オールドメディアの「中立性」が選挙を見世物にした。
<コメ対策に奔走する小泉進次郎農相が連日、“ドヤ顔”を浮かべ、「わが世の春」の様相だが、実は足元がガラガラと音を立てて崩れかねない事態を迎えている。自身の衆院選挙区に含まれる神奈川・横須賀市の市長選(22日投開票)で“子飼い”の現職に大逆風が吹き荒れ、お膝元が崩壊しかねないのだ。
◇ ◇ ◇
「進次郎さんの選挙区である神奈川11区は横須賀市と三浦市で構成される。15日投開票の三浦市長選では、進次郎さんがバックアップした自公系の現職が無所属新人に敗北。その流れを受け、横須賀市長選も『同じ展開になるかも』ともっぱらです」(官邸事情通)
横須賀市長選に立候補したのは、無所属新人の小幡沙央里前市議(39)、現職の上地克明市長(71=自公推薦)、新人の為壮稔氏(71=共産推薦)の3人だ。
「選挙戦は事実上『進次郎印』の上地さんと小幡さんの一騎打ち。上地さんは2017年市長選で初当選した際、進次郎さんが選対最高顧問を務めた。市長の長男で『おバカタレント』の雄輔さんとは地元の野球仲間で、上地家とは家族ぐるみの仲。そうした背景から、上地さんは3選確実と思われたのですが、三浦市長の落選で流れが変わってきています」(同前)
加えて、上地氏が告示直前に自家用車運転中に市内の一方通行を逆走。反則切符を交付されただけでなく、車が無車検・無保険だったことも発覚した。本人は謝罪したが、この件が選挙戦にマイナスになっているという。上地陣営関係者が言う。
「やってしまったことは消えない。有権者からは『なぜ出馬を取り消さない』と厳しい声をいただいています。この一件がどこまで響くのか……」
■都議選の応援をしている場合なのか…
上地氏は20日夕、京急「横須賀中央駅」付近で街宣を実施。2期8年の実績を訴えると聴衆約30人から拍手が上がった。知名度の高さがうかがえたが、演説中、聴衆から「おまえみたいな老いぼれは再選させねぇぞ!」とヤジが飛び、会場が凍りつく一幕も。上地氏本人を直撃すると「いろんな人が声をかけてくださる」と手応えを口にしたが、表情はどこか不安げだった。
「選挙戦に入る直前の情勢調査では、上地が優勢でした。ただ、三浦市長選でも事前の調査で現職が圧倒していたのに、最終盤で無所属候補に逆転を許した。今回、上地の違反が発覚しましたし、三浦市長選と同じパターンになるのでは、と不安視されています。正直言って、怖いです……」(上地陣営関係者)
一方の小幡氏は勢いづく。20日夜、上地氏と同じ場所で街宣した際は100人程度の聴衆が耳を傾け、盛況だった。品川区の森沢恭子区長が駆け付け、演説するや、足を止める人が続出。小幡氏本人は「相手は強いですが、徐々に町の反応は良くなってきた」と話した。
進次郎氏は、市長選と同日投開票の都議選の応援に邁進。20日は、中央区選挙区の自民候補の応援に入って、またドヤ顔で「皆さん、コメが安くなってきています!」とキメキメに語っていた。やたらイケイケだが、「三浦市に続き横須賀の市長選も落とすと、進次郎さんへのダメージはデカイ。次期総裁選に向けマイナスだ」(官邸事情通)。都議選の応援どころではないはずだが……>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
「小泉進次郎農相のお膝元“壊滅”危機…三浦市長選の敗北に続き、横須賀市長選でも大逆風」との記事を読んだ。自公政権が慌ててSNS規制を決定した理由が良く解る。
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「進次郎さんの選挙区である神奈川11区は横須賀市と三浦市で構成される。15日投開票の三浦市長選では、進次郎さんがバックアップした自公系の現職が無所属新人に敗北。その流れを受け、横須賀市長選も『同じ展開になるかも』ともっぱらです」(官邸事情通)
横須賀市長選に立候補したのは、無所属新人の小幡沙央里前市議(39)、現職の上地克明市長(71=自公推薦)、新人の為壮稔氏(71=共産推薦)の3人だ。
「選挙戦は事実上『進次郎印』の上地さんと小幡さんの一騎打ち。上地さんは2017年市長選で初当選した際、進次郎さんが選対最高顧問を務めた。市長の長男で『おバカタレント』の雄輔さんとは地元の野球仲間で、上地家とは家族ぐるみの仲。そうした背景から、上地さんは3選確実と思われたのですが、三浦市長の落選で流れが変わってきています」(同前)
加えて、上地氏が告示直前に自家用車運転中に市内の一方通行を逆走。反則切符を交付されただけでなく、車が無車検・無保険だったことも発覚した。本人は謝罪したが、この件が選挙戦にマイナスになっているという。上地陣営関係者が言う。
「やってしまったことは消えない。有権者からは『なぜ出馬を取り消さない』と厳しい声をいただいています。この一件がどこまで響くのか……」
■都議選の応援をしている場合なのか…
上地氏は20日夕、京急「横須賀中央駅」付近で街宣を実施。2期8年の実績を訴えると聴衆約30人から拍手が上がった。知名度の高さがうかがえたが、演説中、聴衆から「おまえみたいな老いぼれは再選させねぇぞ!」とヤジが飛び、会場が凍りつく一幕も。上地氏本人を直撃すると「いろんな人が声をかけてくださる」と手応えを口にしたが、表情はどこか不安げだった。
「選挙戦に入る直前の情勢調査では、上地が優勢でした。ただ、三浦市長選でも事前の調査で現職が圧倒していたのに、最終盤で無所属候補に逆転を許した。今回、上地の違反が発覚しましたし、三浦市長選と同じパターンになるのでは、と不安視されています。正直言って、怖いです……」(上地陣営関係者)
一方の小幡氏は勢いづく。20日夜、上地氏と同じ場所で街宣した際は100人程度の聴衆が耳を傾け、盛況だった。品川区の森沢恭子区長が駆け付け、演説するや、足を止める人が続出。小幡氏本人は「相手は強いですが、徐々に町の反応は良くなってきた」と話した。
進次郎氏は、市長選と同日投開票の都議選の応援に邁進。20日は、中央区選挙区の自民候補の応援に入って、またドヤ顔で「皆さん、コメが安くなってきています!」とキメキメに語っていた。やたらイケイケだが、「三浦市に続き横須賀の市長選も落とすと、進次郎さんへのダメージはデカイ。次期総裁選に向けマイナスだ」(官邸事情通)。都議選の応援どころではないはずだが……>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
「小泉進次郎農相のお膝元“壊滅”危機…三浦市長選の敗北に続き、横須賀市長選でも大逆風」との記事を読んだ。自公政権が慌ててSNS規制を決定した理由が良く解る。
オールドメディアは自公をはじめとする各党が推薦支持する現職の優勢を伝えていても、いざ蓋を開けてみると新人候補に負けている、という「逆転」現象が起きているからだ。考えられる「逆転」の理由はSNSによる選挙戦略で若者たちが投票したからだ。
そうした現象は先の総選挙で確実に起きていた。だから自公与党は過半数割れに追い込まれた。7月2日に告示が予定されている参議院選で野党が過半数を獲得すれば、石破政権は下野せざるを得ないが、野党の誰が首班指名を受けるのか。意やその前に、果たして野党が連立政権を樹立できるのか。
先の衆議院選で勝利しても、政権を自公に委ねたまま、という体たらくが依然として続くようなら、国民の政治に対する関心は確実に低下するだろう。野党の政治家がいかに政権担当能力のない烏合の衆か良く解るだろう。そして野党党首の政治家としての資質がいかに貧弱かも良く解る。彼らは政権を獲得した際にいかなる政治を行うか、日頃から全く研鑽を積んでないようだ。
コメ高騰を受けて明確に農政のあり方を提起する野党もない。「農家の戸別所得保障制度」か「農産品買取制度」か、いずれかを導入して日本農家の生活基盤を確立しない限り、明日の農業はない。農業がそうした危機的な状況に直面しているにも拘らず、政治家は目先の批判合戦に終始している。国民は既成政党の政治家そのものにウンザリしている。
しかし昨夜開票された都議選の概要を見る限りでは、大きな民意のうねりが起きているようには見えない。ワケの分からない「都民ファーストの会」なる小池都知事肝煎の政党が第一党になるか、という趨勢のようだが、それ自体が知事と議会の関係を理解していない有権者が多数いる証でしかない。
云うまでもなく、地方自治体は大統領制を採っている。都知事は都民から直接選ばれるから、議会に与党だの野党だのといった区別はない。オール都民代表のはずだが、「とかくメダカは群れたがる」。それどころか都知事肝煎の「政党」が議会第一党になれば、議会による都執行部に対するチェック機能が半減する。そうした危機感を有しない都民とは一体何なのか。
都議会選が「人気投票」に堕してしまっているのではないか。断っておくが、美男美女に政治は出来ない、というのではない。しかし政治とは顔かたちやスタイルといった個人的な特徴に依るものではないはずだ。政治理念こそが問われなければならない。都政における都議の政治理念とは、執行部に対するチェックと同時に都政への政策提言でなければならない。都知事とお仲間の議員が多数いて、一体どうしようというのだろうか。究極的に都政の都知事による私物化が進む、と危惧する。
日本国民の政治に対する「幼稚性」は何だろうか。その責任の大半はオールドメディアにある、と云わざるを得ない。オールドメディアが都政の問題点を殆ど提起せず、小池都知事の都政の問題点を殆ど指摘せず、そして潤沢な税収を背景とした都政の浪費を戒める雰囲気が全く見られない。
オールドメディアの「中立性」という馬鹿げた呪文は取り払った方が良い。どの局は野党支持でどの局は与党支持だ、と明確に立場を表明した上で論争を展開する方が、国民にとって政治が何為化が分かりやすいのではないか。「中立性」といった呪文に縛られて、碌な発言が出来ない、或いは碌な発言すら出来ないほど見識の足りないコメンテータを揃えて満足しているテレビ局など、時事問題を扱う資格などない。日本国民の政治感覚を棄損したのは「中立性」に名を借りたオールドメディアの不勉強以外の何ものでもない。
参議院選に向けて、日本の農政のあり方を根本から問う論争が一向に起きないのも、政治的土壌が栄養不足に陥っている証拠ではないか。栄養を運ぶべきオールドメディアが、その枠槍を全く果たさず、連日小泉農相を画面に映し出して「米価の推移」だけを報じて満足している体たらくだ。それでは明日の日本農政の問題点は誰にも分らない。