種すべてで前年を上回った。件数トップは『サービス業』(前年同月241件→291件、20.7%増)となり、2000年以降で最も多かった。構成比も2000年以降で2番目に高かった。『小売業』(同185件→213件、15.1%増)が続き、6月としては2000年以降で最も多かった。『卸売業』(同83件→116件、39.8%増)は過去5年で最多となった。
業種を細かくみると、資材価格の高騰や人手不足が続く『建設業』では「総合工事」(前年同月51件→73件)の増加が目立った。『サービス業』では、前年から大幅に増加したソフトウェア開発、情報提供サービスを含む「広告・調査・情報サービス」(同72件→101件)が2000年以降で最多となった。『卸売業』では、「飲食料品卸売」(同13件→30件)が倍増した。
◇主因別
『不況型倒産』は831件、約2年ぶりに800件超
主因別にみると、「販売不振」が818件(前年同月717件、14.1%増)で最も多く、全体の79.6%(対前年同月2.9ポイント減)を占めた。その他、「売掛金回収難」(前年同月3件→5件、66.7%増)や「業界不振」(同3件→5件、66.7%増)などを含めた『不況型倒産』は831件(同725件、14.6%増)となり、約2年ぶりに800件を超えた。
「経営者の病気、死亡」(前年同月28件→41件、46.4%増)は6月としては2000年以降で最多。「その他の経営計画の失敗」(同12件→16件、33.3%増)は、3カ月連続で前年を上回った。「放漫経営」(同18件→20件、11.1%増)は、2カ月連続で前年を上回った。
※倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を『不況型倒産』として集計
◇態様別
『清算型』倒産は989件、6月としては15年ぶりに900件を上回る
態様別にみると、『清算型』倒産は989件(前年同月840件、17.7%増)。6月としては2011年(981件)以来15年ぶりに900件を上回った。『再生型』倒産は39件(同29件、34.5%増)となり、4カ月連続で前年を上回った。
『清算型』では、「破産」が952件(前年同月809件、17.7%増)で2カ月ぶりに前年を上回った。「特別清算」は37件(同31件、19.4%増)と、6月としては2000年以降で2番目に多かった。
『再生型』では、「民事再生法」が35件(前年同月29件、20.7%増)となった。このうち法人は5件、個人は30件だった。「会社更生法」は4件(同0件)発生した。
◇規模別
負債「5000万円未満」および資本金『個人+1000万未満』が2000年以降で最多
負債額を規模別にみると、「5000万円未満」が650件(前年同月559件、16.3%増)と2000年以降で最も多かった。「50億円以上100億円未満」は5件(同1件、400.0%増)と、6月としては3年ぶりに5件以上となった。
資本金を規模別にみると、『個人+1000万円未満』の倒産が751件(前年同月640件、17.3%増)で、2000年以降で最も多かった。
◇業歴別
業歴10年未満の『新興企業』、2000年以降で2番目に多く
業歴別にみると、「30年以上」が308件(前年同月277件、11.2%増)で最多となり、2カ月ぶりに前年を上回った。「15年未満」は152件(同124件、22.6%増)と11カ月連続で前年を上回り、6月としては2000年以降で3番目に多かった。
業歴10年未満の『新興企業』〈「3年未満」(前年同月34件→41件、20.6%増)、「5年未満」(同59件→74件、25.4%増)、「10年未満」(同161件→193件、19.9%増)〉は308件(前年同月254件、21.3%増)となり、2000年以降で2番目に多かった。内訳を業種別にみると、「サービス業」(同94件→108件、14.9%増)が最も多く、「小売業」(同57件→76件、33.3%増)、「建設業」(同52件→56件、7.7%増)が続いた。
◇地域別
9地域中8地域で前年を上回る 『中部』が2000年以降で3番目に多く
地域別にみると、9地域中8地域で前年を上回った。『中部』(前年同月121件→160件、32.2%増)は、2011年6月(162件)に次いで2000年以降で3番目に多かった。特に「愛知」(同60件→81件)や、過去2番目に多かった「岐阜」(同11件→25件)が全体を押し上げた。他方、『東北』(同51件→45件、11.8%減)は6カ月連続で前年を下回った。
最も増加率が高かったのは、『四国』(前年同月14件→23件、64.3%増)となり、6カ月連続で前年を上回った。特に「徳島」(同5件→10件)の倍増が目立った。『関東』(同294件→348件、18.4%増)では、「栃木」(同10件→26件)が2000年以降最多となった。
47都道府県中30都道府県が前年を上回り、6月としては7県が2000年以降で最多を記録した。
◇景気DI
2026年6月の景気DIは42.6、改善
2026年6月の景気DIは前月比1.0ポイント増の42.6となり、2カ月連続で改善した。国内景気は、最高値を更新した株価をけん引する半導体やAI関連、設備投資意欲の改善などがプラス材料となり、改善が続いた。
6月は、AI関連でデジタル化・省力化需要が広がったほか、高水準の賃上げやエアコンなどの季節需要も下支え要因となった。また日経平均株価が7万円を超えて最高値を更新するなど、堅調な金融市場も好材料だった。さらに米国とイランの停戦合意による先行き不透明感の緩和もプラス要因。一方で、日銀の利上げや原油・エネルギー価格の上昇、仕入単価の高止まりは悪材料だった。
今後は、賃上げや夏の賞与、猛暑関連や旅行・レジャーなどの夏場需要に加え、政府の成長投資・物価高対策が家計の実質購買力を下支えすることで、当面は上向きに推移しよう。ただし、円安や原油高による仕入価格の上昇や生産調整のほか、政策金利の引き上げや長期金利の上昇は設備投資や住宅需要の下押し要因となる。当面持ち直しの動きが期待できるが、今後の景気は、コスト高と金利上昇が重荷となり、力強さを欠く緩やかな改善にとどまるとみられる。
◇今後の見通し
上半期としては4年連続の増加、2年連続の5000件超
2026年上半期の企業倒産は5335件となり、前年(5003件)を6.6%上回った。上半期として4年連続の増加、2年連続の5000件超えとなった。月別の推移をみると、前年を下回ったのは5月のみで、6月は1028件(前年869件)と、2024年5月以来、約2年ぶりの1000件超えとなった。
負債総額は7247億3600万円(前年6776億8700万円)となり、前年から6.9%増加した。負債トップは「ドローンネット」グループの資金調達を行っていた㈱福島建設資材(東京、2月破産)の332億9300万円。そのほか、今年初の上場企業倒産となった㈱トーシンホールディングス(負債162億円、愛知、5月会社更生法)やジュピターコーヒー㈱(負債59億300万円、東京、1月民事再生法)など、話題となる大型倒産も複数発生した。また、「負債10億円以上50億円未満」が108件と前年(82件)から26件増加していることも負債総額を押し上げた。
物価高倒産が過去最多を更新

概況・主要ポイント倒産件数は1028件(前年同月869件、18.3%増)となり、2カ月ぶりに前年を上回った。2024年5月以来、約2年ぶりに1000件を超えた。件数、増加率ともに今年最多・最高となった
負債総額は1292億6600万円(前年同月985億5800万円、31.2%増)となり、4カ月連続で前年を上回った。負債額トップは、障がい者向け就労支援事業を行っていた㈱絆ホールディングスの関係会社である㈱レーヴの78億200万円
業種別にみると、約2年ぶりに主要7業種すべてで前年を上回った。件数トップは『サービス業』(前年同月241件→291件、20.7%増)となり、2000年以降で最も多かった。また、構成比としても2000年以降で過去2番目に高かった。次いで『小売業』(同185件→213件、15.1%増)が続き、6月としては2000年以降で最も多かった
主因別にみると、『不況型倒産』は831件となり約2年ぶりに800件を超えた
態様別にみると、『清算型』倒産は989件となり6月としては15年ぶりに900件を上回った
規模別にみると、負債「5000万円未満」および資本金『個人+1000万未満』が2000年以降で最多となった
業歴別にみると、『新興企業』は308件となり2000年以降で2番目に多かった
地域別にみると、9地域中8地域で前年を上回った。『中部』(前年同月121件→160件、32.2%増)は、2011年6月(162件)に次いで2000年以降で3番目に多かった。最も増加率が高かったのは、『四国』(同14件→23件、64.3%増)で6カ月連続で前年を上回った
◇業種別
『サービス業』が291件、2000年以降で最多に
業種別にみると、約2年ぶりに主要7業種すべてで前年を上回った。件数トップは『サービス業』(前年同月241件→291件、20.7%増)となり、2000年以降で最も多かった。構成比も2000年以降で2番目に高かった。『小売業』(同185件→213件、15.1%増)が続き、6月としては2000年以降で最も多かった。『卸売業』(同83件→116件、39.8%増)は過去5年で最多となった。
業種を細かくみると、資材価格の高騰や人手不足が続く『建設業』では「総合工事」(前年同月51件→73件)の増加が目立った。『サービス業』では、前年から大幅に増加したソフトウェア開発、情報提供サービスを含む「広告・調査・情報サービス」(同72件→101件)が2000年以降で最多となった。『卸売業』では、「飲食料品卸売」(同13件→30件)が倍増した。
◇主因別
『不況型倒産』は831件、約2年ぶりに800件超
主因別にみると、「販売不振」が818件(前年同月717件、14.1%増)で最も多く、全体の79.6%(対前年同月2.9ポイント減)を占めた。その他、「売掛金回収難」(前年同月3件→5件、66.7%増)や「業界不振」(同3件→5件、66.7%増)などを含めた『不況型倒産』は831件(同725件、14.6%増)となり、約2年ぶりに800件を超えた。
「経営者の病気、死亡」(前年同月28件→41件、46.4%増)は6月としては2000年以降で最多。「その他の経営計画の失敗」(同12件→16件、33.3%増)は、3カ月連続で前年を上回った。「放漫経営」(同18件→20件、11.1%増)は、2カ月連続で前年を上回った。
※倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を『不況型倒産』として集計
◇態様別
『清算型』倒産は989件、6月としては15年ぶりに900件を上回る
態様別にみると、『清算型』倒産は989件(前年同月840件、17.7%増)。6月としては2011年(981件)以来15年ぶりに900件を上回った。『再生型』倒産は39件(同29件、34.5%増)となり、4カ月連続で前年を上回った。
『清算型』では、「破産」が952件(前年同月809件、17.7%増)で2カ月ぶりに前年を上回った。「特別清算」は37件(同31件、19.4%増)と、6月としては2000年以降で2番目に多かった。
『再生型』では、「民事再生法」が35件(前年同月29件、20.7%増)となった。このうち法人は5件、個人は30件だった。「会社更生法」は4件(同0件)発生した。
◇規模別
負債「5000万円未満」および資本金『個人+1000万未満』が2000年以降で最多
負債額を規模別にみると、「5000万円未満」が650件(前年同月559件、16.3%増)と2000年以降で最も多かった。「50億円以上100億円未満」は5件(同1件、400.0%増)と、6月としては3年ぶりに5件以上となった。
資本金を規模別にみると、『個人+1000万円未満』の倒産が751件(前年同月640件、17.3%増)で、2000年以降で最も多かった。
◇業歴別
業歴10年未満の『新興企業』、2000年以降で2番目に多く
業歴別にみると、「30年以上」が308件(前年同月277件、11.2%増)で最多となり、2カ月ぶりに前年を上回った。「15年未満」は152件(同124件、22.6%増)と11カ月連続で前年を上回り、6月としては2000年以降で3番目に多かった。
業歴10年未満の『新興企業』〈「3年未満」(前年同月34件→41件、20.6%増)、「5年未満」(同59件→74件、25.4%増)、「10年未満」(同161件→193件、19.9%増)〉は308件(前年同月254件、21.3%増)となり、2000年以降で2番目に多かった。内訳を業種別にみると、「サービス業」(同94件→108件、14.9%増)が最も多く、「小売業」(同57件→76件、33.3%増)、「建設業」(同52件→56件、7.7%増)が続いた。
◇地域別
9地域中8地域で前年を上回る 『中部』が2000年以降で3番目に多く
地域別にみると、9地域中8地域で前年を上回った。『中部』(前年同月121件→160件、32.2%増)は、2011年6月(162件)に次いで2000年以降で3番目に多かった。特に「愛知」(同60件→81件)や、過去2番目に多かった「岐阜」(同11件→25件)が全体を押し上げた。他方、『東北』(同51件→45件、11.8%減)は6カ月連続で前年を下回った。
最も増加率が高かったのは、『四国』(前年同月14件→23件、64.3%増)となり、6カ月連続で前年を上回った。特に「徳島」(同5件→10件)の倍増が目立った。『関東』(同294件→348件、18.4%増)では、「栃木」(同10件→26件)が2000年以降最多となった。
47都道府県中30都道府県が前年を上回り、6月としては7県が2000年以降で最多を記録した。
◇景気DI
2026年6月の景気DIは42.6、改善
2026年6月の景気DIは前月比1.0ポイント増の42.6となり、2カ月連続で改善した。国内景気は、最高値を更新した株価をけん引する半導体やAI関連、設備投資意欲の改善などがプラス材料となり、改善が続いた。
6月は、AI関連でデジタル化・省力化需要が広がったほか、高水準の賃上げやエアコンなどの季節需要も下支え要因となった。また日経平均株価が7万円を超えて最高値を更新するなど、堅調な金融市場も好材料だった。さらに米国とイランの停戦合意による先行き不透明感の緩和もプラス要因。一方で、日銀の利上げや原油・エネルギー価格の上昇、仕入単価の高止まりは悪材料だった。
今後は、賃上げや夏の賞与、猛暑関連や旅行・レジャーなどの夏場需要に加え、政府の成長投資・物価高対策が家計の実質購買力を下支えすることで、当面は上向きに推移しよう。ただし、円安や原油高による仕入価格の上昇や生産調整のほか、政策金利の引き上げや長期金利の上昇は設備投資や住宅需要の下押し要因となる。当面持ち直しの動きが期待できるが、今後の景気は、コスト高と金利上昇が重荷となり、力強さを欠く緩やかな改善にとどまるとみられる。
◇今後の見通し
上半期としては4年連続の増加、2年連続の5000件超
2026年上半期の企業倒産は5335件となり、前年(5003件)を6.6%上回った。上半期として4年連続の増加、2年連続の5000件超えとなった。月別の推移をみると、前年を下回ったのは5月のみで、6月は1028件(前年869件)と、2024年5月以来、約2年ぶりの1000件超えとなった。
負債総額は7247億3600万円(前年6776億8700万円)となり、前年から6.9%増加した。負債トップは「ドローンネット」グループの資金調達を行っていた㈱福島建設資材(東京、2月破産)の332億9300万円。そのほか、今年初の上場企業倒産となった㈱トーシンホールディングス(負債162億円、愛知、5月会社更生法)やジュピターコーヒー㈱(負債59億300万円、東京、1月民事再生法)など、話題となる大型倒産も複数発生した。また、「負債10億円以上50億円未満」が108件と前年(82件)から26件増加していることも負債総額を押し上げた。
◇物価高倒産は過去最多を大幅に更新
倒産増加の背景には物価高の影響がある。6月の物価高倒産は113件となり、今年4月(108件)を上回り、単月ベースで過去最多を更新。上半期では556件発生し、半期ベースでも過去最多となった。中東情勢を巡っては停戦合意により原油価格が下落するなど、一時期に比べ緊張緩和ムードが広がっているが、石油精製や流通量が正常化するまでは時間を要するため、食料品や石油化学製品をはじめとして今後も値上げが続くものとみられ、物価高倒産は引き続き高水準で発生する可能性が高いだろう。なお、中東情勢の悪化を直接の原因とする倒産は6月末時点で発生していないが、従前から厳しい経営が続くなかで中東情勢が追い打ちをかけ法的整理をしたケースは累計で4件発生している。
こうした物価の高止まりをもたらしているのが歴史的な円安の進行だ。日本銀行は6月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%から31年ぶりの水準となる1%への引き上げを決定したものの、円安の流れに歯止めをかけるには至っていない。円安倒産は上半期で40件発生したが、輸入物価の上昇により時間をおいて今後さらに増加する可能性が高い。
倒産増加の背景には物価高の影響がある。6月の物価高倒産は113件となり、今年4月(108件)を上回り、単月ベースで過去最多を更新。上半期では556件発生し、半期ベースでも過去最多となった。中東情勢を巡っては停戦合意により原油価格が下落するなど、一時期に比べ緊張緩和ムードが広がっているが、石油精製や流通量が正常化するまでは時間を要するため、食料品や石油化学製品をはじめとして今後も値上げが続くものとみられ、物価高倒産は引き続き高水準で発生する可能性が高いだろう。なお、中東情勢の悪化を直接の原因とする倒産は6月末時点で発生していないが、従前から厳しい経営が続くなかで中東情勢が追い打ちをかけ法的整理をしたケースは累計で4件発生している。
こうした物価の高止まりをもたらしているのが歴史的な円安の進行だ。日本銀行は6月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%から31年ぶりの水準となる1%への引き上げを決定したものの、円安の流れに歯止めをかけるには至っていない。円安倒産は上半期で40件発生したが、輸入物価の上昇により時間をおいて今後さらに増加する可能性が高い。
◇年後半も倒産増加のリスク続く
TDB景気動向調査(6月)によると、景気DIは前月から1.0ポイント増となり、2カ月連続で改善した。好調が続く半導体や生成AI関連、中東情勢の収束期待がプラス材料となり、「大企業」を中心に景気をけん引している。これに対し、価格競争力に劣る「中小企業」の景況感は物価上昇が続くなかで低水準にとどまっており、改善に力強さは感じられない。
こうしたなか、今後も政策金利のさらなる引き上げが見込まれている。金利上昇の影響について、帝国データバンクが全国約10万社を対象に行った「日銀の追加利上げが企業に与える影響度調査」(2025年12月)では、政策金利が1.0%へ引き上げられることによって3.3%の企業が経常赤字に転落、1.5%へ引き上げられた場合には6.1%の企業が経常赤字になるという試算を発表した。収益力に乏しく、多額の金融債務を抱える中小企業にとって、より一層、資金繰りが厳しくなるケースが増加していく可能性がある。インフレ経済への移行とさまざまなコストの上昇、人手不足、消費者の節約志向などを背景に企業間競争が激化するなか、業績回復に至らない中小企業を中心として、年後半も倒産の増加傾向が続くものとみられる>(以上「帝国データバンク」より引用)
TDB景気動向調査(6月)によると、景気DIは前月から1.0ポイント増となり、2カ月連続で改善した。好調が続く半導体や生成AI関連、中東情勢の収束期待がプラス材料となり、「大企業」を中心に景気をけん引している。これに対し、価格競争力に劣る「中小企業」の景況感は物価上昇が続くなかで低水準にとどまっており、改善に力強さは感じられない。
こうしたなか、今後も政策金利のさらなる引き上げが見込まれている。金利上昇の影響について、帝国データバンクが全国約10万社を対象に行った「日銀の追加利上げが企業に与える影響度調査」(2025年12月)では、政策金利が1.0%へ引き上げられることによって3.3%の企業が経常赤字に転落、1.5%へ引き上げられた場合には6.1%の企業が経常赤字になるという試算を発表した。収益力に乏しく、多額の金融債務を抱える中小企業にとって、より一層、資金繰りが厳しくなるケースが増加していく可能性がある。インフレ経済への移行とさまざまなコストの上昇、人手不足、消費者の節約志向などを背景に企業間競争が激化するなか、業績回復に至らない中小企業を中心として、年後半も倒産の増加傾向が続くものとみられる>(以上「帝国データバンク」より引用)
最新の日銀短観は「景気は緩やかに回復している」とあったが、現実の景気動向を「倒産集計 2026年 6月報」が示している。それによると中小企業倒産件数は過去最高を記録し、倒産の主な原因を「物価高倒産は過去最多を大幅に更新」と、物価高だとしている。
日銀短観の景気見通しと大きく乖離した結果を6月報告のデータは示している。それでも、日銀は短期金利を引き上げて公定歩合を1%にしてしまった。それでは益々中小企業経営を締め上げるだけだ。それとも、日銀は中小企業は倒産して外資に買い叩かれる方が良い、とでも思っているのだろうか。
この時期に実行べき経済政策は積極財政と減税であって、金利引き上げなどの「緊縮政策」ではない。だから食料品消費税ゼロは適宜を得た政策というべきだ。出来ることなら、消費税を全廃すべきだが、先ずは食料品の消費税をゼロにして景気動向をみるべきだ。
こうした経済情勢にも拘らず、本日昼の朝日テレビではコメンテータとして登場した山田某氏が「消費減税を実行する財源はあるのでしょうか」との問いかけに、「それは難しい」と返答した。経済に関して何ら知見のない者をコメンテータとして登場させるテレビ局もテレビ局だが、堂々と回答するコメンテータもコメンテータだ。
今年の税収上振れだけで9兆円もあったことに鑑みれば、二年間食料品消費税ゼロを実施して予想される税収減は6兆円程度でしかない。高市政権が予算執行の段階で切り詰めていけば赤字国債を発行することなく食料品消費税ゼロを実施できる、と答弁している。
断っておくが、国債に「赤字国債」などはない。「建設国債」があるのはインフラ投資に国債発行の別枠として設けたにすぎず、国債発行残は国債発行残でしかない。それらは「赤字」ではなく、国民から政府が借り入れた「記録」でしかない。
消費税を廃止したなら、劇的に経済が拡大する。そうすると税収弾性値から推測できるように経済拡大以上に税収が増加する。そうすると、失われた30年間に「緊縮・増税」をひたすら国民に強制した財務官僚たちの政策が誤っていたと満天下に晒すことになる。だから彼らは何が何でも減税に反対せざるを得ない。オールドメディアを総動員して、食料品消費税ゼロを潰して、給付金でお茶を濁したくて仕方ないのだ。
この財務省の景気回復の足を引っ張る経済政策に日銀も便乗して銀行の利益になる公定歩合引き上げを実施した。それは国民の懐から金利を取り立てて、銀行の利益に計上する動きでしかない。減税に反対する財務省と金利引き上げする日銀、そのいずれも国民の可処分所得を減少させる悪政だ。選挙で選ばれた政治家が政治をしないで、財務官僚の下請けになって「食料品消費税減税には一年かかる」などという大嘘を鸚鵡返しに繰り返すようでは、主権者たる国民の声はいつまで経っても政治に反映されない。