徳島県が香港の「グレーターベイ航空」の赤字補填に県費を支出したの適法か?

<去年、予言本がきっかけで大災害の噂が広まり、香港からの観光客が減少した騒動です。徳島県が補助金を使って香港の航空会社の赤字を補填していたことが分かり、県議会から批判の声が上がっています。
 ■大災害「予言」で旅客激減 香港からの観光客 
「みんな知っているわ」
「香港のメディアはこの話題で持ちきりです」
  去年5月ごろ、香港からの観光客がそろって話題にしていたのが、日本で大災害が起きるという噂です。 香港の風水師 「今年(2025年)の夏に日本で大地震・大津波が起こります」  日本の「予言本」がきっかけとなり、去年の7月、香港からの観光客数は激減し、前年より37%も低い数字でした。
  大災害は結局起こりませんでしたが、今なお、この騒動に揺れているのが徳島県です。  徳島新聞によると、香港の航空会社「グレーターベイ航空」の“赤字補填”を県が補助金で行っていたと報じました。 県に届いた声(県のホームページから) 「県民の生活が苦しい中、他国の私企業の赤字を税金で肩代わりする。優先順位が間違っていると感じます」 
 「グレーターベイ航空」は、徳島空港に2024年11月に就航しましたが、予言の影響で去年5月の搭乗率は22%にとどまり、9月以降は全便運休となっています。
 ■“詳細非公開”に批判も
  徳島県の仁木啓人県議はこう話しています。 
「香港便については現行でも休止。赤字補填をしなきゃ運航できない。であれば、それは必要がない定期路線じゃないのか」 
 仁木県議が問題視する1つは、“赤字補填”が議会に何も諮(はか)られなかったこと。議会は去年3月、国際定期便を定着させるため、香港便や韓国便の着陸料や施設利用料など5項目に限って補助する予算案を承認しました。予算額は5億8000万円です。
  しかし、その後、予算案にはなかった“赤字補填”の項目が追加されていました。 
「我々は事業費の補助の目的で説明を受けて、議会としては賛成したわけです。それが損失補填という意味合いが強い、いわゆる要項に変更して、勝手にやっている」
  実際に追加された文言をみると、「香港便に限って経費を支援する」と書かれています。運賃収入を差し引けば、経費全般を補助できることになります。
  県は香港の航空会社にいくら支払ったのか、営業秘密などを理由に非公開としています。 仁木県議 「航空会社との秘密の契約、予算額とかですね、その航空会社の予算をどのくらい執行したか、便の搭乗率がどれくらいだったか、そういう部分をすべて秘密にされる。ということは、僕ら(県議会)からしたらチェックができない」 「誰もチェックできないブラックボックスを作っていいんですかと」
 ■「赤字補填」の認識否定
  徳島県の後藤田正純知事は次のように話しました。 後藤田知事(徳島県YouTubeチャンネルから) 
「(Q.当初予算には反映されていないと。この点は問題ないのか?)何ら問題ないと思いますよ」 
「(Q.問題はない?)はい」
  そして県は「赤字補填」の認識はないと強く否定します。 「運航支援という言葉を使わせていただいています」 
「民間企業が赤字覚悟で徳島のために何かやってくれるんですか?という話」
 「香港は750万人のうち3分の1が日本に来ている。そういう人をもっと呼び込んで徳島を活性化させましょうと」
 「戦略的な投資的な経費について、赤字補填という言い方をされると心外だし、現場で頑張っている担当を代表して、それはおかしいのでは」
  県はグレーターベイ航空側からの要望を受け運航支援を決めたということです。
  観光地で香港便について聞いてみると、こう答えました。
 遊覧船 運転手 「(Q.去年8月までは香港便が飛んでいたが知っているか?)知っていますよ」
 「香港から来る人は大したことがない。韓国がここ1年2年、特に増えているから。香港便が増えればというけれど、私の方はあまり関係ない」 
道の駅 代表 「そういうことに頼らなくてもどうお客様を呼び込むのか、自分らの情報発信力をどれだけ世界に向けてやっていけるか、自分たちがやっていかないとならない」
  グレーターベイ航空は、番組の取材に対して、現時点でも運航再開の予定はないと回答しています。 仁木県議 「県民の税金が、悲しいしかないです。もう少し本当に必要とされるところに使っていただきたかったです」>(以上「現代ビジネス」より引用)





徳島県が香港航空会社の赤字補てん 「大災害予言」で旅客激減、昨年9月から全便運休」との記事に強い違和感を覚える。なぜなら地方公共団体が私企業に公金を支出する際には「地方財政法」により厳しい制限が設けられているからだ。
 具体的には以下の通りだ。(以下、地方財政法の条文から引用)
1. 公の支出の原則(支出の制限)
 地方財政法では、原則として地方公共団体の経費は、その事務を処理するために必要なものに限定されます。私企業への支出は、単なる資金援助ではなく、「公益上の必要性」が認められる場合に限定されます。無制限な寄付の禁止: 私企業に対する無原則な寄付や補助は、地方自治法第232条の2(寄附の禁止)などに基づき、法律または条例に特別の定めがある場合を除き禁止されています。
 私的な利益供与の禁止: 特定の私企業に不当に有利な条件で資金を提供することは認められません。
2. 公営企業会計における制限
地方公営企業(水道、病院、交通など)が民間企業に対して出資や補助を行う場合、以下の基準が適用されます。原則、独立採算制: 地方公営企業法により、公営企業の経費は原則としてその経営に伴う収入(料金収入)で賄うべきとされています。
 一般会計からの繰入制限: 民間企業への支援を含む経費について、一般会計から無制限に繰り入れることは原則できません。災害や法的な規定がある場合(地方公営企業法第17条の2)などに限られます。
3. 出資・貸付・補助の制限(地方債の観点)
 私企業に対する出資や貸付金、補助金であっても、それが地方債(借金)を財源とする場合、総務省の同意基準に制限されます。対象事業の限定: 地方債の対象となるのは、通常、公共施設整備や過疎・防災対策などの一部の事業に限られます。
 特定の私企業への補助・貸付: 新規事業を行う法人に対する補助金や貸付金は、防災基盤整備や過疎対策など、一定の要件を満たす場合に限られます

 これらの条文から明らかなように「私企業への支出は、単なる資金援助ではなく、「公益上の必要性」が認められる場合に限定されます」ということだ。そうすると「香港の航空会社「グレーターベイ航空」の“赤字補填”を県が補助金で行っていた」ということに「公益上の必要性」が認められなければならない。
 また徳島県は「グレーターベイ航空」に県が支出した補助金額が幾らなのか明らかにしていないが、それもまた疑義を呈さざるを得ない。また「グレーターベイ航空」の赤字は占いの風聞によるものとされているが、占いや流布された風聞に県の責任が認められるのか。

 後藤田正純知事は「「赤字補填」の認識はないと強く否定します。 「運航支援という言葉を使わせていただいています」 という。運航支援だと云うのなら、当初予算で「運航支援予算」として計上すべきではなかったか。議会承認を得た「予算」であれば何に使おうと「自由だ」ということにはならない。
 地方自治体における予算の他費目への流用は、主に地方自治法第220条第2項に基づいて制限されており、許される流用の範囲は以下の通りとなっている。
「1. 流用が認められる範囲(原則)予算の項間の流用: 予算の「項」の経費の金額を、同一の「款」の他の「項」に流用することは、予算の定めるところにより可能。
節間の流用: 同一の「項」内において、「節」の金額を相互に融通すること(節間の流用)も可能。
2. 流用が認められないケース(禁止・制限)項間の制限: あらかじめ予算に定めている「給料」、「職員手当等」、「共済費」以外の経費は、各「項」の間で流用できない。
議会の否決事項: 議会が否決した費途には充てることができない。
予備費: 予備費は予算外の支出や超過支出に充てるものであり、流用の対象ではない。
3. 流用の条件必要不可欠な最小限度: あくまで予算の不足を補う例外的な手段であり、緊急を要する不測の事態などに限られる。
補正予算との使い分け: 補正予算を編成する時間がない、あるいは軽微な予算不足に対応するものである。
手続: 市長・知事(または決裁権者)の承認が必要である。」となっている。

 また注意点として流用は支出負担行為(契約など)に先立って行わなければならない。つまり出納整理期間中(年度末・年度始)には予算の流用はできない。
 要するに、予算上の「項」の単位を超える大きな組み換えや、人件費、議会で否決された予算については流用できず、それ以外の小規模で緊急性のある修正に限って認められている。

 徳島県の「グレーターベイ航空」に支出した金額は「補助金」でしかなく、それは私的企業に対する公費支出を禁じた地方財政法に違反する。また費目の変更も他予算を流用したこと自体も知事権限の範囲を逸脱するものと思われる。
 補正予算などの機会に県議会の承認を得て支出すべきだったと思われるが、そもそも私的企業に対する公費支出は厳しく制限されているから、後藤田知事が県に弁済すべき費用に該当するのではないかと思われる。徳島県と県議会、および総務省の見解を求めるべきではないだろうか。

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