政権任せにしていると、いつまで経っても国民の多くは貧困のまま国の富を特定の利権集団に奪われ続けるだけだ。

<ホルムズ海峡で7日、カタールとサウジアラビアのタンカーを含む3隻の船舶が攻撃を受けた。両国はイランが攻撃したと非難しており、国際的な海上交通や世界のエネルギー供給を脅かす​いかなる行為も直ちに停止するようイランに求めた。米国とイランの暫定合意にはホルムズ海峡の‌安全航行に関する項目が盛り込まれているが、通航になおリスクがあることが示された。
 攻撃を受けたカタールの船舶は液化天然ガス(LNG)タンカー「アル・レカヤット」。米国とイランの協議で仲介役を務めるカタールの船舶が攻撃を受けるのは2月末の交戦開始以降初めてとなる。
 関係筋によると、​アル・レカヤットは左舷に被弾した後、救難信号を発信した。機関室で火災が発生しているものの、乗組員は無​事で、避難作業が進められている。英海軍と連携する海上警備機関UKMTO(英国海運貿易機構)は、オ⁠マーンのリーマから東に約8カイリを南下中に、正体不明の飛翔体が左舷に命中し、火災が発生したとしていた。
 アル・レカヤット​は世界最大規模のLNG船隊を運航するカタール・ガス・トランスポート・カンパニー(ナキラット)(QGTS.QA), opens new tabが所有・管理している。LSEGの海運データ​によると、同船が最後に位置情報を送信したのは6月18日で、トランスポンダ(自動応答装置)を切って航行していたとみられる。
 カタール外務省のアンサリ報道官は、国際海上交通と世界のエネルギー供給の安全に対する容認できない攻撃で、国際法の明白な違反と非難。イランに対し、地域​の安全保障や海上交通を脅かす行動を直ちに停止するよう求めた上で、今回の攻撃による全ての損害は、イランが全面的​な法的責任を負うとの認識を示した。カタール外務省はまた、イランの駐カタール次席大使を呼び出して抗議した。
 サウジアラビア外務‌省は、ホルム⁠ズ海峡を航行していたサウジ船籍のタンカーがイランの攻撃を受けたと発表。攻撃を非難するとともに、国際的な海上交通や世界のエネルギー供給を脅かすいかなる行為も直ちに停止するようイランに要請。こうした攻撃によるあらゆる影響について、イランに全面的な責任があるとの立場を示した。攻撃を受けたサウジ船は超大型タンカー(VLCC)「ウェドヤン」とみられてい​る。

 イラン政府は公式なコメント​は発表していないが、イラ⁠ンの国営英語放送局プレスTVは政府当局者の話として、ホルムズ海峡の航行はイランの取り決めに従って行われていると報道。米国によるいかなる「挑発行為」に対しても、即座かつ断固とした​対応を取ると警告した。ただ、この当局者は7日の攻撃については言及していない。
 米政府当局​者は匿名を条件に、⁠初期段階の情報として、イランが商船3隻に向けて攻撃を行ったことを示す兆候があると明らかにした。UKMTOは7日遅く、ホルムズ海峡を航行していたタンカー1隻がドローン(小型無人機)による攻撃を受けたと報告したが、米政府当局者が言及した3件の攻撃にこの件が含まれ⁠るかは現​時点で分かっていない。UKMTOが報告したタンカーの損傷は軽微で、次の寄港地へ向けて​航行を続けているという。
 今回のホルムズ海峡での攻撃は、米国とイスラエルの攻撃で殺害されたイランの前最高指導者アリ・ハメネイ師の追悼行事が先​週始まって以降では初めて。先月の暫定和平合意後も湾岸地域の海運を巡るリスクが存在していることが浮き彫りになった>(以上「REUTERS」より引用)




ホルムズ海峡でタンカー3隻に攻撃、カタール・サウジがイラン非難」とは。イラン革命防衛隊の「強硬派」が依然としてホルムズ海峡「通行料」利権を主張しているようだ。しかし国際海域の航行の自由はすべての国の船舶に認められている「権利」であって、その海域に面している国の主権は及ばない取り決めだ。
 イラン側からホルムズ海峡へ向かう船舶への攻撃に対して、米中央軍は「イランへの強力な攻撃を開始」と発表した。その攻撃がいかなる範囲のもので、どれほどの時間継続して行われるかは明確にされていない。

 イラン革命防衛隊はイラン国内で現在故ハメネイ師の葬儀が執り行われている。そのた米軍がイラン革命防衛隊幹部や防衛隊施設を爆撃することはない、と読んだ上での船舶に対する攻撃を繰り返しているものと思われる。
 しかしまさにピンポイントで相手幹部を爆殺するのは米軍の「お家芸」だ。甘く見ていると取り返しのつかないことになるだろう。トランプ氏は「停戦協議に関して話していた相手とは思えない所業だ」とホルムズ海峡を航行していたカタールとサウジ船籍の船舶三隻をドローン攻撃したことに対して、イラン当局を激しく批判している。そして「停戦協議を巡る話し合いは時間の無駄だ」として、いつでもイランの電気インフラを総攻撃する用意があるし、必要とあればカーグ島を占拠する、と話した。

 イラン政府は選挙で選ばれた大統領が統治権を確立していないようだ。あくまでもイランに君臨するのはイラン革命防衛隊と宗教指導者だ。ただ全権を把握していたハメネイ師が爆殺されたことにより、宗教指導者の権力が低下してイラン革命防衛隊の「強硬派」が実質的に政治権力を掌握している。
 こうした状況で米国と停戦協議に入ることはあり得ない。なぜなら米国はイラン革命防衛隊の利権を認めないからだ。もちろんイラン革命防衛隊がイラン革命政府を主導することも認めないだろう。イランからイラン革命防衛隊の勢力を一掃するには総攻撃に踏み切るしかないようだ。トランプ氏はイラン国民による体制転換を期待したが、体制転換を願うイラン国民の動きはない。今年一月のデモで主だったリーダーたちが根こそぎ処分されたからなのか。

 国外へ逃れたイラン民主派の活動家たちは祖国の危機に際して帰国してイラン革命防衛隊と戦うべきだが、そうした動きも皆無のようだ。
 難民申請して他国に逃れたイラン国民は祖国の危機を遠くから眺めるだけなのか。それとも難民申請そのものが偽物で、たんに祖国を捨てただけなのか。すべてのイラン国民にはイランの未来を決める責任がある。政権任せにしていると、いつまで経っても国民の多くは貧困のまま国の富を特定の利権集団に奪われ続けるだけだ。

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