高市氏は非常に厳しい訪米ハードルを無事に乗り越えたようだ。

<高市早苗首相とトランプ米大統領は19日(日本時間20日未明)、ワシントンで首脳会談に臨んだ。首相はイランに周辺国やホルムズ海峡を通る船舶への攻撃を自制するように求めてきたと説明した。「エネルギー市場を落ち着かせる提案を持ってきた」と語り、日米協力を訴えた。

 会談はおよそ1時間半に及んだ。首相は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド(・トランプ氏)だけだ」と強調した。
 トランプ氏はホルムズ海峡の安全確保策を巡り「その件について話し合う予定だ。これまで日本からは多大な支援をうけ、良好な関係がある」と触れた。
「北大西洋条約機構(NATO)と違い、日本は責任を果たそうとしていると確信している」とも語った。トランプ氏が求めるホルムズ海峡での協力に消極姿勢を示す欧州の同盟国と日本は異なるとの見方を示した。
「日本は90%以上の石油をホルムズ海峡経由で確保していると聞いている」と指摘した。海峡の安定に向けて「日本が支援を強化する大きな理由だ」と述べた。
 首相は会談後に「ホルムズ海峡の安全確保は非常に重要だ」と記者団に説明した。トランプ氏がこれまで求めてきた艦船派遣に関し「日本の法律でできること、できないことがある。詳細にきっちり説明した」と話した。
 日本にとって船舶護衛のために自衛隊の艦船を送るのは法的なハードルが高い。米国によるイランへの軍事攻撃について、日本は法的評価も難しいとの立場をとっている。
 中長期的なエネルギーや鉱物の確保もテーマにのぼった。首相は米国産原油を日本で備蓄する共同事業に取り組む方針を伝えた。日米が協力して米国のエネルギー開発を進める意向も示した。重要鉱物の開発協力などに関連し、3つの文書をまとめた。
 両首脳の会談は2025年10月に東京で実施して以来、2度目となった。経済、安全保障に関する協力、中国やイランなどの地域情勢への対応が主な議題になった。



 首相は中国や北朝鮮を巡り「日米で緊密に連携すると確認した」と話した。トランプ氏が日本人拉致問題の早期解決を支持する立場を表明したという。
 ミサイルの共同生産や共同開発を通じて日米の抑止力や対処力を強めると訴えた。「国際情勢が激動し、不確実性が増す中で日本の国益を最大化するために強固な日米同盟が不可欠だ」と言明した。
 当初、トランプ氏は3月末から訪中し、習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談する予定だった。首相はその直前に日米首脳会談に臨み、対中政策を擦り合わせようとしていた。
 トランプ氏はイラン情勢を理由に中国に訪中の延期を申し出た。日本政府にとっては誤算だ。首相の訪米には茂木敏充外相と赤沢亮正経済産業相が同行した。>(以上「日経新聞」より引用)




日米首脳会談、トランプ氏「日本はNATOと違う」 対イランで貢献促す」との見出しに、高市氏がトランプ氏による艦船派遣圧力をいかにして逃られたか、に注視した。
 高市氏は憲法規定から艦船派遣のハードルが高いことを説明したようだ。米国政府は日本国憲法規定で海外での武力行使に厳しい制限があることは、下より承知している。それは日本国憲法そのものが、占領したGHQが日本を二度と軍事大国として立ち上がれないように仕組んだ憲法でしかないからだ。一般の日本国民よりも、米国政府当局の方が「日本国憲法」に精通している。

 当然ながら、トランプ氏も政府当局から日本国憲法に緊箍児(孫悟空の頭にはめられた輪の名前)を嵌めた経緯の説明を受けたことだろう。だからこそ会談冒頭で記者団から同盟国にイラン攻撃を事前に伝えなかった理由を聞かれ「日本ほど奇襲をよく知っている国はないだろう。なぜ真珠湾攻撃を教えてくれなかったのか」と真珠湾攻撃に言及したのではないか。
 しかし記者団を前にして高市氏が発言した内容がトランプ氏との一時間半にわたる会談のすべてでない。おそらく、高市氏はトランプ氏のホルムズ海峡の船舶航行を護衛する艦船派遣要請に対して、何らかの回答をしたのではないだろうか。少なくとも、かつてのイラク多国籍軍侵攻の際にインド洋上へ燃料補給自衛艦を派遣したのと同程度の支援を約束した、と推測する。

 なぜならトランプ氏を世界的に孤立させて日本に良いことは何もないからだ。しかもホルムズ海峡を通過する原油の大半はアジア諸国に供給されるものだからだ。憲法規定の制約から、米国のイラン攻撃に直接関与できないが、間接的な援助を実施することは可能だ。そうした方策に関して説明して、トランプ氏の承諾を得たのではないだろうか。だからこそ、茂木外相も同行したのではないだろうか。
 赤沢経産相が同行したのはトランプ関税協議の段階で約束した対米投資として、アラスカ原油を日本に輸入するための各種設備を設置し、老朽化した油井を新規なものに更新するなどの投資を取り纏めるためだろう。

 高市氏は非常に厳しい訪米ハードルを無事に乗り越えたようだ。

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