韓国は日本の準同盟国か。

��今年の漢字に「北」が選ばれた2017年の暮れ、防衛省が海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」を、F35B戦闘機が離発艦できる「空母」に改修することを検討していると報じられた。報道によれば、海上自衛隊の“空母保有計画”は、尖閣諸島をはじめとした南西諸島の防衛を目的としており、有事の際、中国軍の弾道ミサイル攻撃により緒戦で滑走路が破壊される恐れがあるため、移動可能なプロットフォームを洋上に確保することが狙いであるという。





 筆者はこの報道に接し、「いずも」が就役した2012年に、海上自衛隊の艦艇導入計画を担当する1等海佐が、「将来的には、『いずも』をVSTOL(垂直・短距離離陸)機搭載の“軽空母”に改修する」と、オフレコで明かしたことを思い出した。



 「空母保有は、海上自衛隊の悲願。輸送艦『おおすみ』型、ヘリ搭載護衛艦『ひゅうが』型と、全通甲板の艦艇を建造して実績を積み上げてきた。そこに満載排水量2万トン級の『いずも』が就役したことで、政界やマスコミ、国民の“空母アレルギー”は完全に払拭されたといえる。次の段階は、情勢緊迫を受けて、『いずも』型にVSTOL機を搭載できるように改修して、事実上の“軽空母”とすること。空母を一度保有してしまえば、その後は制度的に建造できる。帝国海軍の空母と同等以上の諸元を持った船を造ってはじめて、“空母保有”が実現したことになると考えている」(前出の1等海佐)



 奇しくも、大日本帝国海軍の空母「加賀」と海上自衛隊の「いずも」型の2番艦「かが」は、満載排水量こそ1万トン以上異なるものの、全長は数十センチも違わない。2019年に決定される次期中期防衛力整備計画で、「いずも」の空母への改修が決まれば、海上自衛隊の悲願である“空母保有”が現実のものとなる。



 このような中、韓国の保守系有力オピニオン誌『月刊朝鮮』1月号が、「英『クイーン・エリザベス』が目標とする空母のモデル」と題する、韓国海軍の空母建造計画をすっぱ抜いた。



 同誌によれば、韓国海軍は朴槿恵政権であった20154月、北朝鮮の脅威と日中の空母保有に対応するため、韓国の大手造船会社「大宇」などに、空母建造に関する検討を依頼した。同誌は大宇などが作成した597ページに及ぶ報告書を入手したという。



 周知のとおり韓国は、日本と同じく米国と軍事同盟を結んでおり、また、日本とも「日韓秘密軍事情報保護協定」(日韓GSOMIA)を締結している。日韓はいわば、準同盟国ともいえる関係だが、韓国海軍に提出された報告書には、空母の必要性の一つとして日本との戦闘が挙げられているのだ。



 報告書には、「日本と領有権紛争が生じた際には、編隊級(24機)以上の戦闘機を出撃させて、敵の攻撃編隊群の形成を妨害する任務を遂行する。この任務を遂行するためには、空母に30機以上の艦載戦闘機を搭載しなければならない」と、対日戦を想定した任務と要望性能が記載されている。



 日本との領有権紛争とは、竹島を巡る争いを指す。竹島は現在、韓国が不法占拠しており、「独島警備隊」という対空砲まで装備した武装警察が警備し、韓国軍は年に2回、陸海空軍海兵隊と海洋警察まで動員する大規模な「独島防衛訓練」まで行っている。



 日本が、中国の海洋進出と北朝鮮の核・ミサイルに対処しなければならない情勢の中で、準同盟国と位置付けられる韓国に紛争を仕掛けると本気で考えているのだろうか。もし、そうであれば、現状認識が根本的に間違っているといわざるを得ない



 報告書に記載された空母保有の必要性は、対日戦だけではない。第一の理由として、朝鮮半島有事に際して、黄海と日本海に進出し、北朝鮮の指導部や主要施設を攻撃する「戦略的麻痺戦」の実行を挙げ、次に、朝鮮半島有事に中国軍が介入してきた場合の航空阻止作戦を挙げている。



 そして、これら任務を遂行するためには、イギリス海軍が20172月から実戦配備した空母「クイーン・エリザベス」を目標とする空母を建造・保有する必要があると説いている。日米英が保有する最新の“空母”と韓国が導入を検討する空母のモデルを比較したものが下表だ。



http://wedge.ismedia.jp/mwimgs/9/e/600/img_9e02a959771e14547bfff1b2e777b35c85605.png






 韓国海軍が、日米英という第2次世界大戦当時からの海軍大国を凌駕する、あるいは一挙に肩を並べる空母の保有を検討していることが分かるだろう。だが、果たして皮算用通りに事が運ぶのだろうか。



 韓国の空母導入計画が明るみ出たのは、今回で3回目。最初は1996年に竹島を巡り日本との対立が深刻化すると、金泳三大統領が計画を承認した。次は2013年に軍人最高位の合同参謀本部議長が、空母保有の検討計画を発表したが、いずれも予算面の問題で頓挫している。



 韓国海軍は、海上自衛隊に刺激されたためなのかは定かではないが、次々に新型艦艇を導入するなど近代化に躍起になってきた。しかし、日韓間での政治的摩擦にまで発展した強襲揚陸艦「独島」は、レーダーや武器管制システムに欠陥があるまま就役し、2015年の韓国独立70周年を記念する竹島への派遣には、スクリューの故障で参加できないという失態を犯した。また、韓国初の国産潜水艦の「孫元一」型は燃料電池の不具合で数日間しか潜行できず、基準値よりも大きな水中雑音を発するため、まともに作戦行動がとれないとも伝えられている。





「海軍力の整備は、国家の技術力と国民の海洋への関心、海軍の練度を土台として、100年単位で培っていくもの。経済力をつけた韓国は、“先進国クラブ”への仲間入りの象徴として空母を持ちたいのだろうが、日米英と比肩する土台にそもそもない。



 そして、空母は1隻建造したところで、無用の長物でしかない。護衛艦や潜水艦と『空母打撃群』(CGS)を編成してはじめて、空母の持つ攻撃力を投射できる。だが、海上自衛隊であってもCGSを維持することは予算的・人的に困難。韓国海軍が仮に空母を持ったところで、“岸壁の守り神”よろしく巨大な広報施設になるだけだろう」(前出の1等海佐)



 報告書では、韓国海軍が空母を保有した時の期待効果として、「国威宣揚」を挙げている。艦載戦闘機を含めて1兆円近い予算を投じなければならない韓国空母は、建造されれば国民のプライドを満足させる効果はあるだろう。



 しかしながら、米軍のTHAAD(終末高高度防衛)ミサイル配備を受け入れただけで、中国から経済的に干される仕打ちを受けた韓国が、朝鮮半島有事に際して、北朝鮮を空爆し、中国軍戦闘機の接近を阻止するための空母を黄海に投入できるのであろうか。この一点だけを取り上げても、韓国海軍の空母保有計画が前提から破綻していることがうかがえる>(以上「WEDGOS Infinity」より引用)




  指摘するまでもないが、空母は攻撃的兵器だ。運用するには「打撃群」といわれる潜水艦や駆逐艦や巡洋艦などの空母を支える複数の艦艇からなる艦隊を編成しなければならない。

 なぜなら空母は図体が大きく、従って機動性に欠けるため、格好の攻撃目標になりやすいからだ。しかしそれでも各国が空母建造に踏み切るのは空母によって自国の空軍基地を海洋の何処へでも保有できるからだ。


 韓国が空母を保有するのは潜水艦を保有するのと同じぐらい馬鹿げている。韓国の愁眉の敵は北朝鮮のはずだ。そして潜在的敵国は北朝鮮を支援する中国とロシアのはずだ。しかし韓国は自らのアイデンティティーを保持するために反日政策を遂行している。

 なぜ韓国政府は「反日」政策を行うのか。それは韓国の国家成立とその直後の経緯と関係が深い。つまり独立戦争なき独立と、その後に北朝鮮軍に釜山まで攻め込まれたトラウマがあるからだ。

 韓国は弱体国家だ、という潜在意識が韓国民にあるのではないだろうか。そうすると弱体国家でない、という証明にかつて朝鮮半島を併合していた日本を悪役に仕立てて、その悪役と敢然と対峙する「カッコイイ韓国」を演出しなければならない。


 なぜ演出しなければならないのか。それは韓国の国家成立も韓国民単独で勝ち取ったものではないからだ。米軍の参戦により朝鮮戦争をなんとか38°線の休戦に持ち込んだ、という負い目がある。

 韓国民は先の大戦後の独立も、朝鮮戦争での「休戦」も韓国民だけで勝ち取ったものではない。時々の国際的な情勢から他国の軍事力にパラサイトしてやっと「独立国家」として体面を保っているにすぎない、という恥ずべき現実を良く承知しているからだ。


 韓国民は決して慰安婦が職業売春婦だったということを知らないわけではない。高々70余年以前のことを全く知らない世代ばかりがいるのではない。慰安婦が日本のマスメディアにより捏造された当時1970年代は先の大戦が終わって半世紀も経っていない。

 しかし韓国民は慰安婦が職業売春婦だったことを「記憶喪失」することにした。その方が反日政策の遂行に都合が良いからだ。しかし韓国民は韓国民すべてが「記憶喪失」する方が何倍も恥ずかしいことだということに気付いていない。


 現実は変えることは出来るが歴史は変えられない。捏造した歴史をさらに補強するために反日政策のドグマに嵌まり込むしかない、というのが韓国民の総意だろう。その総意の延長線上に「帝国・日本」が透けて見え、その敵国に対する備えとして空母が必要だ、という論理的帰結に到るのだろう。

 しかし空母へと到る誤った結論が導き出されるのは前提が間違っているからだ。韓国が国力を注いで対峙すべきは北朝鮮だ。国民の命と財産を最も直截的に侵害する可能性が高いのは北朝鮮だ。


 国家の使命として国民の生命と財産を守るために国力を用いるべきだ、というのは政治の普通のあり方だ。しかし韓国政府は韓国ファンタジーをなぞり補強するために国力を消費しようとしている。いや、潜水艦や強襲揚陸艦を建造したこと自体を韓国政府や軍部が韓国防衛「戦力」として常識を持って評価しているのかすら疑わしい。

 韓国政府が製造した韓国民が集団催眠に眠りこけている捏造歴史ファンタジーに付き合うのは韓国政府の勝手だが、いやしくも日本を仮想敵国とみなす兵器戦略を立てているとは由々しき問題だ。日本政府は韓国との関係を根底から見直すべきだ。そうしないと信頼していた友好国に寝首をかかれないとも限らない。



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