米国に移民保護を訴えるローマ法王は「バチカン王国」に移民や難民を受け入れる気があるのか。

<ローマ教皇レオ14世は4日、米国の建国250年に合わせて母国に向け​た書簡を発表し、移民を歓迎し保護‌するよう米国民に訴えた。
 教皇は昨年、トランプ米大統領の強硬な反移民政策を「非人道的」と批判して​トランプ氏の怒りを買った。
 書簡では、生​命を守るというカトリックの価値観には「⁠移民を歓迎し、保護し、支援する」こ​とが含まれると強調。「(移民を)思いやりと寛​容さをもって受け入れることは、慈善の行為であるだけでなく、全ての人間に備わる尊厳を認めること​でもある」とした。
 教皇はこの日、イタリア最南端​のランペドゥーザ島を訪問した。同島はアフリカから‌危険⁠な地中海横断を試みて欧州を目指す移民の玄関口となっている。教皇は欧州の指導者らに対し、今年に入って7000人を超えた到着者へ​の支援強化を​訴えた。
 欧⁠州の指導者らに対し、移民問題に包括的に取り組み、緊急支援を移​民の受け入れ、保護、支援、統合に​向け⁠た長期的な戦略計画に組み込むよう求めた。

 また、移民の出身国の状況改善を支援することも呼⁠びか​けた。
 バチカン当局者によると、​教皇は移民支援というメッセージを強調するため、ランペ​ドゥーザ島訪問を米独立記念日の7月4日に合わせた>(以上「REUTERS」より引用)




ローマ教皇、移民保護を米国民に訴え 建国250年で書簡」とは、米国からすれば余計なお世話ではないか。米国も欧州諸国も「外国人移民(難民を含む)」に苦しんでいる。トランプ大統領は、2025年1月の就任直後から「史上最大の強制送還プログラム」を掲げて不法移民の徹底的な取り締まりと強制送還を本格化させている。
 2026年7月現在これまでに数十万人規模の不法移民が国外へ追放されており、取り締まりは急速にエスカレートしている。ただし「祖国への送還」だけではなく、独自の第三国移送ポリシーも導入しているのが特徴的だ。

◇ 強制送還の規模と最新の動向
 トランプ政権は 発足後からの積極的な摘発により、これまでに60万人以上の不法移民が国外追放している。また取り締まりの厳格化を受けて200万人以上が自発的に出国(自己送還)したと報告されている。
 現在も米国移民税関執行局(ICE)は取り締まりの手を緩めておらず、2026年6月末のわずか5日間で1万人以上を逮捕するなど、現在も非常に激しい追放圧力をかけ続けている。

◇取り締まりの具体的な手法
  南部国境における「国家非常事態宣言」を発令し、拘留施設の拡充や強制送還の加速に国防総省や州兵の枠組みを動員しています。そして犯罪歴のない移民への拡大も進んでいる。
 当初は「犯罪歴のある不法移民」を最優先に対象とするとしていたが、実際には摘発が広範に及び、犯罪歴のない一般の労働者や長年米国に暮らすコミュニティ、さらには誤って米国市民が標的になるケースも発生し、人権団体や地方自治体から強い反発が起きている。
 さらに バイデン前政権が認めていた「臨時入国許可(CHNVパルマ)」や一時保護資格(TPS)を相次いで打ち切り、これまで合法的に滞在・就労していた中南米などの出身者数十万人を新たに強制送還のリスクにさらしている。

◇「祖国」ではなく「第三国」への強制移送
 トランプ政権の大きな特徴は、不法移民を必ずしも自身の「祖国(出身国)」に送り返すわけではない点にある。入国拒否や送還の受け入れを拒む出身国に対抗するため、米国政府は太平洋の島国パラオや、アフリカ南部のエスワティニ、コソボなどの第三国と交渉し、不法移民をそれらの国へ強制移送する仕組みを開始・実行している。
 ただ米国で生まれた子どもに自動的に国籍を与える「出生地主義」を制限するドナルド・トランプ政権の試みを米連邦最高裁判所は6月30日に違憲で無効と判断した。トランプ氏の看板政策である不法移民対策にとって大きな打撃となった。

 米国のみならず外国人移民は欧州各国でも深刻な社会問題になっている。ローマ教皇がそうした現実問題をご存知ないのかも知れないが、そもそも外国人移民問題は移民の発生国に問題があるのではないか。日本の場合は技能実習生や外国人労働者を入れようとする経済界の要請を政府が受け容れたことになっているが、雇用環境が変化したなら、経済界は責任を持って外国人労働移民を祖国への帰還事業を実施するのだろうか。
 云うまでもなく、数年のうちにもAIによる産業革命が世界を席巻する。単純労働だけでなく、法制化されたロジックに従って作業する職種は簡単にAIで代替されるだろう。たとえば弁護士や会計士等だ。そして過去の統計などに依存する金融分析や投資コンサルタント等もAIによって代替されるだろう。さらに人でしかできないと思われていた作曲や文章作成などもAIが人並み以上の仕事をするようになるだろう。下手をすると映画もすべてAIが制作するようになり、役者や現場監督なども不要になる。

 もちろん作業現場もAI付ロボットが多数進出するだろうが、最終段階の仕上げはの「職人技」は人でしか出来ない。むしろ人でしか出来ないのは生物としての人の属性だ。つまり味覚や臭覚はAIロボットで代替するのは極めて困難だ。シェフやパティシエをロボット化するのは不可能といってよいだろう。
 ともあれ、AIの進化により多くの職種で人員整理される。そうしたAI産業革命により現場から排除された外国人労働者を政府に移民政策促進してきた経済界は責任が取れるのか。経済界の負担で外国人労働移民の「帰還事業」を実施できるのか。それとも無責任に「後は野となれ山となれ」と放置するのか。

 バチカン王国の奥の院で暮らすローマ法王は外国人移民がどれほどその国の社会治安を乱し棲み難くしているかを御存知なのだろうか。「率先垂範」。ローマ法王が移民に対して受け入れ国に人道的な対応を求めるのなら、先ずはバチカン王国に「移民」や「難民」を受け入れてはどうか。そして、それがどれほど厄介かを、ローマ法王が身を以て認識すべきだ。その上で御神託を垂れて頂きたい。

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