伏見市の「産廃中間貯蔵所の山」を見て、出来ることなら全市域に「景観条例」を制定して市民はストレスのない景観を眺める権利を市議会で定めて頂きたいものだと思う。
<京都市伏見区の住宅街の一角に現れた「産業廃棄物の山」が、周辺住民に不安を与えている。届け出た保管量を超過し、崩落の危険性もあることから、京都市は8月末までに是正するよう業者に行政指導を行った。しかし、産廃の搬出は十分に進んでおらず、期限内に終えられるかは不透明な情勢となっている。(松久高広)
問題の産廃は、伏見区の深草地区にある約850平方メートルの用地にある。京都市によると、宇治市の建設業者が2021年11月、自社の解体工事で出たコンクリート片やガラスくず、プラスチック類の一時保管を始めた。業者は24年、最大1000立方メートルの産廃を保管すると届け出たが、昨年11月には最大保管量を明らかに超過した状態が確認されるようになったという。
6月中旬に記者が訪れると、産廃は周囲を囲む金属塀より高く積まれ、まるでがれき類の山陵を臨むようだった。
近くに事務所を構える会社経営の男性(63)によると、当初は金属塀を越えるほどではなかったが、車や建物が飛散する粉じんに覆われ、業務に支障が出るようになったという。
社屋が隣接している観賞魚問屋では、2年ほど窓を開けられず、粉じんがひどい日には屋外で目を開けられず、社員にはマスクの着用を指示しているという。経営する男性(63)は「吸い込んでも無害なのかわからず不安だ」と訴える。
ほかの近隣住民も取材に「洗濯物を屋内に干していた」「ビニール片が飛んできた」などと答えた。
業者は今年3月、市からの口頭指導を受け、8月末までに保管量を減らす計画を提出。ところが産廃は4~5月にさらに増え、高さは届け出の倍に当たる10メートル超に及んだ。
市は、積まれた産廃の勾配も廃棄物処理法の基準を超過しているとみて、崩落の危険性があると判断。業者に高さや勾配を7月中旬までに是正し、8月末までに保管量を減らすよう、文書で指導した。
市によると、6月下旬時点で、高さが7~8メートルに下がり、粉じんの飛散も収まっているが、産廃の搬出は十分に進んでいない。期限内に完了しなかった場合、市は廃棄物処理法に基づく措置命令を出すとしており、従わない場合は府警への刑事告発や、行政代執行による撤去も想定している。
市は23日、市議会環境福祉委員会で議員からの質問に対し、市幹部は「現地確認の頻度を上げず、業者の動きも想定できなかった点は指導上の反省点だ」と述べた。
会社経営の男性は「産廃の責任はあくまでも業者にある。市民の税金で行われる行政代執行で撤去とならないよう、しっかりと対応してほしい」とした。
読売新聞は業者に複数回にわたって電話で取材を試みたが、回答は得られていない。市に対しては、業者は、搬出作業を進める意向を示しているという>(以上「読売新聞」より引用)
問題の産廃は、伏見区の深草地区にある約850平方メートルの用地にある。京都市によると、宇治市の建設業者が2021年11月、自社の解体工事で出たコンクリート片やガラスくず、プラスチック類の一時保管を始めた。業者は24年、最大1000立方メートルの産廃を保管すると届け出たが、昨年11月には最大保管量を明らかに超過した状態が確認されるようになったという。
6月中旬に記者が訪れると、産廃は周囲を囲む金属塀より高く積まれ、まるでがれき類の山陵を臨むようだった。
近くに事務所を構える会社経営の男性(63)によると、当初は金属塀を越えるほどではなかったが、車や建物が飛散する粉じんに覆われ、業務に支障が出るようになったという。
社屋が隣接している観賞魚問屋では、2年ほど窓を開けられず、粉じんがひどい日には屋外で目を開けられず、社員にはマスクの着用を指示しているという。経営する男性(63)は「吸い込んでも無害なのかわからず不安だ」と訴える。
ほかの近隣住民も取材に「洗濯物を屋内に干していた」「ビニール片が飛んできた」などと答えた。
業者は今年3月、市からの口頭指導を受け、8月末までに保管量を減らす計画を提出。ところが産廃は4~5月にさらに増え、高さは届け出の倍に当たる10メートル超に及んだ。
市は、積まれた産廃の勾配も廃棄物処理法の基準を超過しているとみて、崩落の危険性があると判断。業者に高さや勾配を7月中旬までに是正し、8月末までに保管量を減らすよう、文書で指導した。
市によると、6月下旬時点で、高さが7~8メートルに下がり、粉じんの飛散も収まっているが、産廃の搬出は十分に進んでいない。期限内に完了しなかった場合、市は廃棄物処理法に基づく措置命令を出すとしており、従わない場合は府警への刑事告発や、行政代執行による撤去も想定している。
市は23日、市議会環境福祉委員会で議員からの質問に対し、市幹部は「現地確認の頻度を上げず、業者の動きも想定できなかった点は指導上の反省点だ」と述べた。
会社経営の男性は「産廃の責任はあくまでも業者にある。市民の税金で行われる行政代執行で撤去とならないよう、しっかりと対応してほしい」とした。
読売新聞は業者に複数回にわたって電話で取材を試みたが、回答は得られていない。市に対しては、業者は、搬出作業を進める意向を示しているという>(以上「読売新聞」より引用)
「住宅街にできた建設業者の「産廃の山」、粉じんひどい日は屋外で目も開けられず…届け出量を明らかに超過・搬出十分に進まず」との記事があった。伏見市は産廃中間貯蔵所として届けられた容量を超過している、として行政指導して来たようだ。それに対して業者は今年八月までに届け出の容量まで産廃を削減する、と回答しているが、遅々として進んでないようだ。
しかし住宅地の近くにこのような産廃の中間施設を設置することを行政は許可したのだろうか。産業廃棄物の中間処理施設を設置するには、廃棄物処理法に基づく厳しい基準をクリアする必要がある、としている。一定規模以上の施設(15条施設)では都道府県知事等の設置許可が必要となり、構造基準、維持管理基準、および施設周囲の保管基準の遵守が義務付けられている。
だが詳しく法律を読むと、
1. 設置許可基準(15条施設)
ある一定規模以上の処理能力(例:破砕施設で1日あたり5トンを超えるなど)を持つ場合、産業廃棄物処理施設としての許可が必要。
〇技術的基準: 施設が周囲の生活環境に悪影響を及ぼさない構造であること。
〇人的要件: 処理に関する専門知識を有する「技術管理者」等の配置が必須。
〇財産・能力: 施設を適正に維持できる財産的基盤と能力があること。
2. 施設自体の構造・管理基準
処理を行う設備は、廃棄物の種類や処理方法に応じた構造基準を満たす必要がある。そのために飛散、流出、地下浸透、悪臭の発生を防止すること。また、処理に伴って生じる汚水等を適正に処理・排出できる設備を備えること。
3. 保管基準(処理前・処理後)
中間処理の前後で廃棄物を保管する場合は、以下の基準に従わなければならない。
〇囲いの設置: 保管場所の周囲に囲いを設けること(立ち入り防止や分別のため)。
〇掲示板の設置: 産業廃棄物の種類、管理者名、連絡先などを明記した掲示板を見やすい場所に設置すること。
〇保管上限: 保管量は1日あたりの平均的な搬出量の7日分を超えないこと(例外あり)。
4.設置までの具体的なステップ
実際の設置計画においては、自治体ごとに条例等で上乗せの規制や事前協議の手続きが定められている。
〇事前協議: 施設を建設する地域の行政庁(都道府県や政令指定都市の窓口)と事前協議を行う。
〇計画書の提出: 生活環境影響調査書などを添えて設置許可申請を行う。
〇検査・許可: 施設の完成後、検査を経て許可を取得する。
詳細な手続きや基準の確認については、公益社団法人 大阪府産業資源循環協会や環境省の産業廃棄物処理基準を参照すること。
ある一定規模以上の処理能力(例:破砕施設で1日あたり5トンを超えるなど)を持つ場合、産業廃棄物処理施設としての許可が必要。
〇技術的基準: 施設が周囲の生活環境に悪影響を及ぼさない構造であること。
〇人的要件: 処理に関する専門知識を有する「技術管理者」等の配置が必須。
〇財産・能力: 施設を適正に維持できる財産的基盤と能力があること。
2. 施設自体の構造・管理基準
処理を行う設備は、廃棄物の種類や処理方法に応じた構造基準を満たす必要がある。そのために飛散、流出、地下浸透、悪臭の発生を防止すること。また、処理に伴って生じる汚水等を適正に処理・排出できる設備を備えること。
3. 保管基準(処理前・処理後)
中間処理の前後で廃棄物を保管する場合は、以下の基準に従わなければならない。
〇囲いの設置: 保管場所の周囲に囲いを設けること(立ち入り防止や分別のため)。
〇掲示板の設置: 産業廃棄物の種類、管理者名、連絡先などを明記した掲示板を見やすい場所に設置すること。
〇保管上限: 保管量は1日あたりの平均的な搬出量の7日分を超えないこと(例外あり)。
4.設置までの具体的なステップ
実際の設置計画においては、自治体ごとに条例等で上乗せの規制や事前協議の手続きが定められている。
〇事前協議: 施設を建設する地域の行政庁(都道府県や政令指定都市の窓口)と事前協議を行う。
〇計画書の提出: 生活環境影響調査書などを添えて設置許可申請を行う。
〇検査・許可: 施設の完成後、検査を経て許可を取得する。
詳細な手続きや基準の確認については、公益社団法人 大阪府産業資源循環協会や環境省の産業廃棄物処理基準を参照すること。
とされている。
ただ原則として産業廃棄物の中間処理施設(中間貯蔵・保管・処理施設)を住宅専用地域に設置することは不可能だ。ただし、工業系地域であれば可能だが、具体的な手続きや規制は非常に厳格になっている。
〇設置するための主なハードルと条件
〇用途地域の制限: 都市計画法による用途地域が「工業地域」「工業専用地域」、または一部の「準工業地域」でなければ設置できない。住居系の地域では許可申請自体ができない。
〇建築基準法第51条の許可: 都市計画区域内に設置する場合、都道府県や市町村の都市計画審議会の議を経て、建築基準法に基づく特別な許可が必要となるケースが多く、長期間の手続きを要す。
〇地元住民の同意: 法律上の直接義務ではない場合が多いものの、環境保全条例や自治体の指導要綱により、事実上の事前説明会や地元住民の同意が強く求められる。
〇距離制限: 学校、病院、診療所、特別養護老人ホームなどの施設からおおむね100メートル以上の距離を確保しなければならないなど、厳しい立地基準が設けられている。
よって事業を計画・検討する際は、専門的な法規制のクリアや近隣住民への配慮が不可欠となっている。
〇設置するための主なハードルと条件
〇用途地域の制限: 都市計画法による用途地域が「工業地域」「工業専用地域」、または一部の「準工業地域」でなければ設置できない。住居系の地域では許可申請自体ができない。
〇建築基準法第51条の許可: 都市計画区域内に設置する場合、都道府県や市町村の都市計画審議会の議を経て、建築基準法に基づく特別な許可が必要となるケースが多く、長期間の手続きを要す。
〇地元住民の同意: 法律上の直接義務ではない場合が多いものの、環境保全条例や自治体の指導要綱により、事実上の事前説明会や地元住民の同意が強く求められる。
〇距離制限: 学校、病院、診療所、特別養護老人ホームなどの施設からおおむね100メートル以上の距離を確保しなければならないなど、厳しい立地基準が設けられている。
よって事業を計画・検討する際は、専門的な法規制のクリアや近隣住民への配慮が不可欠となっている。
以上の産廃中間貯蔵施設の設置に関して、規制法は厳しく定められている。よって伏見市の産廃中間貯蔵施設がいかなる経緯でいかなる時期に設置されたのか不明だが、伏見市の行政指導がぬるいのではないかと疑義を持たざるを得ない。また付近住民は事前説明会などで「反対意見表明」をしなかったのか、経緯の詳細を知らない者として疑問のままだ。
実際に件の産廃中間貯蔵所と称する「産廃の山」が築かれている付近を伏見市の「都市計画図」で見ると、確かに都市計画の用途地域指定・住宅地域から外れている。また学校等の施設から100m以上離れていることから、当該地域は無指定で法規制を受けない場所のようだ。しかし産廃中間貯蔵所の「山」が住宅から見えることから、住宅地の価格はそれなりに低下していると思われる。
実際に件の産廃中間貯蔵所と称する「産廃の山」が築かれている付近を伏見市の「都市計画図」で見ると、確かに都市計画の用途地域指定・住宅地域から外れている。また学校等の施設から100m以上離れていることから、当該地域は無指定で法規制を受けない場所のようだ。しかし産廃中間貯蔵所の「山」が住宅から見えることから、住宅地の価格はそれなりに低下していると思われる。
もちろん景観地域指定などないが、住宅地から「産廃中間貯蔵施設の山」が見えることから、住宅地としての価格低下は免れない。そのことを強調して産廃処理業者に「損害賠償請求」を提訴することも一つの方法ではないか。業者を訴えると同時に伏見市当局も産廃の山が出現することを放置していた責任は免れない。行政指導したと言い訳しているようだが、実際に産廃の山が出現した現地住民が受けた「損害」に対して、伏見市も何らかの責任があるはずだ。
全国各地で同様の地域問題が起きている。産廃の中間貯蔵施設だけではない。ストックヤードと称する廃品回収業者の「産廃の山」も同様に付近住民の住宅環境を破壊し、住宅地としての価値を著しく棄損している。その損害賠償を求めることも、地域住民の当然の権利ではないだろうか。出来ることなら、全市域に「景観条例」を制定して頂いて、市民はストレスのない景観を眺める権利を有する、と市議会で定めて頂きたいものだ。