イランの原油産出施設停止のタイムリミットが近づいている。

<イランが事実上封鎖する原油輸送の要衝ホルムズ海峡で通航支援を開始した米中央軍は4日、イランが巡航ミサイルとドローンで米艦艇や商船を攻撃したと明らかにした。いずれも迎撃し、小型船6隻を撃沈したという。ロイター通信などが伝えた。イランは米軍の活動に反発したとみられるが、約1カ月続いてきた停戦が大きく揺らぎかねない。

 中央軍はこれより先、通航支援第1段階として米商船2隻が同海峡を通過したと発表。クーパー司令官によると、米国はペルシャ湾で足止めされている「87カ国を代表する船舶」と連絡を取り合い、ホルムズ海峡通過を支援している。
 イラン側は、米商船の通過や米軍による小型船の撃沈を否定。アレフ第1副大統領は、イランのホルムズ海峡管理は「正当な権利だ」と改めて強調した上で、戦闘行為には「断固として対応する」と応戦の構えを示した。
 ただ、イランのアラグチ外相は5日、X(旧ツイッター)に「軍事的解決策はない。パキスタンの努力で協議が進む中、米国は泥沼に戻ることを警戒すべきだ」と主張。戦闘終結に向けた米国との協議を排除していない。
 一方、アラブ首長国連邦(UAE)国防省は4日、イランからの攻撃を受けたと発表。「防空システムが弾道ミサイル12発、巡航ミサイル3発、無人機4機を迎撃した」と説明した。東部の石油積み出し拠点フジャイラでは火災でインド国籍の3人が負傷したという。UAE外務省は声明で「危険なエスカレーションだ」と強く非難した>(以上「時事通信」より引用)




 引用記事によると、イランのアレフ第1副大統領は「イランのホルムズ海峡管理は「正当な権利だ」と改めて強調した」という。云うまでもなく、国際海域をイランが管理する権利などない。すべての国の船舶は航行する自由を有する。
米軍、イランのミサイル迎撃 ホルムズ通航に反発か」とある。イラン革命防衛隊は「米海軍艦艇にミサイル二発を撃ち込んだ」と発表しているが、米国側はミサイルを迎撃した、と発表している。おそらく、米国の発表が正しいだろう。なぜならイラン革命防衛隊が持っているミサイルは携帯型の小型ミサイルで、それほど高速ではないからだ。艦艇に搭載した艦砲で充分に迎撃できる。

 上述したように、ホルムズ海峡の航行を巡って目まぐるしい動きが出ている。イラン革命防衛隊にとって瀬戸際の作戦を続けているようだ。彼らの選択肢は1,米軍との全面戦争 2,現在のような戦争以下・安全でないホルムズ海峡を維持する 3,交渉に臨むために譲歩する、のいずれかだ。
 それに対して、米国の選択肢は1,ホルムズ海峡の逆封鎖を続けてイランの原油生産を止める 2,ホルムズ海峡の封鎖を排除する 3,商船が攻撃を受けるのを放置するーー国際的な批判がイラン革命防衛隊に集まる 4,交渉でイランを妥協させる、ではないだろうか。

 現在、米国はイラン革命防衛隊の船舶への攻撃は「停戦条件解除には達していない」としているが、それは米国が取りうる選択肢の第3を取っていることになる。さらに米海軍が「航行の自由作戦」を取り続けることで、米国は国際社会の側に立ち、イラン革命防衛隊は海賊行為を続ける「許されざる集団だ」と国際的に認識させようとしている。
 それはイラン革命政権の孤立化であって、実際にイランに味方していた一部湾岸諸国もイランから離反した。国際世論でイランに味方する国はロシアだけのようだ。そのロシアはウクライナの長距離自爆ドローンの攻撃により石油施設が相次いで大炎上している。イランを支援する余裕などない。

 イランのアラグチ外相は5日、X(旧ツイッター)に「軍事的解決策はない。パキスタンの努力で協議が進む中、米国は泥沼に戻ることを警戒すべきだ」と主張したようだが、それこそイラン国民向けの強がりでしかない。現在、米国に停戦協議を持ちかけているのはイラン側だ。何とかして早急にイラン原油の輸出が再開されなければ、すべての原油貯蔵施設が満杯になり原油産出装置を停止せざるを得なくなる。それはイランの命綱・原油を失いかねない危険な措置だ。なんとかして原油産出装置の停止だけは避けたい。いよいよイラン革命政権の選択肢は3しか残らなくなっている。ただイラン革命防衛隊の強硬派がイランの直面する「危機」を理解しているか否か、が解らないだけだ。

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