マスメディアに登場する評論家・学者の単細胞化を懸念する。

  今朝(12/21)の読売新聞一面に掲げられた「安倍政権に望む」欄を一読してステレヲタイプの批判に違和感を覚えた。書いているのは北岡伸一氏という国立大学の教授だと肩書きがあったが、彼は「自民党が占拠でTPP参加を聖域なき関税撤廃を前提とする限り反対する」と言ったのはポピュリズムだという。農村票が欲しいからTPP参加といえなくて、ぼかしただけだというのだ。


 果たしてそれがポピュリズムだろうか。それならTPP参加に急進的な経済界を敵に回しかねないリスクとどう釣り合うのか北岡氏は検証したのだろうか。自民党は一定のリスクを覚悟で「聖域なき関税撤廃なら参加しない」と決断しただけだ。


 


 民主党政権時代のマニフェストがポピュリズムだと批判するのがこの国では定説のようになっているが、私はその説に与しない。民主党政権は官僚支配の行政に決別して、政治主導の政策を実現しようと舵を切ったに過ぎない。しかしその先には「マスメディアのクロスオーナシップ禁止」が透けて見えたため、マスメディアは一斉に民主党政権の「政治主導」を叩いた。その好都合な文言が「ばら撒き」であり、「ポピュリズムだ」と定型的な批判だった。


 


 実際に鳩山政権がマスメディアからバッシングを受け、官僚たちの公明正大なサボタージュにより行き詰まり立ち往生した政権末期を目撃した菅氏や野田氏は前後の見境もなく官僚に抱きつき自公に抱きついた。政治主導は民主党政権の一代目の鳩山氏で潰えていたのだ。そうした事態になった最大の要因は官僚たちを差配できる小沢氏という偉大な政治家が検察とマスメディアのプロパガンダによって圧殺され、政治の表舞台に立てなかったからだ。その暴挙に対して、この国の評論家たちや法学者たちは沈黙して何も語らなかった。むしろマスメディアの尻馬に乗って根も葉もないことを「政治とカネ」とバカみたいな殺し文句をセッセと繰り返して小沢氏を攻撃し、国民に広く深く検察が創造した小沢氏のネガティブイメージを刷り込んだ。その罪の重さを考えたことがあるだろうか。


 


 北岡氏は小沢氏が検察やマスメディアにより明白な人権侵害攻撃を受けている際にどのような論評をしていたのか知らないが、彼もまた小沢氏を根も葉もない検察捏造シナリオに乗って批判していたバカな輩の一人でなかったことを祈るしかない。


 自民党のTPP隠し選挙がポピュリズムだというのなら、マスメディアの尻馬に乗って原稿料やギャラを頂戴して評論しテレビでペチャクチャしゃべくっていた連中を、まずはマスメディア迎合だと批判しなければならない。この国はマスメディアによる大本営発表垂れ流しで戦争へと突入した悲劇を経験している。それを繰り返さないために、健全なマスメディア批判が何よりも必要だ。北岡氏はそのことをと゛のように考えているのか、是非ともご所見をお伺いしたいものだ。



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