高専卒業生に「学位」を授けることに賛成する。

<文部科学省は、5年制の高等専門学校(高専)本科卒業生への学位授与を検討する方針を固めた。卒業生には現在、「準学士」の称号が与えられているが、これを国際的に通用する学位とすることで、日本独自の教育機関である高専の評価を高め、卒業生の活躍の場を広げる狙いがある。



 来年の通常国会で、学位授与に必要な学校教育法の改正を目指す。高専は不足が懸念されるAI(人工知能)や半導体などの産業を支える人材輩出機関として注目されており、文科省は近く高専の機能強化を図る施策集を公表する。
 高専は、即戦力となる技術者の養成を目的に、高度経済成長期の1961年度に制度化された。中学卒業後に入学する5年制の本科と、その上に2年制の専攻科があり、国公私立の計58校に約5万6000人が在籍(2025年5月現在)。優れた「日本型教育」として、モンゴルやタイ、ベトナムでも導入されている。
 「準学士」の称号は、高専の評価が定着している国内では価値が認められてきた。ただ海外では、称号は学歴の証明として理解されないことがあり、高専出身者の留学に支障があるとの指摘があった。
 学位になっても「準学士」の名称は変わらないが、英語表記が「Title of Associate」から「Associate Degree(学位)」となる見込み。独立行政法人の大学改革支援・学位授与機構からの授与を想定している。実際の授与は、法改正後に機構の審査体制が整った後となる。
 文科省はまた、高専に関する施策集で、現在は学校教育法で「教育」と規定されている高専の設置目的に、「研究」を加えることを掲げる。より高度な知識と技術を持つ卒業生が増えることで、即戦力の理系人材を求める産業界の要請に応えることが期待される。政府が成長戦略で重点を置く17分野に含まれるAIや半導体、バイオなどで産学連携による共同研究も後押しする。
 施策の具体化に向け、文科省は月内にも有識者会議を設け、今夏までに中間とりまとめを行う考え。高専を巡っては自民党の文部科学部会が先月、支援の強化を決議しており、近く松本文科相に要望する。
 ◆ 学位 =一定水準の教育を受け、知識と能力を持つ者に大学などが授与する。高等教育機関で学んだことを証明するものとして、評価が国際的に認められている。高専の本科卒業生は学校教育法で「準学士と称することができる」と定められている>(以上「読売新聞」より引用)




 自信を持って云えるのは高専卒業生の学力はヘタなFラン大学工学部卒業性よりも高い。だから「高専卒業に学位授与、国内限定の「準学士」改め…国際的に通用する学歴で卒業生の活躍後押し」との記事に全面的に賛成する。
 記事では「即戦力の理系人材を求める産業界の要請に応えることが期待される。政府が成長戦略で重点を置く17分野に含まれるAIや半導体、バイオなどで産学連携による共同研究も後押しする」とあるが、「モノづくり」の基礎技術の習得と継承の拠点としての役割も忘れないで頂きたい。

 また文科省は高専教育に「現在は学校教育法で「教育」と規定されている高専の設置目的に、「研究」を加えることを掲げる」というが研究こそが必要だ。指導教官の下、生徒が研究することにより、研究課題にいかにして取り組み、いかにしてアプローチするかを知ることはAI時代になろうとも必要だ。
 研究課題に取り組む方法こそが、AIに指示を出す「問い方」でもある。いかに高性能のAIがあろうとも、「問い方」が分からなければ宝の持ち腐れだ。もちろん半導体製造に必要とされる最先端技術の習得も必要不可欠だ。高専が取り組むべき分野は多岐に渡るし、各業界が必要とする人材もまた多岐に渡る。

 高専は時代が求める人材育成と同時に、基礎技術の習得が早期から連続して行える環境があるのも強みだ。その卒業生が「学位」がないため各界でリスペクトされないとしたら不幸だ。
 また国際会議や技術交流などで「学位」がないことで不利な扱いを受けないためにも、何らかの権威付けは必要だ。そうした「箔」付けが必要な世界もあることに、やっと文科省が理解を示したことは大きな前進だ。高専に進学する若者が今後は「高専卒業生」に誇りを持って活躍できるようになることに賛意を表す。

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