またしてもRDD方式の世論調査による支持率か。
何処でどのようにして調査しているのか、マスコミは頻りとRDD方式による世論調査による支持率を持ち出す。そして最低まで下がったからもはや内閣の先は長くない、と政局を煽る。世論調査を持ち出すまでもなく、菅内閣は改造前から先の長くない内閣だった。参議院選挙で過半数を失っても本気で過半数獲得に各野党と連立について真剣に話し合った痕跡すらない。そしてバーチャル連合だ、と夢物語のようなことを嘯いていた。
内閣の誰もが本気で参議院の議席を過半数以上獲得しようとしなければ、自然と増えることは決してないから、補正予算はまだしも来年度予算のように法令改正を伴うものは参議院で否決されれば衆議院の2/3以上の議席もない状態では万事休すだ。
そうした状態が見えていて、何が人事で躓いただろうか。人事で躓かなくても本予算で躓くのは見えている。野党もつまらないことで凱歌を上げるのはいい加減にして、国民生活のために補正予算を一日も早く上げてもらいたい。年末の手当に走り回っている中小企業経営者や仕事のない派遣切りされた人たちは本気で心配している。この国の政権が誰の手に移ろうと、この国と国民のために働くことが第一だ。菅氏はそうした意味で初めから論外だったが、マスコミによる「小沢切り」を進める補助エンジンとして世論調査が使われ、馬鹿みたいに上昇した。それもあり得ないことだと思うが、今度は馬鹿みたいに下降した。
マスコミは政局を煽って国政を混乱させ新聞や週刊誌の売り上げ部数を増やせば良いのだろうが、国民は堪ったものではない。菅氏や仙石氏ではこの国の政府は持たないと最初から分かっていたではないか。しかも子供内閣の象徴たる前原氏を外相に据えるという最悪の布陣を敷いて近隣諸国から足元を見透かされてしまった。この間の日本が蒙った不利益だけでも、一つの内閣は吹っ飛んでおかしくないほどの害悪を日本に与えた。マスコミは舌禍で国民を感情的に扇情するのではなく、冷静に業績を分析して国民に示すべきだ。そして小沢氏に関しても「政治とカネ」なる文言を国民に流布浸透させる罪悪を真摯に反省してプロパガンダから手を退くべきだ。
マスコミが国政を歪めている、といっても良い状態にある。マスコミの犯罪的責任は重大だ。言論人は心の底から反省すべきだ。そしてテレビで何の根拠もなく小沢氏を悪し様に評した諸々の評論家やタレントやお笑い芸人やMCはマスコミの場から去るべきだ。お前たちは「赤信号」をみんなが渡るから渡ったに過ぎない愚かな存在だ。この国に何ら必要ない。御上が怖くて本当のことが言えなかったのなら、北朝鮮へ行けばよい。最上級の忠義者として歓迎されるだろう。しかし民主主義国家では「嘘」を流布する者は最も軽蔑される。それを一年半以上も言い続け、まだ言っている。お前たちは万死に値する。小沢氏無罪をなぜ正面から取り上げないのか、この国のマスコミの偏重ぶりに呆れ返る。
菅氏がどうなるのか、そんなことはどうでも良い。マスコミが当初持ち上げた根拠となる業績を指摘してもらいたい。それもなく反小沢だから、とするのなら、そんな馬鹿な支持はないよ、と国民を諭すべきだった。それが一緒になって崩壊した学級の虐めのように、マスコミは集中的に小沢虐めに専念した。これほどバカげた言論が戦後にあっただろうか。何たる体たらくか、政府退陣もさることながら、マスコミの首脳陣は総入れ替えを考えたらどうだろうか。