今週末とされる停戦合意を、期待を込めて見守ろうではないか。
<米国のトランプ大統領は11日、米国とイランの戦闘終結に向けた覚書の署名式が今週末に欧州で開かれ、米国からはバンス副大統領が出席するとの見通しを明らかにした。場所などの詳細は明らかにしなかったが、13日に署名式が行われる可能性があると述べた。
トランプ氏は、覚書に署名されれば、直ちに米軍がイラン関連の船舶に実施している海上封鎖を解除すると語った。
トランプ氏は、イラン最高指導者のモジタバ・ハメネイ師が覚書の署名を承認したと主張した。イランは核兵器を持たないことに同意したとも述べた>(以上「読売新聞」より引用)
トランプ氏は、覚書に署名されれば、直ちに米軍がイラン関連の船舶に実施している海上封鎖を解除すると語った。
トランプ氏は、イラン最高指導者のモジタバ・ハメネイ師が覚書の署名を承認したと主張した。イランは核兵器を持たないことに同意したとも述べた>(以上「読売新聞」より引用)
「米イランの戦闘終結への覚書署名式、欧州で今週末に…トランプ大統領明かす」と、イラン停戦をめぐって二転三転と事態はめまぐるしく動いているようだ。
原油輸入量は従来の水準まで確保できている、と政府発表したばかりだが、テレビの報道番組ではシタリ顔のコメンテーターたちは「ホルムズ海峡封鎖とフーシ派による航海入まで封鎖されれば原油量は確保できてないのではないか」などと無責任な発言をしていた。このような原油不足を煽るオールドメディアが石油関連消費財の高騰を招いているのだが、彼らにそうした自覚は皆無のようだ。
トランプ氏は今週末にも停戦合意がなされ、欧州で停戦協議が始まると発表した。そのため停戦合意に達したため11日夜に実施するとしていたイラン攻撃は中止する、と宣言した。
するとイラン政府は「停戦合意」は最終決定ではない、と即座に反応した。そのため日本のオールドメディアは「トランプ氏の一方的な思い込みではないか」と停戦合意を懐疑的に伝えている。しかし停戦合意すると危ないのはイラン政府幹部ではないか。それはイラン革命防衛隊の「強硬派」に命を狙われる可能性があるからだ。
ヒズボラやフーシ派が「戦闘拡大」を宣言するのも、イラン革命防衛隊の「尺金」ではないのか。中東が平和になれば彼らに届いていたテロ支援資金が途絶することを意味する。彼らにとって「紛争」こそが「飯のタネ」だ。同じく「紛争」に備える必要からイラン革命防衛隊に国家予算が支払われ、原油利権を恣にすることが出来た。
停戦合意は彼らの出番がなくなることだ。だからイラン政府内でイラン革命防衛隊幹部が暗躍して、「核開発」と「ホルムズ海峡支配」の停戦条件を頑なに死守した。だからイラン政府内部の大勢が停戦合意に向かうと危機感を露にして停戦合意派に銃口を向けかねない。そのため米国から停戦合意「近し」の報が流れる都度、イラン政府は否定してきた。
だが、もはやイランは戦闘継続に耐えられなくなっている。経済制裁とホルムズ海峡の逆封鎖により、食糧の欠乏と産油停止による油井の崩壊はイラン国家の存続そのものに関わる重大事だ。もちろん米軍が全国の発電所や橋を爆撃・破壊するとイラン国家そのものが揺らぐことになる。
イラン革命防衛隊の政府要人に対するテロと、米軍によるイラン全土への空爆を秤にかけるなら、米軍による空爆を避けるべきだとイラン政府は判断した。だからトランプ氏が今週中に停戦協議がジュネーブで始まる、と発表したニュースにこそ信憑性があるのではないか。おそらく、そうなる。期待を込めて、停戦合意を見守ろうではないか。