王毅外相の最初で最後の「習近平主席に捧げるメッセージ」。
<現在開催中(3月5日~12日)の全国人民代表大会(国会に相当)に合わせて、3月8日午前10時(北京時間)から11時26分まで、1時間26分にわたって、王毅外相の記者会見が行われた。人民大会堂の会見場「金色大庁」には、内外の600人を超える記者やカメラマンが集結した。
王外相の定期会見は年に一度だけで、私は2014年以来、欠かさず見てきたが、今年は淡々とした様子だった。イラン問題のせいか、声は掠(かす)れ、だいぶお疲れのようだ。
王外相の会見は、事前に綿密に質問者や質問内容を詰めて準備するので、準備してきたものを読み上げるのが基本だ。「習近平代理人」とか「王近平」などと言われる大物幹部だけに、「習近平」という名前を出して称えるシーンが、計15回も見られた。
今年は、内外の21人の記者たちの質問を受けた。その中で17番目には、後述するように日本の共同通信社の記者の日中関係についての質問だった。会見の場で日本について「イイタイコト」をまくし立てるというのも、事前に周到に準備した中国側の戦略だったのだろう。
まず王外相が、総論を述べた。
「こんにちの世界は、百年に一度の変化が加速して進み、変革と動乱が相互に織り交じり、戦争と衝突の起伏があちこちで起こっている。こんにちの中国は、強国建設に鞭打っていて、民族の復興の勢いは阻むことができず、国際的な影響も日毎に増している。
習近平同志を核心とする共産党中央委員会の堅強な指導のもとで、中国外交は共産党と国家の中心的な任務を身にまとって、習近平外交思想の科学的な導きを盾に、国家の主権・安全・発展する利益を決然と死守していく。一切の一国での行動と強権的な抑圧に決然と反対し、果たすべき国際義務をきちんと順守・履行し、歴史を前に進める正しい側に立っていく。
世界の最重要の平和・安定・正義の存在として、われわれは人類の前途に自信満々である。われわれはすべての志を同じくする国と共に、人類運命共同体を構築するという崇高な目標に向かって、平和・発展・協力・共勝の時代の一篇を不断に書き続けていく」
これは、「中国はトランプのアメリカとは違うのだ」と、まず世界にアピールしたかったのではないか。この日の会見の最大のキーワードは、「人類運命共同体」だった。以下、順番に計21の質問テーマと王外相の回答要旨、それに短評を記す。

対外関係は「ロシア第一」
② ロシア・スプートニク通信:中ロ関係
「今年は中ロ戦略的協力パートナーシップ樹立30周年であり、『中露善隣友好協力条約』調印25周年だ。変動と混乱が入り混じる国際情勢に直面しても、中ロ関係は常に「風雨にも動じず、山のように揺るがない」状態を保っている。これは、中ロ関係が当初から平等・尊重・互恵の基盤の上に築かれ、新たな国際関係の本質を反映し、新型の大国関係の方向性を体現しているからだ。
中ロは、戦略的に独立自主である。われわれは常に相手方の核心的利益を尊重し、自らの意志や議題を相手に押し付けず、非同盟・非対抗・第三国を標的としない方針を堅持している。
そして、いかなる外部からの挑発や圧力も恐れず、強固な戦略的靭性を備えている。
中ロは、行動上も緊密に連携している。重大な国際・地域問題において、戦略的合意は最も多く、戦略的協力は最も緊密であり、国際ルールと秩序の擁護もその一環だ。
第二次世界大戦後の国際秩序は、80年の風雨を経て、再び重要な岐路に立っている。昨年、中ロ両国首脳は互いの反ファシズム戦争勝利記念式典に出席し、全面的戦略協力の深化、グローバル戦略安定の強化、国際法の権威維持をめぐり3つの重要な共同声明を発表し、世界に明確な信号を発出した。
それは、正しい第二次世界大戦史観を断固として守り、戦勝の成果を擁護し、一方的な覇権的行為に反対するというものだ。80年前、われわれは戦後秩序を構築する上で、『中ロの貢献』を果たした。80年後のこんにち、多極世界の到来に向けて『中露のエネルギー』を注ぎ込むのだ」
ロシアは丸4年にもわたってウクライナ侵攻を止めない国で、オリンピックからも排除されているというのに、中国はロシアの側に付く「正義の味方」というスタンスだ。これは、アメリカとの対抗上、ロシアが必要だということと、習近平主席の「ロシア(プーチン)好き」が影響している。
王外相の定期会見は年に一度だけで、私は2014年以来、欠かさず見てきたが、今年は淡々とした様子だった。イラン問題のせいか、声は掠(かす)れ、だいぶお疲れのようだ。
王外相の会見は、事前に綿密に質問者や質問内容を詰めて準備するので、準備してきたものを読み上げるのが基本だ。「習近平代理人」とか「王近平」などと言われる大物幹部だけに、「習近平」という名前を出して称えるシーンが、計15回も見られた。
今年は、内外の21人の記者たちの質問を受けた。その中で17番目には、後述するように日本の共同通信社の記者の日中関係についての質問だった。会見の場で日本について「イイタイコト」をまくし立てるというのも、事前に周到に準備した中国側の戦略だったのだろう。
まず王外相が、総論を述べた。
「こんにちの世界は、百年に一度の変化が加速して進み、変革と動乱が相互に織り交じり、戦争と衝突の起伏があちこちで起こっている。こんにちの中国は、強国建設に鞭打っていて、民族の復興の勢いは阻むことができず、国際的な影響も日毎に増している。
習近平同志を核心とする共産党中央委員会の堅強な指導のもとで、中国外交は共産党と国家の中心的な任務を身にまとって、習近平外交思想の科学的な導きを盾に、国家の主権・安全・発展する利益を決然と死守していく。一切の一国での行動と強権的な抑圧に決然と反対し、果たすべき国際義務をきちんと順守・履行し、歴史を前に進める正しい側に立っていく。
世界の最重要の平和・安定・正義の存在として、われわれは人類の前途に自信満々である。われわれはすべての志を同じくする国と共に、人類運命共同体を構築するという崇高な目標に向かって、平和・発展・協力・共勝の時代の一篇を不断に書き続けていく」
これは、「中国はトランプのアメリカとは違うのだ」と、まず世界にアピールしたかったのではないか。この日の会見の最大のキーワードは、「人類運命共同体」だった。以下、順番に計21の質問テーマと王外相の回答要旨、それに短評を記す。
習近平外交をまずアピール
① CCTV(中国中央テレビ):首脳外交
「首脳外交は中国外交の北極星だ。この一年、国際情勢の高い風波に直面しながらも、習近平主席は雄大な首脳外交を展開し、一つ一つの重要な歴史の瞬間を作った。東南アジア、ロシア、中央アジア、韓国を訪問し、周辺と善隣友好の新局面を確立した。
また、上海協力機構(SCO)天津サミットと中国・ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体フォーラムを主催し、グローバルサウスの大団結の新たなエネルギーを結集させた。中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年を記念した一連の活動にも出席した。
習近平主席は自ら中国外交を構想し指揮し、動揺する世界に最も貴重な安定性と確定性を提供し、世界の混乱に代えがたい中流の支柱となった――このことをますます多くの国が認識したのだ」
誰に向かって話しているのだろうと思いながら聞いていた。それはきっと、中国全土や世界中ではなく、自分の上司(習近平主席)だ。
① CCTV(中国中央テレビ):首脳外交
「首脳外交は中国外交の北極星だ。この一年、国際情勢の高い風波に直面しながらも、習近平主席は雄大な首脳外交を展開し、一つ一つの重要な歴史の瞬間を作った。東南アジア、ロシア、中央アジア、韓国を訪問し、周辺と善隣友好の新局面を確立した。
また、上海協力機構(SCO)天津サミットと中国・ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体フォーラムを主催し、グローバルサウスの大団結の新たなエネルギーを結集させた。中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年を記念した一連の活動にも出席した。
習近平主席は自ら中国外交を構想し指揮し、動揺する世界に最も貴重な安定性と確定性を提供し、世界の混乱に代えがたい中流の支柱となった――このことをますます多くの国が認識したのだ」
誰に向かって話しているのだろうと思いながら聞いていた。それはきっと、中国全土や世界中ではなく、自分の上司(習近平主席)だ。
対外関係は「ロシア第一」
② ロシア・スプートニク通信:中ロ関係
「今年は中ロ戦略的協力パートナーシップ樹立30周年であり、『中露善隣友好協力条約』調印25周年だ。変動と混乱が入り混じる国際情勢に直面しても、中ロ関係は常に「風雨にも動じず、山のように揺るがない」状態を保っている。これは、中ロ関係が当初から平等・尊重・互恵の基盤の上に築かれ、新たな国際関係の本質を反映し、新型の大国関係の方向性を体現しているからだ。
中ロは、戦略的に独立自主である。われわれは常に相手方の核心的利益を尊重し、自らの意志や議題を相手に押し付けず、非同盟・非対抗・第三国を標的としない方針を堅持している。
そして、いかなる外部からの挑発や圧力も恐れず、強固な戦略的靭性を備えている。
中ロは、行動上も緊密に連携している。重大な国際・地域問題において、戦略的合意は最も多く、戦略的協力は最も緊密であり、国際ルールと秩序の擁護もその一環だ。
第二次世界大戦後の国際秩序は、80年の風雨を経て、再び重要な岐路に立っている。昨年、中ロ両国首脳は互いの反ファシズム戦争勝利記念式典に出席し、全面的戦略協力の深化、グローバル戦略安定の強化、国際法の権威維持をめぐり3つの重要な共同声明を発表し、世界に明確な信号を発出した。
それは、正しい第二次世界大戦史観を断固として守り、戦勝の成果を擁護し、一方的な覇権的行為に反対するというものだ。80年前、われわれは戦後秩序を構築する上で、『中ロの貢献』を果たした。80年後のこんにち、多極世界の到来に向けて『中露のエネルギー』を注ぎ込むのだ」
ロシアは丸4年にもわたってウクライナ侵攻を止めない国で、オリンピックからも排除されているというのに、中国はロシアの側に付く「正義の味方」というスタンスだ。これは、アメリカとの対抗上、ロシアが必要だということと、習近平主席の「ロシア(プーチン)好き」が影響している。
11月の深圳APECの青写真
③ 深圳衛視: 11月の深圳APEC(アジア太平洋経済協力会議)
「今年はAPEC中国年であり、中国が3度目のホスト国を務める年である。2001年の上海、2014年の北京、そして今年の深圳だ。
中国は、アジア太平洋共同体の構築を、目標から行動へ、青写真から現実へと転換させていく。会議のテーマは「アジア太平洋共同体の構築と共同繁栄の促進」だ。深圳APECは開放・革新・協力という三つの優先分野に焦点を当て、岐路に立つアジア太平洋協力の方向性を再確認し、再び結束を固めていく。デジタル化・スマート化・グリーン化という三つの変革を強力に推進する」
「アジア太平洋共同体の構築」を謳っていながら、激烈な日本叩きを止めないのはどうしてだろうと思ってしまう。ともあれ、11月の深圳APECで高市早苗首相と習近平主席の会談が実現するかがポイントだ。
③ 深圳衛視: 11月の深圳APEC(アジア太平洋経済協力会議)
「今年はAPEC中国年であり、中国が3度目のホスト国を務める年である。2001年の上海、2014年の北京、そして今年の深圳だ。
中国は、アジア太平洋共同体の構築を、目標から行動へ、青写真から現実へと転換させていく。会議のテーマは「アジア太平洋共同体の構築と共同繁栄の促進」だ。深圳APECは開放・革新・協力という三つの優先分野に焦点を当て、岐路に立つアジア太平洋協力の方向性を再確認し、再び結束を固めていく。デジタル化・スマート化・グリーン化という三つの変革を強力に推進する」
「アジア太平洋共同体の構築」を謳っていながら、激烈な日本叩きを止めないのはどうしてだろうと思ってしまう。ともあれ、11月の深圳APECで高市早苗首相と習近平主席の会談が実現するかがポイントだ。
イラン問題を解決できない中国
④ 香港鳳凰(フェニックス)衛視:イラン問題
「中国はイラン問題に関して、すでに何度も原則的な立場を明らかにしており、一言で言えば『停戦と戦争終結』だ。これは本来起こるべきでなかった戦争であり、いずれの当事者にも利益をもたらさない戦争である。武力では問題は解決せず、武力衝突は新たな憎しみを増幅させ、新たな危機を醸成するだけだということは、中東の歴史が証明している。中国は改めて、軍事行動を直ちに停止し、情勢の悪循環的なエスカレーションを防ぎ、戦火の外部への波及を回避すべきだと訴える。
その際の基本原則は、
④ 香港鳳凰(フェニックス)衛視:イラン問題
「中国はイラン問題に関して、すでに何度も原則的な立場を明らかにしており、一言で言えば『停戦と戦争終結』だ。これは本来起こるべきでなかった戦争であり、いずれの当事者にも利益をもたらさない戦争である。武力では問題は解決せず、武力衝突は新たな憎しみを増幅させ、新たな危機を醸成するだけだということは、中東の歴史が証明している。中国は改めて、軍事行動を直ちに停止し、情勢の悪循環的なエスカレーションを防ぎ、戦火の外部への波及を回避すべきだと訴える。
その際の基本原則は、
第一に国家主権の尊重。イラン及び湾岸諸国の主権・安全・領土保全が尊重され、侵害されるべきではない。
第二に、武力の濫用の禁止。拳(こぶし)の強さが理屈の強さとは限らず、世界はジャングルの法則に戻ることはできない。
第三に、内政不干渉の堅持。中東の人々こそがこの地域の真の主人であり、中東の問題は地域の各国が自主的に決定すべきである。
第四に、ホットイシューの政治的解決の推進。中国は一貫して和を尊ぶことを主張しており、関係各国は速やかに交渉のテーブルに戻り、対等な対話を通じて相違点を解決し、共通の安全の実現に向けて努力すべきである。
第五に、大国の建設的役割の発揮。大国は当然、公正を守り、正しい道を歩み、中東の平和的発展に積極的に貢献すべきである」
王外相の首相はまったくの正論であり、百パーセント賛成できるが、ではどうやってアメリカの「ゴジラ大統領」の首に鈴をつけるのかという話だ。今回証明されたのは、中国はアメリカに対して影響力を持っておらず、イランのような「同志」が犠牲になっても傍観するしかないという現実だ。
第二に、武力の濫用の禁止。拳(こぶし)の強さが理屈の強さとは限らず、世界はジャングルの法則に戻ることはできない。
第三に、内政不干渉の堅持。中東の人々こそがこの地域の真の主人であり、中東の問題は地域の各国が自主的に決定すべきである。
第四に、ホットイシューの政治的解決の推進。中国は一貫して和を尊ぶことを主張しており、関係各国は速やかに交渉のテーブルに戻り、対等な対話を通じて相違点を解決し、共通の安全の実現に向けて努力すべきである。
第五に、大国の建設的役割の発揮。大国は当然、公正を守り、正しい道を歩み、中東の平和的発展に積極的に貢献すべきである」
王外相の首相はまったくの正論であり、百パーセント賛成できるが、ではどうやってアメリカの「ゴジラ大統領」の首に鈴をつけるのかという話だ。今回証明されたのは、中国はアメリカに対して影響力を持っておらず、イランのような「同志」が犠牲になっても傍観するしかないという現実だ。
無力な国連外交を信奉
⑤ シンガポール新聞:世界のガバナンス
「習近平主席が提唱したグローバルガバナンス・イニシアチブはまさに時宜を得たものであり、150以上の国と国際機関から迅速に支持と応答を得た。中国が主導して発足した『グローバルガバナンス・フレンドグループ」は、国連ニューヨーク本部とジュネーブ本部に相次いで設立され、各国、特にグローバル・サウス諸国が積極的に参加している。
グローバルガバナンス・イニシアチブが広く支持を得た鍵は、主権平等・国際法の支配・多国間主義・人間中心主義・行動志向という五つの理念を強調し、国際社会の共通の願いに合致し、各国国民の共通の声を反映している点にある。
イニシアティブが発信した最も明確なメッセージは、国連の主導的地位を堅持し、揺るがせにしてはならないということだ。国連は完璧ではないが、国連がなければ世界はさらに悪化するだけだ。国連から離脱して新たな枠組みを構築したり、単独で行動したり、ましてや様々な小グループや小サークルを寄せ集めたりすることは、(世界の)人々に支持されず、持続可能でもない」
これまた正論ながら、「口だけ番長」の域を出ていない。国連は、4年前のウクライナ戦争に続いて、今回のイラン戦争でも無力さをまざまざと見せつけた。
⑤ シンガポール新聞:世界のガバナンス
「習近平主席が提唱したグローバルガバナンス・イニシアチブはまさに時宜を得たものであり、150以上の国と国際機関から迅速に支持と応答を得た。中国が主導して発足した『グローバルガバナンス・フレンドグループ」は、国連ニューヨーク本部とジュネーブ本部に相次いで設立され、各国、特にグローバル・サウス諸国が積極的に参加している。
グローバルガバナンス・イニシアチブが広く支持を得た鍵は、主権平等・国際法の支配・多国間主義・人間中心主義・行動志向という五つの理念を強調し、国際社会の共通の願いに合致し、各国国民の共通の声を反映している点にある。
イニシアティブが発信した最も明確なメッセージは、国連の主導的地位を堅持し、揺るがせにしてはならないということだ。国連は完璧ではないが、国連がなければ世界はさらに悪化するだけだ。国連から離脱して新たな枠組みを構築したり、単独で行動したり、ましてや様々な小グループや小サークルを寄せ集めたりすることは、(世界の)人々に支持されず、持続可能でもない」
これまた正論ながら、「口だけ番長」の域を出ていない。国連は、4年前のウクライナ戦争に続いて、今回のイラン戦争でも無力さをまざまざと見せつけた。
トランプ訪中目前のコメント
⑥ アメリカメディア:米中関係
「中米関係は各方面に影響を与え、世界全体に波及するものであり、両国が交流を持たないことは誤解や誤った判断を招くだけであり、対立や衝突に向かうことは世界全体に悪影響を及ぼす。中米はいずれも大国であり、互いを変えることはできないが、付き合い方を変えることはできる。それは相互尊重の態度を堅持し、平和共存の最低ラインを守り、協力とウィンウィンの展望を追求することだ。これこそが両国国民の利益に合致し、国際社会の期待にも応えるものである。
心強く感じるのは、両国首脳が自ら率先して行動し、最高レベルで良好な交流を維持し、米中関係の改善と発展に重要な戦略的保証を提供し、また米中関係が浮き沈みを経験しながらも全体として安定を実現するよう推進していることだ。今年は中米関係の『重要な年』であり、ハイレベル交流の議題はすでにテーブルの上に載っている。今必要なのは、双方が周到な準備を整え、適切な環境を整え、存在する相違を管理し、不必要な干渉を排除することだ。
中国の態度は常に積極的かつ開放的であり、アメリカ側も歩み寄ることが大切だ。双方が誠意をもって接し、信頼をもって交流すれば、協力のリストを絶えず拡大し、問題のリストを継続的に縮小できるはずだ。両国首脳の戦略的リーダーシップのもと、両国民が満足する成果を収め、国際社会が歓迎するコンセンサスを達成し、2026年を中米関係が健全で安定的かつ持続可能な発展に向かう象徴的な年にしようではないか」
これは、きっと太平洋の向こうのトランプ大統領に向けたメッセージだろう。3月31日に訪中予定だからだ。質問に立った中国系のアメリカ人記者が、英語と中国語で同じ質問を繰り返すと、王外相は「通訳の仕事までしてくれてありがとう」と目を細めた。1時間26分の会見で唯一、場が和んだ瞬間だった。
⑥ アメリカメディア:米中関係
「中米関係は各方面に影響を与え、世界全体に波及するものであり、両国が交流を持たないことは誤解や誤った判断を招くだけであり、対立や衝突に向かうことは世界全体に悪影響を及ぼす。中米はいずれも大国であり、互いを変えることはできないが、付き合い方を変えることはできる。それは相互尊重の態度を堅持し、平和共存の最低ラインを守り、協力とウィンウィンの展望を追求することだ。これこそが両国国民の利益に合致し、国際社会の期待にも応えるものである。
心強く感じるのは、両国首脳が自ら率先して行動し、最高レベルで良好な交流を維持し、米中関係の改善と発展に重要な戦略的保証を提供し、また米中関係が浮き沈みを経験しながらも全体として安定を実現するよう推進していることだ。今年は中米関係の『重要な年』であり、ハイレベル交流の議題はすでにテーブルの上に載っている。今必要なのは、双方が周到な準備を整え、適切な環境を整え、存在する相違を管理し、不必要な干渉を排除することだ。
中国の態度は常に積極的かつ開放的であり、アメリカ側も歩み寄ることが大切だ。双方が誠意をもって接し、信頼をもって交流すれば、協力のリストを絶えず拡大し、問題のリストを継続的に縮小できるはずだ。両国首脳の戦略的リーダーシップのもと、両国民が満足する成果を収め、国際社会が歓迎するコンセンサスを達成し、2026年を中米関係が健全で安定的かつ持続可能な発展に向かう象徴的な年にしようではないか」
これは、きっと太平洋の向こうのトランプ大統領に向けたメッセージだろう。3月31日に訪中予定だからだ。質問に立った中国系のアメリカ人記者が、英語と中国語で同じ質問を繰り返すと、王外相は「通訳の仕事までしてくれてありがとう」と目を細めた。1時間26分の会見で唯一、場が和んだ瞬間だった。
周辺外交を自画自賛
⑦ パキスタン通信:周辺外交
「助け合いは中国の伝統であり、隣国と友好関係を築くことは中国の文化だ。中国は常に周辺地域を外交全体の最優先の位置に置いている。習近平主席は『友好・誠実・恩恵・包容』という周辺外交理念を提唱し、党中央は昨年初めて周辺工作会議を開催、『周辺運命共同体』構築の目標を打ち出した。これは中国が周辺地域に対する認識と重視を絶えず深化させていることを示しており、周辺諸国からも歓迎と支持を得ている。
現在、世界は多事の時を迎えているが、アジア地域は依然として全体的に安定と急速な発展を維持しており、過去1年間の世界経済成長への寄与率は60%を超えた。この状況は容易に得られたものではなく、中国と周辺国が共に努力した結果である。
考えてみてほしい。もし中国が一部の大国のように、周辺地域で勢力圏を画定させたり、陣営の対立を煽(あお)ったり、隣国を犠牲にしたりしていたら、アジア情勢は今日のように安定していただろうか? 国際社会はアジアの発展の機会を共有できただろうか?
事実が証明しているように、中国は常に地域の安全と安定の礎(いしづえ)であり、発展と繁栄のエンジンであり、アジアの共通価値を実践する存在である。このような役割を果たせていることを大変喜ばしく思う」
ものすごい自画自賛だが、それならばいま中国が、日本や台湾、フィリピンにやっていることは何なのだろう?
⑦ パキスタン通信:周辺外交
「助け合いは中国の伝統であり、隣国と友好関係を築くことは中国の文化だ。中国は常に周辺地域を外交全体の最優先の位置に置いている。習近平主席は『友好・誠実・恩恵・包容』という周辺外交理念を提唱し、党中央は昨年初めて周辺工作会議を開催、『周辺運命共同体』構築の目標を打ち出した。これは中国が周辺地域に対する認識と重視を絶えず深化させていることを示しており、周辺諸国からも歓迎と支持を得ている。
現在、世界は多事の時を迎えているが、アジア地域は依然として全体的に安定と急速な発展を維持しており、過去1年間の世界経済成長への寄与率は60%を超えた。この状況は容易に得られたものではなく、中国と周辺国が共に努力した結果である。
考えてみてほしい。もし中国が一部の大国のように、周辺地域で勢力圏を画定させたり、陣営の対立を煽(あお)ったり、隣国を犠牲にしたりしていたら、アジア情勢は今日のように安定していただろうか? 国際社会はアジアの発展の機会を共有できただろうか?
事実が証明しているように、中国は常に地域の安全と安定の礎(いしづえ)であり、発展と繁栄のエンジンであり、アジアの共通価値を実践する存在である。このような役割を果たせていることを大変喜ばしく思う」
ものすごい自画自賛だが、それならばいま中国が、日本や台湾、フィリピンにやっていることは何なのだろう?
イラン戦争を予期できなかった
⑧ 中国新聞社:中国人と中国企業の海外進出
「過去1年間、われわれは海外の中国公民及び組織に関わる重大な突発事件を100件以上処理し、領事保護・支援案件7万9000件以上を処理し、領事保護ホットラインで60万件以上の電話対応を行い、海外安全注意報を3000件以上流し、アフリカで拉致・誘拐された同胞50人以上を救出し、周辺国と連携してネット賭博・電信詐欺を取り締まり、数万人の不法滞在者を送還・帰国させた。
まさに今この瞬間も、イランや湾岸諸国の大使館・領事館では、中国国民の避難と安全確保のために尽力している。五星紅旗(中国国旗)が翻る場所には必ず中国外交官が見守り、同胞の期待と要望がある場所には必ず党と政府の温もりと気遣いが感じられると言える。海外の中国同胞たちに伝えたい。あなたの目の前には世界の混乱が渦巻いているが、あなたの背後に立つ祖国は泰山(山東省にある聖山)のように揺るぎない」
たしかに私も北京駐在員をしていた時分、海外出張に出ると、出張先の空港に降りたとたんに、中国の携帯電話に中国外交部からのメッセージと緊急連絡先を受け取っていた。日本政府からは何も来ないので、感心していたものだ。
だがイラン戦争に関しては、明らかに中国政府は「開戦」の情報を取れていなかった。そのため4000人のイラン在住中国人は、大混乱に陥った。
⑧ 中国新聞社:中国人と中国企業の海外進出
「過去1年間、われわれは海外の中国公民及び組織に関わる重大な突発事件を100件以上処理し、領事保護・支援案件7万9000件以上を処理し、領事保護ホットラインで60万件以上の電話対応を行い、海外安全注意報を3000件以上流し、アフリカで拉致・誘拐された同胞50人以上を救出し、周辺国と連携してネット賭博・電信詐欺を取り締まり、数万人の不法滞在者を送還・帰国させた。
まさに今この瞬間も、イランや湾岸諸国の大使館・領事館では、中国国民の避難と安全確保のために尽力している。五星紅旗(中国国旗)が翻る場所には必ず中国外交官が見守り、同胞の期待と要望がある場所には必ず党と政府の温もりと気遣いが感じられると言える。海外の中国同胞たちに伝えたい。あなたの目の前には世界の混乱が渦巻いているが、あなたの背後に立つ祖国は泰山(山東省にある聖山)のように揺るぎない」
たしかに私も北京駐在員をしていた時分、海外出張に出ると、出張先の空港に降りたとたんに、中国の携帯電話に中国外交部からのメッセージと緊急連絡先を受け取っていた。日本政府からは何も来ないので、感心していたものだ。
だがイラン戦争に関しては、明らかに中国政府は「開戦」の情報を取れていなかった。そのため4000人のイラン在住中国人は、大混乱に陥った。
グローバルサウスの盟主を自任
⑨ 中国日報:グローバルサウス(新興国)
「グローバルサウスの集団的な台頭は、世界の大転換を象徴する鮮明な兆候である。過去40年で、グローバルサウスの経済総量は世界の24%から40%以上に上昇し、世界の多極化プロセスを推進する重要な原動力となった。現在、覇権主義や強権政治が横行し、現行の国際秩序に深刻な打撃を与えている。グローバルサウスは連携を強化し、自らの正当な権益を共同で守り、自主的な発展の空間を共に開拓すべきである。
世界が混乱と変動に包まれるほど、われわれは自信を持ち、団結して協力し、平和・発展・協力・共勝の旗を共に掲げなければならない。さらにBRICS(主要新興国)、上海協力機構(SCO)、『77カ国グループ(発展途上国の準連盟)と中国』といった重要なプラットフォームを活用し、平和のために声を上げ、発展に力を注ぐべきだ。
多国間主義はグローバルサウスの『印籠(いんろう)』だ。真の多国間主義を実践し、国連を中核とする国際システムと国際法を基盤とする国際秩序を守り抜くよう推進すべきだ。
中国は常にグローバルサウスを心に留め、グローバルサウスに根ざしており、共に人類運命共同体の構築を推進していく」
中国はアメリカとの対抗上、「グローバルサウスの盟主」を担おうとしている。だが世界が欲しているのは、中国のリーダーシップというよりチャイナマネーであるように思えてならない。
⑨ 中国日報:グローバルサウス(新興国)
「グローバルサウスの集団的な台頭は、世界の大転換を象徴する鮮明な兆候である。過去40年で、グローバルサウスの経済総量は世界の24%から40%以上に上昇し、世界の多極化プロセスを推進する重要な原動力となった。現在、覇権主義や強権政治が横行し、現行の国際秩序に深刻な打撃を与えている。グローバルサウスは連携を強化し、自らの正当な権益を共同で守り、自主的な発展の空間を共に開拓すべきである。
世界が混乱と変動に包まれるほど、われわれは自信を持ち、団結して協力し、平和・発展・協力・共勝の旗を共に掲げなければならない。さらにBRICS(主要新興国)、上海協力機構(SCO)、『77カ国グループ(発展途上国の準連盟)と中国』といった重要なプラットフォームを活用し、平和のために声を上げ、発展に力を注ぐべきだ。
多国間主義はグローバルサウスの『印籠(いんろう)』だ。真の多国間主義を実践し、国連を中核とする国際システムと国際法を基盤とする国際秩序を守り抜くよう推進すべきだ。
中国は常にグローバルサウスを心に留め、グローバルサウスに根ざしており、共に人類運命共同体の構築を推進していく」
中国はアメリカとの対抗上、「グローバルサウスの盟主」を担おうとしている。だが世界が欲しているのは、中国のリーダーシップというよりチャイナマネーであるように思えてならない。
急接近する中国と欧州
⑩ スペインメディア:中国・欧州関係
「昨年来、中国と欧州の関係は相次いで回復の兆しを見せている。貿易総額は1兆ドルを超え、200万人以上の欧州観光客がビザ免除で訪中し、欧州の指導者が相次いで訪中するなど、相互交流は日増しに緊密化しており、新たな協力協定も数多く締結された。
われわれは一貫して、欧州が多極化構造における当然の一極であり、国際秩序の安定を維持する重要な力であり、中国式現代化を実現する重要なパートナーであると認識している。中欧関係が安定し、良好に発展するためには、欧州が中国に対する正しい認識を持つことがカギである。
ますます多くの欧州の識者が、中国は競争相手ではなくグローバルなパートナーであると認識していることに注目している。特に若い世代は中国をより客観的かつ積極的に見ている。中欧の経済貿易の本質は利点の相互補完関係だ。欧州の友人たちが保護主義の『小さな屋根裏部屋』から出て、中国市場の『ジム』に来て、ここで筋力を強化し競争力を高めることを歓迎する」
西側首脳がこのところ、急速に「北京詣(もう)で」に走っている。昨年末から、フランス・アイルランド・カナダ・イギリス・オランダ・ドイツ……。これは、「3大国を同時に『敵』には回せない」という論理によるものだ。プーチンのロシアは完全な敵、トランプのアメリカは敵になりつつある、というわけで中国を掴まえておこうとするのだ。日本としては注視していく必要がある。
⑩ スペインメディア:中国・欧州関係
「昨年来、中国と欧州の関係は相次いで回復の兆しを見せている。貿易総額は1兆ドルを超え、200万人以上の欧州観光客がビザ免除で訪中し、欧州の指導者が相次いで訪中するなど、相互交流は日増しに緊密化しており、新たな協力協定も数多く締結された。
われわれは一貫して、欧州が多極化構造における当然の一極であり、国際秩序の安定を維持する重要な力であり、中国式現代化を実現する重要なパートナーであると認識している。中欧関係が安定し、良好に発展するためには、欧州が中国に対する正しい認識を持つことがカギである。
ますます多くの欧州の識者が、中国は競争相手ではなくグローバルなパートナーであると認識していることに注目している。特に若い世代は中国をより客観的かつ積極的に見ている。中欧の経済貿易の本質は利点の相互補完関係だ。欧州の友人たちが保護主義の『小さな屋根裏部屋』から出て、中国市場の『ジム』に来て、ここで筋力を強化し競争力を高めることを歓迎する」
西側首脳がこのところ、急速に「北京詣(もう)で」に走っている。昨年末から、フランス・アイルランド・カナダ・イギリス・オランダ・ドイツ……。これは、「3大国を同時に『敵』には回せない」という論理によるものだ。プーチンのロシアは完全な敵、トランプのアメリカは敵になりつつある、というわけで中国を掴まえておこうとするのだ。日本としては注視していく必要がある。
パレスチナ問題の理想論
⑪ CCTV系列:ガザ地区(パレスチナ)
「パレスチナ問題を解決する普遍的に認められた合理的な方案は、『2国家解決案』(イスラエルとパレスチナの2ヵ国承認)のみだ。国際社会はパレスチナ問題が再び周辺化されることを容認できない。国連はこのプロセスにおいて主導的役割を果たす責任を一層強く負っている。
動乱と戦争はパレスチナ民衆の宿命ではない。世界の他の地域の人民と同様、パレスチナにも戦火から免れ、平和的に発展する正当な権利がある。中国は責任ある大国として、これまで通りパレスチナが民族の正当な権利を求める正義の事業を支援し、国際社会がパレスチナ人民に公正な扱いをもたらすよう推進する」
「2国家解決案」は日本も賛成しているのに、アメリカに気を遣って煮え切らない。だが今回のイラン戦争で、パレスチナ建国はますます遠のいてしまった。
⑪ CCTV系列:ガザ地区(パレスチナ)
「パレスチナ問題を解決する普遍的に認められた合理的な方案は、『2国家解決案』(イスラエルとパレスチナの2ヵ国承認)のみだ。国際社会はパレスチナ問題が再び周辺化されることを容認できない。国連はこのプロセスにおいて主導的役割を果たす責任を一層強く負っている。
動乱と戦争はパレスチナ民衆の宿命ではない。世界の他の地域の人民と同様、パレスチナにも戦火から免れ、平和的に発展する正当な権利がある。中国は責任ある大国として、これまで通りパレスチナが民族の正当な権利を求める正義の事業を支援し、国際社会がパレスチナ人民に公正な扱いをもたらすよう推進する」
「2国家解決案」は日本も賛成しているのに、アメリカに気を遣って煮え切らない。だが今回のイラン戦争で、パレスチナ建国はますます遠のいてしまった。
「中国は覇権を握らない」
⑫ 全米ラジオ:G2時代
「中国とアメリカは確かに世界に重大な影響力を持っている。しかし忘れてはならないのは、地球上には190カ国以上が存在し、世界の歴史は常に各国が共に書き記し、人類の未来は常に各国の人々が共に創造してきたということだ。多様性の共生こそが人類社会の本来の姿であり、多極共存こそが国際秩序のあるべき姿である。
歴史を振り返れば、大国による覇権争いや陣営対立のたびに、人類は災難と苦痛を被ってきた。中国の憲法は明確に、独立自主の外交政策を堅持し、平和的発展の道を歩むことを規定している。中国の指導者は国際的に繰り返し強調してきたが、国際情勢がどう変化しようとも、自国の発展がどの段階に至ろうとも、中国は決して覇権を握らず、決して拡張しない。
中国の提案は、各国が平等で国連を中心とした秩序ある多極化世界の構築である。大国は多くの資源と大きな能力を有するため、より一層の度量と責任感を示し、率先してルールを守り、信用を重んじ、法の支配に従うべきである」
東南アジアの外交官が以前、こんなことを言っていた。「中国の理想はこの上なく崇高で、行動はこの上なくえげつない」。
⑫ 全米ラジオ:G2時代
「中国とアメリカは確かに世界に重大な影響力を持っている。しかし忘れてはならないのは、地球上には190カ国以上が存在し、世界の歴史は常に各国が共に書き記し、人類の未来は常に各国の人々が共に創造してきたということだ。多様性の共生こそが人類社会の本来の姿であり、多極共存こそが国際秩序のあるべき姿である。
歴史を振り返れば、大国による覇権争いや陣営対立のたびに、人類は災難と苦痛を被ってきた。中国の憲法は明確に、独立自主の外交政策を堅持し、平和的発展の道を歩むことを規定している。中国の指導者は国際的に繰り返し強調してきたが、国際情勢がどう変化しようとも、自国の発展がどの段階に至ろうとも、中国は決して覇権を握らず、決して拡張しない。
中国の提案は、各国が平等で国連を中心とした秩序ある多極化世界の構築である。大国は多くの資源と大きな能力を有するため、より一層の度量と責任感を示し、率先してルールを守り、信用を重んじ、法の支配に従うべきである」
東南アジアの外交官が以前、こんなことを言っていた。「中国の理想はこの上なく崇高で、行動はこの上なくえげつない」。
米中のラテンアメリカ争奪戦
⑬ ブラジルメディア:中国・ラテンアメリカ関係
「21世紀の国際舞台で、19世紀の古芝居を再び上演すべきではない。ラテンアメリカの資源はラテンアメリカの人々に属し、ラテンアメリカ諸国がどの道を歩むかは、ラテンアメリカの人々自身が選択し、どの国と友好関係を築くかは、ラテンアメリカ諸国自身が決めるべきだ。
過去半世紀余りで中国と中南米関係が急速に発展したカギは、中国が常にラテンアメリカの人々を尊重し、ラテンアメリカ各国と平等に接し、互恵・ウィンウィンを堅持してきた点にある。中国は決して地政学的な駆け引きを行わず、他国の内政に干渉せず、陣営の選択を要求することもない。昨年(5月12日)の中国・ラテンアメリカフォーラム閣僚級会議では、『団結・発展・文明・平和・民心』の5大プロジェクトを立ち上げ、中国とラテンアメリカが共に近代化へ向かう青写真を描いた」
中国は輸入の「脱アメリカ」の活路を中南米に見出している。「親台湾7ヵ国」をひっくり返そうともしている。1月にはアメリカが「親中国」のベネズエラの利権を奪ったが、これからも角逐が続くだろう。今年最大のヤマ場は、10月のブラジル大統領選挙である。
⑬ ブラジルメディア:中国・ラテンアメリカ関係
「21世紀の国際舞台で、19世紀の古芝居を再び上演すべきではない。ラテンアメリカの資源はラテンアメリカの人々に属し、ラテンアメリカ諸国がどの道を歩むかは、ラテンアメリカの人々自身が選択し、どの国と友好関係を築くかは、ラテンアメリカ諸国自身が決めるべきだ。
過去半世紀余りで中国と中南米関係が急速に発展したカギは、中国が常にラテンアメリカの人々を尊重し、ラテンアメリカ各国と平等に接し、互恵・ウィンウィンを堅持してきた点にある。中国は決して地政学的な駆け引きを行わず、他国の内政に干渉せず、陣営の選択を要求することもない。昨年(5月12日)の中国・ラテンアメリカフォーラム閣僚級会議では、『団結・発展・文明・平和・民心』の5大プロジェクトを立ち上げ、中国とラテンアメリカが共に近代化へ向かう青写真を描いた」
中国は輸入の「脱アメリカ」の活路を中南米に見出している。「親台湾7ヵ国」をひっくり返そうともしている。1月にはアメリカが「親中国」のベネズエラの利権を奪ったが、これからも角逐が続くだろう。今年最大のヤマ場は、10月のブラジル大統領選挙である。
「一帯一路」の行方
⑭ 新華社通信:第15次5ヵ年計画(2026年~2030年)
「今年は第15次5ヵ年計画の初年度にあたり、外交の重点は3分野に置く。第一に、ハイレベルの開放を継続する。『一帯一路』の共同建設のハイクオリティな発展を推進し、ハイレベルの自由貿易地域ネットワークを拡大し、サプライチェーンの安定と円滑な流通を維持し、『走出去』(ゾウチューチュイ=中国企業の海外進出)に向けた公平で開放的かつ非差別的なビジネス環境の確保に努める。
第二に、人的交流の『高速レーン』をさらに拡充する。すでに50カ国に対して一方的なビザ免除を実施し、29カ国とは全面的な相互ビザ免除を実現しており、昨年のビザ免除による外国人入国者の割合は73%に達した。
第三に、開放と融通の新たな窓口を構築し続ける。地方が国際資源と連携し、ガバナンス経験を交流し、対外協力を拡大することを支援し、外交が地方の発展をより良く促進できるようにする」
「カネの切れ目が縁の切れ目」とばかりに、習近平政権が2013年から進めている広域経済圏構想「一帯一路」は、中国経済の失速と共に岐路に立たされているように見える。国際交流拡大も謳っているが、日中の国際交流は断絶したままだ。
⑭ 新華社通信:第15次5ヵ年計画(2026年~2030年)
「今年は第15次5ヵ年計画の初年度にあたり、外交の重点は3分野に置く。第一に、ハイレベルの開放を継続する。『一帯一路』の共同建設のハイクオリティな発展を推進し、ハイレベルの自由貿易地域ネットワークを拡大し、サプライチェーンの安定と円滑な流通を維持し、『走出去』(ゾウチューチュイ=中国企業の海外進出)に向けた公平で開放的かつ非差別的なビジネス環境の確保に努める。
第二に、人的交流の『高速レーン』をさらに拡充する。すでに50カ国に対して一方的なビザ免除を実施し、29カ国とは全面的な相互ビザ免除を実現しており、昨年のビザ免除による外国人入国者の割合は73%に達した。
第三に、開放と融通の新たな窓口を構築し続ける。地方が国際資源と連携し、ガバナンス経験を交流し、対外協力を拡大することを支援し、外交が地方の発展をより良く促進できるようにする」
「カネの切れ目が縁の切れ目」とばかりに、習近平政権が2013年から進めている広域経済圏構想「一帯一路」は、中国経済の失速と共に岐路に立たされているように見える。国際交流拡大も謳っているが、日中の国際交流は断絶したままだ。
旺盛なアフリカ外交
⑮ ナイジェリアメディア:中国・アフリカ関係
「中国の外相は新年最初の訪問先として、必ずアフリカを選ぶという方針を36年間一貫して堅持してきた。私が今年初めにエチオピアを訪問した際、現地の人々は周恩来首相が当時アフリカを訪問した感動的な場面を懐かしんだ。タンザニアでは、中国が支援したタンザニア・ザンビア鉄道建設の美談が広く語り継がれており、多くの若い中国人技術者が尊い命を捧げ、その地に眠っている。
今年に入って最初の2か月だけで、習近平主席はアフリカの兄弟たちに3通の書簡を送っている。第一通は『中国アフリカ人文交流年』開幕式への祝賀書簡、第二通はジンバブエ解放闘争の古参戦士への返書、第三通は14年連続で送られたアフリカ連合(AU)首脳会議への祝電である。
今年は第一に、中国・アフリカ運命共同体の構築が新たな一歩を踏み出す。第二に、中国は5月1日からアフリカ向け全品目(100%税目)のゼロ関税を実施する。第三に、『中アフリカ人文交流年』が幕を開け、年内には約600件の多彩な交流イベントが開催される」
私は中国外交を40年近く見てきたが、たしかに中国のアフリカ外交が恐るべきものがある。すでに30年ほど前に私が北京大学に留学した当時から、留学生寮はアフリカ政府高官の子弟たちの巣窟だった。新華社通信はアフリカで国交のある53ヵ国すべてに特派員を置いていて、彼らは日々、中国語・英語・フランス語で記事を配信している。日本がいくら中国をライバル視しても、ことアフリカ外交に関しては一朝一夕に追いつけるものではない。
⑮ ナイジェリアメディア:中国・アフリカ関係
「中国の外相は新年最初の訪問先として、必ずアフリカを選ぶという方針を36年間一貫して堅持してきた。私が今年初めにエチオピアを訪問した際、現地の人々は周恩来首相が当時アフリカを訪問した感動的な場面を懐かしんだ。タンザニアでは、中国が支援したタンザニア・ザンビア鉄道建設の美談が広く語り継がれており、多くの若い中国人技術者が尊い命を捧げ、その地に眠っている。
今年に入って最初の2か月だけで、習近平主席はアフリカの兄弟たちに3通の書簡を送っている。第一通は『中国アフリカ人文交流年』開幕式への祝賀書簡、第二通はジンバブエ解放闘争の古参戦士への返書、第三通は14年連続で送られたアフリカ連合(AU)首脳会議への祝電である。
今年は第一に、中国・アフリカ運命共同体の構築が新たな一歩を踏み出す。第二に、中国は5月1日からアフリカ向け全品目(100%税目)のゼロ関税を実施する。第三に、『中アフリカ人文交流年』が幕を開け、年内には約600件の多彩な交流イベントが開催される」
私は中国外交を40年近く見てきたが、たしかに中国のアフリカ外交が恐るべきものがある。すでに30年ほど前に私が北京大学に留学した当時から、留学生寮はアフリカ政府高官の子弟たちの巣窟だった。新華社通信はアフリカで国交のある53ヵ国すべてに特派員を置いていて、彼らは日々、中国語・英語・フランス語で記事を配信している。日本がいくら中国をライバル視しても、ことアフリカ外交に関しては一朝一夕に追いつけるものではない。
経済のグローバル化を謳う
⑯ 人民日報:経済のグローバル化
「世界経済は逆風に直面し、グローバル化に逆流が生じている。一部の国が関税障壁を乱立させ、分断・脱却を図る行為は、薪を抱えて火を消そうとするようなもので、結局は自らを傷つけることになる。習近平主席が述べたように、世界経済という大海を孤立した小さな湖に戻すことは不可能であり、歴史の潮流にも逆行する。保護主義に走るのは、自らを暗い部屋に閉じ込めるようなもので、一時的に風雨を避けられたように見えても、実際には日光と空気を遮断してしまう。
習主席はこのため、包摂的で公平な経済のグローバル化の推進を提唱し、その目標は経済グローバル化の『ケーキ』を絶えず大きくし、より公平に分配することだ。原則はどの国も取り残さず、貧富の格差を拡大させないことだ」
いまやかつてグローバル化の推進役だったアメリカが保護貿易に走り、中国がグローバル化の旗振り役になった。私がいま注視しているのは、アメリカで「トランプ的な現象」が一過性なのか、それとも次世代まで続くのかということだ。
⑯ 人民日報:経済のグローバル化
「世界経済は逆風に直面し、グローバル化に逆流が生じている。一部の国が関税障壁を乱立させ、分断・脱却を図る行為は、薪を抱えて火を消そうとするようなもので、結局は自らを傷つけることになる。習近平主席が述べたように、世界経済という大海を孤立した小さな湖に戻すことは不可能であり、歴史の潮流にも逆行する。保護主義に走るのは、自らを暗い部屋に閉じ込めるようなもので、一時的に風雨を避けられたように見えても、実際には日光と空気を遮断してしまう。
習主席はこのため、包摂的で公平な経済のグローバル化の推進を提唱し、その目標は経済グローバル化の『ケーキ』を絶えず大きくし、より公平に分配することだ。原則はどの国も取り残さず、貧富の格差を拡大させないことだ」
いまやかつてグローバル化の推進役だったアメリカが保護貿易に走り、中国がグローバル化の旗振り役になった。私がいま注視しているのは、アメリカで「トランプ的な現象」が一過性なのか、それとも次世代まで続くのかということだ。
再度日本を猛烈批判
⑰ 共同通信:日中関係
「中日関係の行方は、日本側の選択にかかっていると言える。
昨年は、中国人民抗日戦争勝利80周年に当たった。この特別な年に日本がすべきだったのは、台湾の侵略と植民地化(1895年~1945年)を含む過去の誤った道を深く反省することだった。しかし日本の現職のリーダーは、台湾有事になれば日本の『存立危機事態』を構成し、これに基づいていわゆる集団的自衛権を行使できると主張した。周知の通り、自衛権の行使は自国が武力攻撃を受けたことを前提とする。
私は問いたい。台湾問題は中国の内政であるのに、日本に干渉する資格があるのか? 中国の台湾地域で事態が発生した場合、日本に自衛権を行使する権限があるのか? いわゆる集団的自衛権は、交戦権を放棄すると規定した平和憲法を骨抜きにすることを意味しないか?
かつて日本の軍国主義が『存立危機事態』を口実に対外侵略を仕掛けたことを想起すれば、中国とアジア各国の人々が高度な警戒と憂慮を抱かずにはいられない。日本は一体、どこへ向かおうとしているのか?
今年はまた別の80周年にあたる。すなわち東京裁判開廷80周年だ。80年前、11カ国の裁判官が2年半に及ぶ審理を経て、膨大な確固たる証拠をもって日本軍国主義が積み重ねた罪状を明らかにした。東京裁判は人類の良心によって裁き、歴史の公正さによって裁いたのだ。
80年後の今日、歴史は再び日本に内省の機会を与えている。歴史を鑑(かがみ)とすれば興亡の道理が分かり、過去の教訓を忘れなければ未来の指針となる。広範な日本国民が目を覚まし、こんにち再び何人かが、身の程知らずで過ちを繰り返すのを許さないことを望む。
すでに発展し強大化した中国と14億の中国人民も、いかなる者が植民地主義を擁護し、侵略を正当化することを決して許さないのだ」
この回答だけは、省略せずに全訳した。王毅外相は先月14日にも、ミュンヘン安全保障会議の席上で、強烈な日本批判をぶっている。
王外相の怒りは、いわば習近平主席の怒りを「代弁」したものなので、日本としてはどうにかして習主席の怒りを解くか、それとも「中国との関係悪化はやむなし」と開き直って正面突破を図るかである。いずれにしてもボールは日本側にある。
⑰ 共同通信:日中関係
「中日関係の行方は、日本側の選択にかかっていると言える。
昨年は、中国人民抗日戦争勝利80周年に当たった。この特別な年に日本がすべきだったのは、台湾の侵略と植民地化(1895年~1945年)を含む過去の誤った道を深く反省することだった。しかし日本の現職のリーダーは、台湾有事になれば日本の『存立危機事態』を構成し、これに基づいていわゆる集団的自衛権を行使できると主張した。周知の通り、自衛権の行使は自国が武力攻撃を受けたことを前提とする。
私は問いたい。台湾問題は中国の内政であるのに、日本に干渉する資格があるのか? 中国の台湾地域で事態が発生した場合、日本に自衛権を行使する権限があるのか? いわゆる集団的自衛権は、交戦権を放棄すると規定した平和憲法を骨抜きにすることを意味しないか?
かつて日本の軍国主義が『存立危機事態』を口実に対外侵略を仕掛けたことを想起すれば、中国とアジア各国の人々が高度な警戒と憂慮を抱かずにはいられない。日本は一体、どこへ向かおうとしているのか?
今年はまた別の80周年にあたる。すなわち東京裁判開廷80周年だ。80年前、11カ国の裁判官が2年半に及ぶ審理を経て、膨大な確固たる証拠をもって日本軍国主義が積み重ねた罪状を明らかにした。東京裁判は人類の良心によって裁き、歴史の公正さによって裁いたのだ。
80年後の今日、歴史は再び日本に内省の機会を与えている。歴史を鑑(かがみ)とすれば興亡の道理が分かり、過去の教訓を忘れなければ未来の指針となる。広範な日本国民が目を覚まし、こんにち再び何人かが、身の程知らずで過ちを繰り返すのを許さないことを望む。
すでに発展し強大化した中国と14億の中国人民も、いかなる者が植民地主義を擁護し、侵略を正当化することを決して許さないのだ」
この回答だけは、省略せずに全訳した。王毅外相は先月14日にも、ミュンヘン安全保障会議の席上で、強烈な日本批判をぶっている。
王外相の怒りは、いわば習近平主席の怒りを「代弁」したものなので、日本としてはどうにかして習主席の怒りを解くか、それとも「中国との関係悪化はやむなし」と開き直って正面突破を図るかである。いずれにしてもボールは日本側にある。
注目が薄れる南シナ海
⑱ インドネシアメディア:南シナ海
「南シナ海は現在、世界で最も貨物輸送が活発で、航行が最も安全で、通行が最も自由な海域である。中国はインドネシアと海洋共同開発について深く協議し、マレーシアとは海洋問題に関する二国間対話を開催し、ベトナムとは漁業の持続可能な発展に向けた協力を展開した。つい先日、中国海警局は南シナ海で遭難したフィリピン人船員10人以上を救助した。これは、平和・協力・友好こそが南シナ海の新たなナラティブ(物語)であり、波風を立てる行為は人々に受け入れられず、無用な争いを起こす行為にはもはや市場がないことを十分に示している。
南シナ海の長期的な安定を実現するには、依然として強固な制度的保障が必要だ。『南シナ海行動宣言』の効果的な実施を継続する上で、『南シナ海行動規範』の協議は重要な段階に入っており、関係各国は今年中の協議完了を期待している。中国は自信と決意を持って、各関係国と共に実効性のある『黄金のルール』を提供していく。フィリピンに対しては、今年ASEAN議長国を務める期間中、自らが担う責任を自覚し、一国の利益に惑わされることなく、あるべき責任感を示し、地域の平和と安定の促進に積極的かつ建設的な役割を果たすことを期待する」
最近は世界中が戦乱に満ちてきたので、南シナ海はあまりニュースにならないが、中国とフィリピンの「衝突」は激化している。そのフィリピンが一番頼りにするのはアメリカだが、バイデン前政権の時でさえ、ハリス副大統領に任せっぱなしだったほどで、ましてやいまのトランプ政権はとんと関心がない。すると次に頼るのは近隣の日本であり、台湾問題と同様、日本の役割が問われている。
⑱ インドネシアメディア:南シナ海
「南シナ海は現在、世界で最も貨物輸送が活発で、航行が最も安全で、通行が最も自由な海域である。中国はインドネシアと海洋共同開発について深く協議し、マレーシアとは海洋問題に関する二国間対話を開催し、ベトナムとは漁業の持続可能な発展に向けた協力を展開した。つい先日、中国海警局は南シナ海で遭難したフィリピン人船員10人以上を救助した。これは、平和・協力・友好こそが南シナ海の新たなナラティブ(物語)であり、波風を立てる行為は人々に受け入れられず、無用な争いを起こす行為にはもはや市場がないことを十分に示している。
南シナ海の長期的な安定を実現するには、依然として強固な制度的保障が必要だ。『南シナ海行動宣言』の効果的な実施を継続する上で、『南シナ海行動規範』の協議は重要な段階に入っており、関係各国は今年中の協議完了を期待している。中国は自信と決意を持って、各関係国と共に実効性のある『黄金のルール』を提供していく。フィリピンに対しては、今年ASEAN議長国を務める期間中、自らが担う責任を自覚し、一国の利益に惑わされることなく、あるべき責任感を示し、地域の平和と安定の促進に積極的かつ建設的な役割を果たすことを期待する」
最近は世界中が戦乱に満ちてきたので、南シナ海はあまりニュースにならないが、中国とフィリピンの「衝突」は激化している。そのフィリピンが一番頼りにするのはアメリカだが、バイデン前政権の時でさえ、ハリス副大統領に任せっぱなしだったほどで、ましてやいまのトランプ政権はとんと関心がない。すると次に頼るのは近隣の日本であり、台湾問題と同様、日本の役割が問われている。
紆余曲折の中印関係
⑲ インドメディア:中印関係
「昨年8月に習近平主席とモディ首相が天津で会談し、(2024年10月のロシアの)カザン会談に続き、中印関係をさらなる発展に導いた。双方は両国指導者の重要な合意を着実に履行し、各レベルでの交流が強化され、二国間貿易は過去最高を更新し、人的交流は活発化しており、両国国民に確かな利益をもたらしている。
中印は互いに重要な隣国であり、ともにグローバルサウスに属し、深い人的交流の歴史と広範な共通利益を有している。必要なのは第一に、正しい戦略的認識を堅持し、『パートナーでありライバルではない』『互いの交流は機会であり脅威ではない』という位置づけを実践すること。第二に、友好的な隣国関係の方向性を堅持し、国境地域の平和と安定を共に維持すること。第三に、発展という最大の共通点に焦点を当て、実務協力を通じてより多くの目に見える成果を上げること。第四に、責任ある姿勢を示し、今後2年間に相次いでBRICS議長国を務めることを相互に支持し、より充実したBRICS協力を通じてグローバルサウスに新たな希望をもたらすことだ」
中印は2020年に国境地帯で軍事衝突したが、一昨年のカザン会談で持ち直した。両国ともに14億人を超える2大人口大国だが、人口ピラミッドで見る限り、勢いがあるのはインドであり、両国の角逐は続くだろう。その意味でも、日印関係は重要である。
⑲ インドメディア:中印関係
「昨年8月に習近平主席とモディ首相が天津で会談し、(2024年10月のロシアの)カザン会談に続き、中印関係をさらなる発展に導いた。双方は両国指導者の重要な合意を着実に履行し、各レベルでの交流が強化され、二国間貿易は過去最高を更新し、人的交流は活発化しており、両国国民に確かな利益をもたらしている。
中印は互いに重要な隣国であり、ともにグローバルサウスに属し、深い人的交流の歴史と広範な共通利益を有している。必要なのは第一に、正しい戦略的認識を堅持し、『パートナーでありライバルではない』『互いの交流は機会であり脅威ではない』という位置づけを実践すること。第二に、友好的な隣国関係の方向性を堅持し、国境地域の平和と安定を共に維持すること。第三に、発展という最大の共通点に焦点を当て、実務協力を通じてより多くの目に見える成果を上げること。第四に、責任ある姿勢を示し、今後2年間に相次いでBRICS議長国を務めることを相互に支持し、より充実したBRICS協力を通じてグローバルサウスに新たな希望をもたらすことだ」
中印は2020年に国境地帯で軍事衝突したが、一昨年のカザン会談で持ち直した。両国ともに14億人を超える2大人口大国だが、人口ピラミッドで見る限り、勢いがあるのはインドであり、両国の角逐は続くだろう。その意味でも、日印関係は重要である。
頼清徳政権も激烈に批判
⑳ チャイナレビュー通信:中台関係
「台湾は古来より中国の領土であり、過去・現在・未来を通じていかなる国家となる可能性も絶対にない。台湾の中国への返還は、中国人民抗日戦争の勝利の成果であり、第二次世界大戦の勝利の果実でもある。『カイロ宣言』『ポツダム宣言』『日本降伏文書』、国連総会第2758号決議など一連の国際法的文書が、台湾の地位を確固として確定している。国際社会で『二つの中国』『一つの中国、一つの台湾』を画策するいかなる企ても、必ず失敗に終わるだろう。
(台湾の)民進党当局が頑(かたく)なに『台湾独立』の分裂の立場を堅持していることが、台湾海峡の平和と安定を破壊する根源的な要因である。事実が繰り返し証明しているように、国際社会が『台湾独立』の分裂に反対する立場を鮮明にし、一つの中国原則を堅持する姿勢を強固にするほど、台湾海峡の平和と安定はより確かなものとなるのだ。
台湾問題は中国の内政であり、中国の核心的利益の中の核心である。この一線は越えられず、踏みにじられることも許されない。80年以上前にすでに返還された台湾を、再び中国から分離させようとするいかなる者、いかなる勢力も決して許さない。
国際社会は、すでに一つの中国を堅持するという圧倒的なコンセンサスを形成している。ますます多くの国々が中国の側に立ち、一つの中国の原則の堅持と、台湾が中国の領土であることを再確認するだけでなく、あらゆる『台湾独立』の分裂行為に明確に反対し、中国の統一の大業を支持している。これは、反『独』促統(独立反対・統一促進)が時代の流れに合致し、国際社会の期待にも沿うことを十分に示している。
台湾問題を解決し、祖国の完全な統一を実現する歴史的プロセスは、いかなる力も阻むことができない。これに順応する者は栄え、これに逆らう者は滅びるのだ」
台湾についての発言も、省略なく全訳した。台湾問題を注視する際に重要なのは、米中関係と中国人民解放軍の動向だと思う。
⑳ チャイナレビュー通信:中台関係
「台湾は古来より中国の領土であり、過去・現在・未来を通じていかなる国家となる可能性も絶対にない。台湾の中国への返還は、中国人民抗日戦争の勝利の成果であり、第二次世界大戦の勝利の果実でもある。『カイロ宣言』『ポツダム宣言』『日本降伏文書』、国連総会第2758号決議など一連の国際法的文書が、台湾の地位を確固として確定している。国際社会で『二つの中国』『一つの中国、一つの台湾』を画策するいかなる企ても、必ず失敗に終わるだろう。
(台湾の)民進党当局が頑(かたく)なに『台湾独立』の分裂の立場を堅持していることが、台湾海峡の平和と安定を破壊する根源的な要因である。事実が繰り返し証明しているように、国際社会が『台湾独立』の分裂に反対する立場を鮮明にし、一つの中国原則を堅持する姿勢を強固にするほど、台湾海峡の平和と安定はより確かなものとなるのだ。
台湾問題は中国の内政であり、中国の核心的利益の中の核心である。この一線は越えられず、踏みにじられることも許されない。80年以上前にすでに返還された台湾を、再び中国から分離させようとするいかなる者、いかなる勢力も決して許さない。
国際社会は、すでに一つの中国を堅持するという圧倒的なコンセンサスを形成している。ますます多くの国々が中国の側に立ち、一つの中国の原則の堅持と、台湾が中国の領土であることを再確認するだけでなく、あらゆる『台湾独立』の分裂行為に明確に反対し、中国の統一の大業を支持している。これは、反『独』促統(独立反対・統一促進)が時代の流れに合致し、国際社会の期待にも沿うことを十分に示している。
台湾問題を解決し、祖国の完全な統一を実現する歴史的プロセスは、いかなる力も阻むことができない。これに順応する者は栄え、これに逆らう者は滅びるのだ」
台湾についての発言も、省略なく全訳した。台湾問題を注視する際に重要なのは、米中関係と中国人民解放軍の動向だと思う。
習主席に捧げるメッセージ
21.環球時報:人類運命共同体
「習近平主席が提唱した『人類運命共同体』の構築は、大国の指導者としての先見の明と広い度量を示し、人類がどこへ向かうべきかという時代の問いに答えるものである。それは世界に、人類の敵はお互い同士ではなく、戦争・貧困・飢餓・不公正であることを伝えるためだ。各国の人々はますます、人類運命共同体の理念の時代的な価値と真理の力を実感している。それはまるで灯台のように、人類の前進の道を照らしている。
最近は、人類運命共同体を構築する理念が、人々の心に深く浸透し、100カ国以上の国と国際機関の支持を得て、国際世論の約8割の賛同を得ており、これを喜ばしく思う。40以上の国と地域組織が、運命共同体構築の取り組みに加わっている。
人類運命共同体の構築は、美しいビジョンであると同時に歴史的プロセスであり、世代を超えて継続的な努力と共同の取り組みが必要だ。中国は揺るぎない信念と実践的な行動をもって、各方面と手を携え、人類運命共同体のビジョンを絶えず現実のものとしていく」
「人類運命共同体」については、長広舌をぶったのだが、だいぶ省略してしまった。おそらく王毅外相は記者会見の最初と最後を、「習近平主席に捧げるメッセージ」としたかったのだろう。習近平主席に対する忠誠心という一点で見れば、本当に「偉大な外相」である。ただ冒頭にも記したように、声は掠(かす)れ、だいぶお疲れのようだった。>(以上「現代ビジネス」より引用)
「王毅外相86分会見21問21答全掲載「今年は東京裁判80周年だ!」」と題して近藤 大介(『現代ビジネス』編集次長)氏が王毅氏の演説を詳細に分析している。
21.環球時報:人類運命共同体
「習近平主席が提唱した『人類運命共同体』の構築は、大国の指導者としての先見の明と広い度量を示し、人類がどこへ向かうべきかという時代の問いに答えるものである。それは世界に、人類の敵はお互い同士ではなく、戦争・貧困・飢餓・不公正であることを伝えるためだ。各国の人々はますます、人類運命共同体の理念の時代的な価値と真理の力を実感している。それはまるで灯台のように、人類の前進の道を照らしている。
最近は、人類運命共同体を構築する理念が、人々の心に深く浸透し、100カ国以上の国と国際機関の支持を得て、国際世論の約8割の賛同を得ており、これを喜ばしく思う。40以上の国と地域組織が、運命共同体構築の取り組みに加わっている。
人類運命共同体の構築は、美しいビジョンであると同時に歴史的プロセスであり、世代を超えて継続的な努力と共同の取り組みが必要だ。中国は揺るぎない信念と実践的な行動をもって、各方面と手を携え、人類運命共同体のビジョンを絶えず現実のものとしていく」
「人類運命共同体」については、長広舌をぶったのだが、だいぶ省略してしまった。おそらく王毅外相は記者会見の最初と最後を、「習近平主席に捧げるメッセージ」としたかったのだろう。習近平主席に対する忠誠心という一点で見れば、本当に「偉大な外相」である。ただ冒頭にも記したように、声は掠(かす)れ、だいぶお疲れのようだった。>(以上「現代ビジネス」より引用)
「王毅外相86分会見21問21答全掲載「今年は東京裁判80周年だ!」」と題して近藤 大介(『現代ビジネス』編集次長)氏が王毅氏の演説を詳細に分析している。
詳細すぎて冗長な文だが、一読してみて王毅氏の言い分をそのまま掲載したのでは、と「編集者」としての近藤氏の立ち位置が少しばかり気になった。
全体を一読して「支離滅裂」との感を拭えない。王毅氏の認識は極めて歪で、自己中心的だ。彼の外交姿勢はまさに戦国時代の「遠交近攻」策そのものだ。中国の発展に尽力した日本の好意を無視して、「敵」認定して攻撃を続ける外国姿勢には呆れる。
その上で、中国の外国は全方位友好外交だと歯の浮くようなセリフを平気で吐く。アフリカが中国の友人だと、どの国を意識して発言しているのか首をひねる。すべてのアフリカ諸国に対して経済支援すると見せかけて債務の罠に嵌めて来たではないか。そのたるアフリカ諸国で中国人排斥運動が起きているではないか。
欧州諸国の首脳が相次いで北京を訪問しているのは事実だが、それで中国と欧州諸国の友好関係が深化していると云えるのだろうか。むしろ上手に撤退するための方策を探りに行っているのではないだろうか。
それは先進諸国の対中投資額を見れば明らかだ。先進諸国(日本、米国、欧州諸国)からの対中直接投資は、近年急速に減少しており、外資の「中国離れ」が鮮明になっています。2021年のピーク以降、投資額は大幅に縮小し、2024年には33年ぶりの低水準に達するなど、急減傾向が続いている。ただドイツは余りに対中投資に偏ったため抜き差しならない関係に陥っていて、ドイツ銀行は中国経済と運命を共にするのではないかと危ぶまれている。
また先進諸国はサプライチェーンのハブを中国を置いてきた、過度な世界経済はグローバル化から脱却しつつある。それは中国がサプライチェーンまでも政治利用したことから、中国のハブを置く危険性に気付き、そうした経済関係を清算しつつある。そのため、中国から先進諸国の企業が徹底し、「世界の工場」として我が世の春を謳歌した深圳や広東の外国企業進出で急速に発展した工業都市が「世界の工場の廃墟」になっている。
中国経済は引き返し不能な「債務超過」に陥り、金融機関は「不良資産」の償却どころか顧客の預金引き出しに応じられず窓口閉鎖する有様だ。まともな先進国なら取り付け騒ぎによる「銀行破綻」だが、中国は保安警察隊が銀行に駆け付けた預金者たちを蹴散らして弾圧している。
王毅外相が記者会見で語った「習近平主席に捧げるメッセージ」は、最初で最後になるだろう。なぜなら中国経済崩壊は地方政府の1400兆円もの債務超過という事態に及び、昨年は海警船の領海侵入が355日ほどあったが、今年に入ってから海警船が尖閣諸島の領海に侵入して日本の海保船と激しく鍔競り合いする、という状況がなくなっている。
なぜそうなったのか。海警船は実質的な中国海軍だが、その経費は海岸の福建省や浙江省などの地方政府が持っているからだ。ギリギリの燃料費しか貰えず、燃料を別のタンクに移して横流しするには、日本の海保船と「鬼ごっこ」などして燃料を浪費することが出来ないからだ。もちろん海警船の乗組員の給与も遅配しているため、燃料の横流しは彼らの生活に直接かかわる経済行為だ。
ホルムズ海峡封鎖と云いつつ、イラン革命防衛隊は中国のタンカー二隻を通過させたという。それがイランとの「盟友関係」の証拠だとしたら、似た者同士だと批判するしかない。中国が友好関係を結んでいるのはイラン革命防衛隊であって、イラン国民ではない。そしてイランから慌てて退去した約3000人の中国人は核開発の技術者たちだった。国際核査察を無視した中国のイラン核開発支援は、王毅氏が国連主義を持ち上げる発言と大きく矛盾しているが、そんなことなどお構いなしのようだ。
王毅氏の嘘に満ち虚飾で飾った演説に共感する者など誰一人としていないだろう。そんな見栄を張る暇があったら、マトモな社会主義国として中国民すべてに「食」と「職」を与えることだ。それすら出来ないで「輝かしい発展」とはどの口が言っているのか。