日常的に仕掛けられている「認知戦」。
「佐藤栄作氏の出自は朝鮮人だ」というSNSに余りに酷い書き込みがあったので、しっかりと事実を記述しておく。
◇佐藤栄作の先祖は、江戸時代後期から明治時代にかけて活躍した長州藩士の佐藤信寛だ。佐藤信寛氏の直系および親族の家系は以下の通り。
曽祖父: 佐藤信寛(長州藩士、後に島根県令などを歴任)
祖父: 佐藤信彦(漢学者)
父親: 佐藤秀助(山口県田布施町の酒造家、婿養子)
母親: 佐藤茂世
実兄: 岸信介(第56・57代内閣総理大臣 ※母方の岸家へ養子)
家系のルーツをさらに遡ると、毛利氏の家臣である萩藩士・佐藤源右衛門らに繋がる。また一説として、源義経の家臣である佐藤忠信の末裔とも伝えられている。
安倍氏のルーツは平安時代の奥州の豪族である安倍氏 (奥州)で、安倍晋三氏は前九年の役で知られる安倍宗任(むねとう)から数えて第42代目の子孫であるとされている。
平安時代以降の主な先祖や親族の系譜は以下の通り。
安倍宗任氏は平安時代末期の東北の豪族。のちに九州の大島(現・福岡県宗像市)へ配流されたため、現在も同島に墓が残されている。
安倍家(山口県)は 宗任の末裔を称し、江戸時代には長州藩(山口県)の大庄屋などを務める豪農・豪商だった。
安倍晋三氏の祖父は安倍寛(祖父)氏で、衆議院議員を務めた政治家。父親の安倍晋太郎氏は 外務大臣などを歴任した政治家。
また岸信介(母方の祖父)氏は 昭和期の政治家であり、第56・57代内閣総理大臣。晋三氏は岸元首相の次男である洋子氏の次男として誕生した。
しかし、たとえ出自が朝鮮半島由来だったとして、それがどうしたというのだろうか。日本の政治家として輝かしい実績を残し、現在の日本に多大な足跡を残しているのは揺ぎ無い事実だ。
政治家を政策で批判するのは至極当然だ。また政治家が犯罪行為の責任を追及され説明を求められるのも、国民の代表として当たり前のことだ。しかし週刊誌ネタのスキャンダルを国会審議中で問うのは如何なものか。ましてや事実無根の書き込みなど、言語道断だ。
近頃ではSNSで皇室に関して礼を欠く書き込みが散見される。もちろん女性天皇を支持る、といった書き込みは表現の自由だが、皇族の名誉にかかわる書き込みは断じて許されることではない。国民統合の象徴たる天皇及び皇室を貶める書き込みなどあってはならない。
皇族が名誉棄損で提訴することなどない、とタカを括っているのかもしれないが、失礼に当たる行為は日本国民としてすべきではない。ただ皇室に関して礼を欠くSNSへの書き込みのアカウントの多くは香港などだ、という指摘がある。たとえそうだとしても、日本の皇室に対する失敬は日本国民に対して礼を欠くことでもある。それが中国の「認識戦」の一つだとするなら、政府は皇室に関する不適切な書き込みアカウントを特定して、外交チャンネルを通じて抗議すべきだ。決して放置してはならない。日本国民に対して、日常的に「認知戦」が仕掛けられていると認識すべきかも知れない。