行き過ぎたトランスジェンダーを正常化すべきだ。

＜トランプ新政権誕生直後から、大統領令によるトランスジェンダーの権利剥奪の動きが強まっています。それを象徴するのが、これまで使われていた性的マイノリティを包括する言葉「LGBTQI（レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・クイア・インターセックス）」が、政府のウェブサイトで「LGB」に変わったことです。

　大統領令はまず、19歳以下のトランスジェンダーの若者に対し、性別適合のための治療や手術を禁止・制限しました。続いて小学校から大学までのスポーツへの、トランス女性の参加禁止、同時にトランスジェンダーが兵役につくことも禁止しました。またアメリカは男性と女性の2つの性しか認めず、それらは出生時に割り当てられ変更不可能であると宣言しています。
　これを受けて、先週まで 「LGBTQI旅行者 」のための情報を提供していた国務省のサイトでは、今では 「LGB旅行者 」のみに対応。LGBTQI＋の養子縁組希望者のための情報ページも「LGB」だけになっています。
　もっと極端なのは、CDC疾病対策予防センターのサイトにあるLGBTQ+の人々のタバコ使用に関するページ、労働省にあった性的指向による差別を回避するための資料、司法省と商務省のLGBTQ＋専用ページなども軒並み姿を消していることです。
　アメリカでトランスジェンダーとノンバイナリーを合わせた人口はわずか1.6%。 テレビや映画でしか見たことがないという人がほとんどです。トランス擁護派は、「トランプ政権と保守派は、人々の未知の存在への恐れを煽り、トランスジェンダーを社会の脅威として攻撃し、政治の道具に使っている」と強く批判しています＞(以上「日刊ゲンダイ」より引用)

　トランプ氏が果敢にも「男と女以外の性は認めない」と発言して以来、米国では「トランプ政権でトランスジェンダーへの攻撃強まる」傾向にあるようだ。そうした米国の性風俗の変化をシェリー めぐみ(ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家)氏が伝えている。

　シェリー氏が指摘するようにトランプ氏は果たして「大統領令によるトランスジェンダーの権利剥奪の動き」を強めているのだろうか。むしろトランスジェンダーの権利を声高に叫ぶ人たちによる健常者に対する権利侵害が進行していたのではないだろうか。

　ことに、女性側からトランスジェンダーの権利を叫ぶ人たちによる「女性の権利」侵害が起きている、との指摘がある。その実例として、渋谷の公衆トイレで男女を隔てる壁が撤去されたことによる女性への権利侵害が起きていると問題提起している。

　トイレは性に基づく男女隔離が行わなければ、男性による女性に対する権利侵害が起きる、という。なぜなら女性にとってトイレは排泄行為だけでなく化粧直しなど、男性に見られない空間であるべきだという。そうした機微が分からないわけでないし、男性として、女性にトイレを覗かれたくない、という気持ちはある。

　生物たるヒトに雄雌の性が存在する限り、ヒトは性の存在から解放されることなどない。もしも解放されるとすれば、それは種の保存という生物の存在意義そのものを否定することでしかない。

　ヒトは子孫を残すために存在しているのか、と問われれば「その通りだ」と回答するしかない。不幸にして生殖能力に問題のあるヒトがいることは事実だが、そのヒトの存在を認めて社会から排除しない、というのはヒトが英知を手にした結果だ。だからといってマトモな性能力を有する者が自ら性を否定して生殖を拒否するのは生物としての傲慢でしかない。

　性同一障害は病気だ。それは決して健康で正常なことではない。出来れば治療すべきだが、それが困難な事例では心に肉体を合わせるしかないだろう。しかし、それは困難な場合に限られ、滅多矢鱈と性転換手術を行うべきではない。

　シェリー氏は「アメリカでトランスジェンダーとノンバイナリーを合わせた人口はわずか1.6%」だと書いている。だから「テレビや映画でしか見たことがないという人がほとんどです」いう。日本ではどうなのだろうか。しかしテレビにはトランスジェンダーやノンバイナリーが頻繁に登場するが、それほど日本には多いと云う事なのだろうか。それともテレビ局がトランスジェンダーやノンバイナリーを日本社会に浸透させるために、そうしたタレントを多用しているのだろうか。むしろ健常なタレントよりもトランスジェンダーやノンバイナリー・タレントの方がテレビ・タレントとして活躍しやすい、という事なのだろうか。それともテレビ局にはそうした嗜好を持つ者が多くいる、という事なのだろうか。

　トランプ氏が「世の中の性は男性と女性の二つしかない」と極めて当たり前の発言したことを受けて、「トランプ政権と保守派は、人々の未知の存在への恐れを煽り、トランスジェンダーを社会の脅威として攻撃し、政治の道具に使っている」と批判するのは的外れではないか。むしろトランスジェンダーが健常者の権利を奪っている状況に警告を発しただけではないだろうか。

　男性が男性らしく、女性が女性らしく振舞って何が悪いのか、という極めて当然の発言をしたまでではないか。日本の学生にノンセックス制服を着せる教育委員会の方が異常だということに気付くべきだ。日本で進行しているトランスジェンダー優先運動にトランプ氏の発言は常識的な一石を投じた。これもまた、外圧に弱い日本の官僚や政治家にとって大きな反省材料ではないだろうか。