ホルムズ海峡「波高し」が収まるようだ。
<米メディア「アクシオス」が報道
米国とイランが、戦争を終結させ核問題を解決するための枠組みを含む1ページの覚書の締結に近づいた。米国オンラインメディア「アクシオス」が消息筋の話を引用し、6日(現地時間)に報じた。仲介国のパキスタンの消息筋もこの日、「私たちはこれをまもなく終えるだろう。近づいている」として、米国とイランが覚書の合意に近づいたと述べた。ロイターが報じた。
米国とイランが、戦争を終結させ核問題を解決するための枠組みを含む1ページの覚書の締結に近づいた。米国オンラインメディア「アクシオス」が消息筋の話を引用し、6日(現地時間)に報じた。仲介国のパキスタンの消息筋もこの日、「私たちはこれをまもなく終えるだろう。近づいている」として、米国とイランが覚書の合意に近づいたと述べた。ロイターが報じた。
アクシオスによると、米国は今後48時間以内に中心的な事案に対するイランの回答を待っている。現時点では何も合意されていないが、消息筋は2月の戦争勃発後、当事者が最も合意に近づいたケースだと述べた。
米国のドナルド・トランプ大統領はこの日朝、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「大きな仮定かもしれないが、イランが合意した内容を履行することに同意するのであれば、すでに伝説となった壮絶な怒り(エピック・フューリー)作戦は終了することになり、非常に効果的な封鎖措置により、ホルムズ海峡がイランを含むすべての国に開放されることになるだろう」としながらも、「もしイランが同意しないのであれば、爆撃が始まり、不幸なことに以前よりはるかに高いレベルと強度で行われることになるだろう」と投稿した。 これに先立ち、トランプ大統領は前日、交渉の進展を理由に、ホルムズ海峡の開放作戦である「プロジェクト・フリーダム」の中止を表明していた。トランプ大統領は「パキスタンとは別の国の要請、イランに対する軍事作戦で得た途方もない成功、そしてイラン代表との完全かつ最終的な合意に向けての大きな進展を考慮した」として、「封鎖は全面的に維持され続けるが、合意が最終的にまとまり、署名されるのを見届けるために、プロジェクト・フリーダムは短期間中止することで相互合意した」と表明した。
米国とイランが合意に近づいているとされる覚書には、イランが核濃縮の凍結を約束し、米国は対イラン制裁を解除し、数十億ドル規模の凍結中のイラン資金を解放する内容が加えられた。双方ともホルムズ海峡における通行制限を解除する内容も含まれている。14項目からなるこの覚書は、トランプ大統領の特使であるスティーブ・ウィトコフ氏と娘婿のジャレッド・クシュナー氏が、複数のイラン当局者と直接または仲介者を通じた交渉でまとめたものだ。米国とイランは覚書をまず締結し、その後30日間で終戦に関する細部の条件を確定する交渉を終える方向で検討中だと報じられた。追加交渉はパキスタンのイスラマバードやスイスのジュネーブで行われる予定だ。
ホルムズ海峡に対するイランの封鎖と米海軍の封鎖は、30日間かけて徐々に解除される予定だ。交渉が決裂した場合、米軍は封鎖や軍事行動を再開する可能性があると、米国当局者が明らかにした。
最終合意ではなく終戦交渉のための枠組みを規定する覚書は、マルコ・ルビオ国務長官が6日にホワイトハウスでの記者会見で明らかにしている。ルビオ国務長官は、トランプ大統領が最終合意に先立ってイランと覚書(MOU)を先に用意することを望んでいると述べた。これに先立ち、イランはホルムズ海峡の封鎖を解除し、終戦後に核交渉を追加で議論しようと米国に提案したことがある。米国は核交渉を同時に行うべきだとする立場だった。これに照らせば、今回の覚書は双方の立場を折衷したものだとみられる。
終戦交渉の最大の争点であるイランの核開発に関連するウラン濃縮の猶予期間は、少なくとも12~15年の範囲で妥協点が模索されている。当初イランは5年の猶予を提案し、米国は20年を要求した。米国は、イランが合意に違反する場合には猶予期間を延長する条項を加えるよう求めていると、消息筋は述べた。濃縮の猶予期間が終了した後、イランは低濃縮レベルである3.67%まで濃縮する案が議論されている。
また、覚書には、イランが核兵器を追求したり、兵器化に関連する活動を行ったりすることは絶対にないとする内容も含められた。米国当局者によると、イランが地下核施設を運営しないとする条項も議論されている。国連視察団による抜き打ち査察を含む、強化された査察体制に対するイランの同意も加えられる。米国はイランに課されている制裁を徐々に解除し、世界中で凍結されている数十億ドル規模のイランの資金を段階的に解放することを約束する。 2人の消息筋は、イランがこれまで拒否してきた米国の中心的な要求事項である高濃縮ウランを自国外に搬出する案も議論されていると明らかにした。米国に移送する案も議論されていることがわかった。
覚書に明記された多くの条件は、最終合意が成立することで効力を発揮する。戦争が再開されたり、何も解決されることなく長期にわたり不確実な状態に留まったりする可能性は依然として残されている。アクシオスによると、一部の米国当局者は初期の合意さえ達成できるのかどうか依然として懐疑的だという。しかし、トランプ大統領がホルムズ海峡の通行再開のための作戦「プロジェクト・フリーダム」をわずか2日で撤回し、不安定な休戦の崩壊を回避することにした決定は、交渉での進展に基づいたものだと、ある米国当局者は述べている。 この日、イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官はISNA通信のインタビューで「イランは米国の計画と提案を現時点では検討中であり、イランの立場を取りまとめた後、パキスタンに伝える」と述べた。しかし、同通信はアクシオスの報道について、「無理で非現実的な提案が含まれており、わが国の当局は強く拒否した」とし、「イランの交渉チームが議論しているのは『戦争終結』問題であり、核問題は交渉の現段階では議論の対象ではないという信頼できる情報を得た」と報じた。
この日、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)はソーシャルメディアのXを通じて、ホルムズ海峡における船舶の安全な航行は保障されると表明した。革命防衛隊の海軍司令部は「侵略者の脅威の無力化と新たな合意の施行によって、ホルムズ海峡での安全かつ安定した航行は保障されるだろう」と明らかにした。革命防衛隊が言及した「新たな合意」は、米国とイランの間で議論されている終戦覚書だとみられる。
これに先立ち、マルコ・ルビオ国務長官は5日、「実際の合意をわずか1日で文書化する必要はない」とし、「われわれは交渉する議題が何か、そして、初期段階でどのような譲歩をする意向があるのかを明確にする外交的な解決策を用意する必要がある」と述べた。>(以上「アクシオス」より引用)
「米・イラン、終戦合意に近づく…イラン「提案を検討中」」との報道に、ホルムズ海峡封鎖でペルシャ湾に取り残されていた船舶関係者は安堵の胸を撫で下ろしたのではないだろうか。
「米・イラン、終戦合意に近づく…イラン「提案を検討中」」との報道に、ホルムズ海峡封鎖でペルシャ湾に取り残されていた船舶関係者は安堵の胸を撫で下ろしたのではないだろうか。
イラン内部からは「アクシオス」の報道はフェイクだと批判しているが、それはイラン内部の問題であって、米国との問題ではないだろう。つまりイラン内部には様々な勢力が主導権争いを演じていて、米国との停戦条件で示したイランの14項目すら、イラン内部で統一された「見解」ではない、ということなのだろう。
しかしトランプ氏が停戦条件として「核開発の放棄」から一転して、「覚書」を交わした後に、核開発の「濃縮の停止」や「核査察に応じる」ことなどを決めるという柔軟な態度に転じたことなど、米国も「覚書」から停戦に至る道筋に「合意」したとみられる。
「覚書」が近く交わされることに関して、イラン側に何ら損はない。むしろ経済制裁で凍結されているイランの海外資産が段階的に凍結解除する、という項目が実施されれば、イラン国民が必要とする食糧輸入が実現される。そして両国が実施しているホルム海峡封鎖も段階的に解除していく、という項目も盛り込まれていることから、イラン原油輸出も再開されることから油井を止める事態を回避できると見られる。
引用記事にある通り「イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)はソーシャルメディアのXを通じて、ホルムズ海峡における船舶の安全な航行は保障されると表明した。革命防衛隊の海軍司令部は「侵略者の脅威の無力化と新たな合意の施行によって、ホルムズ海峡での安全かつ安定した航行は保障されるだろう」と明らかにした。革命防衛隊が言及した「新たな合意」は、米国とイランの間で議論されている終戦覚書だとみられる」とあることから、革命防衛隊内部でも「覚書」の締結に対して受け入れることで認識の統一がなされていると思われる。
「トランプ大統領がホルムズ海峡の通行再開のための作戦「プロジェクト・フリーダム」をわずか2日で撤回し、不安定な休戦の崩壊を回避することにした決定は、交渉での進展に基づいたものだ」との分析があるが、革命防衛隊の海軍力でイラン近海に展開している米国海軍と対抗することは自殺を意味する。米海軍駆逐艦が革命防衛隊の高速艇数隻を攻撃したとの情報があるが、目の前で駆逐艦の火力を見せつけられて、戦意喪失したのだろう。
日本国内ではイラン戦争による原油価格高騰を理由に消費者物価引き上げを予告する企業が相次いでいるが、殆どの企業は便乗値上げだと言わざるを得ない。なぜなら国際市場原油価格はそれほど高騰してないからだ。1バレル100ドル前後の水準は「高騰」というべき水準ではない。そしてUAEを除く産油国間で増産が合意されたことから、原油価格の高騰は沈静化するとみられる。そうすると、日本国内の原油価格に連動する様々な物資の価格引き上げは原油価格高騰に連動したものとする論拠を失うことになる。
オールドメディアは盛んに原油価格高騰による様々な消費者物価の引き上げ予定を報じているが、その根拠まで報じてはいない。しかも円は金融当局による為替介入がなされたことから155円台に落ち着いている。為替介入とは日本政府が保有するドル債を売却することであり、保有しているドル債の多くは1ドル110円前後の頃に購入したものだから、5兆円ほどのドル債売却なら約2兆円の売却益を日本政府は得ていることになる。そうしたドル債の含み益は約50兆円あるとみられている。なぜ財務省はドル債の買い替えを行わないのか、不思議でならない。
現状、日本国内で原油不足に陥ってないし、ナフサ不足になってもいない。ただ流通段階で抱え込みを行っている不届き者がいるようだ。それは昨年のコメ不足を演出した仲卸段階での「抱え込み」を行っていたのと酷似している。流通を滞らせることにより、消費者心理を「買い急ぎ」に仕向けて、価格引き上げを行う「経済操作」だ。そして価格高騰予測を報道するオールドメディアが消費者心理を「爆買い」へと誘導する。
昨年の流通段階での「コメ不足の演出」を是正勧告すべき公取委が全く動かなかったが、今度の原油価格高騰を理由にする様々な消費者物価が引き上げられる現状に対して、公取委は無為無策に日々を過ごしている。なぜ明らかな便乗値上げを放置したままでいるのか、公取委の任務放棄は理解に苦しむ。