国防に憲法改正は必要ない。

　日本固有の領土を大戦終息前後に火事場泥棒のようにやってきて占領し、そのまま実効支配している事実を以て露国大統領が幾ら「自国の領土だ」と主張しようと公明正大な露国の領土ではない。あくまでも不埒者の不法占拠に過ぎない。

　中国が歴史的に一点の曇りもない日本固有の領土である尖閣諸島を領土問題化しようと策動していることや、さらには韓国が日本固有の領土竹島を不法にも実効支配し続けている事実に照らし合わせると、日本は国土防衛のための防衛力を高める必要を痛感させられている。日本が俄然と国防力を高める方向へ舵を切っても、近隣諸国は大きな顔をして文句は言えないだろう。日本を取り巻く隣国は話し合いでは全く埒のあかない、破落戸国家ばかりなら日本もそれ相応の防衛を準備して会談に臨む必要があるからだ。そう思わしめるのは韓国であり北朝鮮であり中国であり、そして最後のトドメは露国だ。

 

　日本国は日本国民が守る、という決意を固めても日本国憲法に抵触しないし、防衛のためなら備えをしても日本国憲法に抵触しないのは言うまでもない。そうした防衛のために露国全体を照準で狙える弾道ミサイルを開発し、そのミサイルに搭載する核弾頭を開発しなければならない。露国も中国も北朝鮮もそうしている。彼らも自国防衛のためにそうしているのだろうから、日本だけがそうしてはならない理屈はない。

　さらに日本は国防のために空母を建造し機動部隊を少なくとも三個は保持すべきだ。日本国と日本国民を防衛するためにシーレーン確保は必要であり、中国も防衛のためと称して空母を建造している。そして艦載機として日本は攻撃機を開発しなければならない。

 

　世界に向けて国連で世界平和を提唱している「安保理常任理事国」か゛世界水準の軍事産業を擁し、世界の兵器市場への供給の大部分を提供している現実に鑑みれば、日本も世界平和を唱えつつ世界の兵器市場へ参入しても何ら問題はない。安保理常任理事国は世界平和のために国連の場で議論しているのだろうし、その世界の指導国家たる国々がやっていることを日本が真似てどのような支障があるというのだろうか。日本だけが「平和ボケ」している間に隣国諸国は日本に何をしただろうか。日本が極東の平和と近隣諸国住民の福祉に寄与すべく莫大なODAで貢献してきて、何になっただろうか。

　メドベージェフ露大統領の北方領土訪問を中国では「日本の誇りは潰えた」と囃し立てて喜んでいるではないか。そのような隣国とたとえ好を通じてたしても、どのような心の平安が得られるというのだろうか。

 

　役立たずの用心棒にも帰ってもらおう。彼の国に支払ってきた「思いやり予算」が一体何になっただろうか。軍事評論家は隣国の脅威を論って駐留米軍は必要だ、と言っているが、日本の国土防衛にすら役立たない駐留米軍が今後何の役に立つというのだろうか。

　米国には終戦直後に食糧援助してもらって日本国民は飢えないで済んだではないか、という人がいる。確かに米国内で家畜の飼料とすべき穀物を緊急に日本へ運んでくれたのは事実だが「援助」ではない。終戦直後のなけなしの日本の国庫の48％に当たる400億円を緊急輸入代金として持ち去った。それによって日本国民の多くが飢えなかったのは事実だが、進駐してきた米軍を主力とするGHQが日本の占領政策として日本の民情安定は占領軍の責任ではなかっただろうか。それまでも日本は日本国民の負担で行ったのだ。嘘だと思うなら史料を検証してみることだ。

 

　自らを助けない者を誰も助けない、というのは日本社会での話だ。国際世界では自らを助けない者はすべてを奪われる。日本は米国に防衛を縋っているが、その主要な資源である経済力を今もドル安主導による円高により米国に奪われているではないか。

　対等な関係、というのは言葉上の遊戯であってはならない。現実的に内容を伴わなければ相手から馬鹿にされるだけだ。現実的な内容とは国防力が相手と対等ということだ。ことによったら「ヤラレル」と思わなければ相手も真剣に耳を傾けない。

　世界に冠たる「国連の安保理常任理事国」の水準の防衛力を日本が保持したとして「破落戸」国家と何処からも言われる筋合いはない。そして日本もオバマ米大統領のように核廃絶を訴えて「世界平和」を唱えれば良い。それが世界標準の外交だ。シニカルな例え話としてこの文を書いているのではない。真剣に日本は平和ボケから目覚めないと、次は沖縄と北海道を蚕食されないとも限らない。かつての大国だった清国がどのように蚕食されたか歴史をよくよく学ぶことが必要だ。