世の中には恥知らずな評論家もいるものだ。

 たまたまテレビを視聴していたら「タカジンの○○」という報道番組ともバラエティとつかない番組に驚いた。「アベリミクス」礼賛を口にして憚らない評論家というかタレントたちのオンパレードだったからだ。かつて共産党の国会議員だった某氏も登場していたが、彼も番組の制作趣旨に沿って転向したのか、安倍氏礼賛に関して我関せずの態度を貫いていた。
 安倍氏礼賛は経済関係だけではなかった。韓国との関係に関しても安倍氏礼賛は酷いものだった。テレビ番組が特定の政党や政府や政治家を「支持する」と宣言して、そうした路線で評論家たちを集めるのならそれはそれで理解する。現に英国などではマスメディアが支持政党を鮮明にしてそうした報道姿勢を貫く。しかし日本ではマスメディアは政治的中立を保つ建前になっているのではなかっただろうか。

 政治的中立を保つとしているテレビ局が堂々と現政権礼賛を繰り広げるとは「報道の自由」を通り越して「報道の濫用」だというしかない。安倍氏の「消費増税」まっしぐらに対して国民の半数以上は反対している。しかしテレビに登場する評論家や大学教授と称する連中は「消費増税やむなし」の論陣を張って安倍政権の応援をしている。
 彼らはまさしく幇間評論家たちだが、恥も外聞もなくテレビ出演を延々と続けている。果たして消費増税後に景気が腰折れとなって、国民が悪性インフレに苦しむことになったら、テレビ局は彼らのビデオを流して彼らに反省を求めるのだろうか。少なくとも彼らが現在発言している内容に関して評論家なり学者としての見識について説明すべきだ。その日の来るのを忘れまいと彼らの名前と顔を頭の中に叩きこんだ。


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