トランプ大統領は強引な離陸から「巡行運転」に入ったようだ。
< 演説案は10日間にわたって練られ、イバンカ氏のほか、ペンス副大統領やバノン首席戦略官らが加わっていた。イバンカ氏はトランプ氏の信頼が厚いとされ、昨年11月の 安倍首相 との初会談など、これまで重要な会談や意思決定の場に同席してきた。 ロイター通信によると、イバンカ氏は演説の2日前、大統領執務室で開かれた会議に出席。トランプ氏が大統領としてふさわしい資質を持っているかどうかの懸念を和らげるため、助言をしたという。当局者は、「提案をする人は多かったが、トランプ氏が決めたのはイバンカ氏が勧める楽観的な口調だった」と明らかにした。また、手頃な保育制度や育児休暇については、好意的に話すようイバンカ氏がトランプ氏を説得したという。 演説後のCNNの 世論調査 では、78%が好意的に受け止め、米メディアにもこれまでより肯定的な反応が見えた >(以上「朝日新聞」より引用) トランプ大統領の米マスメディアに対する敵対的な対立が緩和されそうだ。議会演説後のCNN世論調査で演説を好意的に受け止めた国民は78%に上った。 政策では反グローバル化の基本姿勢は変えず、国民生活に深く関わる保育制度や育児休暇については、従来の女性を小馬鹿にしたような態度を改めたようだ。それが好感を持って受け止められたというのなら、トランプ氏の作戦勝ちだというしかない。 選挙戦で挑発的に振舞い、政権獲得直後にもマスメディアを挑発してみせた。日本の安倍氏とはまるで反対だ。 安倍氏は選挙前に「TPP絶対反対」と唱えて、選挙に勝つと「自由貿易こそが日本の生きる道だ」と恍けたことを言って「TPP推進」に舵を切った。マスメディアと「寿司友」関係を築いて世論操作を行って選挙に勝つと「違憲解釈」を堂々と行って「戦争法」を強行し、今度は「共謀罪」を強行しようとしている。 トランプ氏と安倍氏と果たしてどちらが正直な政治家だろうか。知能の程度を問うのは別として、どちらが正直かというとトランプ氏の方ではないだろうか。 しかし、それでもトランプ氏の政権は人材難に喘いでいるようだ。トランプ大統領を支える政府高官の人事がまだ遅々として進まない。トランプ氏が政界や官界の経験がないため、政府要員にふさわしいキャリアを積んだ人材が身近にいないためだ。 だが議会演説を契機に、巡行運転に入ったトランプ大統領に安堵感が広